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劇団四季に射貫かれる
■劇団四季「リトルマーメイド」
先日、劇団四季の「リトルマーメイド」を
なんとS席(!)から観劇しました。
ちなみに演劇への入口は、
演劇を題材としたフィクションからでした。
内容を楽しむだけでなく、
声の出し方、表情、視線や身体の動かし方、
照明や小道具・大道具などの舞台装置や
キャラクター"らしさ"、演出の仕方、
そして観客の服装やその表情。
一瞬一瞬に掛けてきた日々と、
キャラクターと作品を丁寧に紐解いて、
塗り重ねていくことで創られた
ひとつの作品の奥深さとその思考過程を
肌で感じて胸が震えました。
それらが噛み合わさって
ひとつの舞台ができるのかと衝撃的でした。
ちなみに、素人目なので演劇のいろはや
専門知識までは理解が及んでいませんので
その辺はご勘弁ください。という言い訳は
しておきます。
個人的に面白かったのは、船乗りたち一人一人の
表情が皆バラバラだったこと。
"脇役"という立場である以前に、彼らもひとりの
人間なんだな、と一人一人が歩んできた人生や
育んできた感情がちらりと垣間見えた気がして
大変興味深かった。
それと、フロットサム・ジェットサムの怪しげな
歌い方には感服でした…(何様)。
まとわりつく様なねっとり感、何あれ…?
あの技法フォール?でしたっけ。
歌い方の用語は分からん、
吹奏楽で言うならリップスラーです伝わって!
それから人魚らしいしなやかな動きだったり、演じ方のキャラクター比較だったり、気になることが沢山でした。
一挙手一投足に意味があって、
頭のてっぺんから指先まで芯が通っていて、
どう見えるか、どう魅せるかを追究してきた
演劇の奥深さを感じました。
私にしては解像度が高かった方なので
小躍りしておりますが、まだまだ演劇の世界の
暖簾をくぐった程度なので、もっと自分でも
勉強してみようっと。
美しい水面の部分だけじゃなくて、
水面下を覗きたくなってしまうのは性分だわね。