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ぜんぶ、独り相撲

三連休が終わって、なんだかストレスが溜まっている自分がいた。
夫は土日休みの仕事なので、3日間ワンオペではなかったはずなのだ。
それなのに、なぜか、疲れていた。
夫に対する気疲れと不満が、連休の3日分そのまま蓄積したからだ。

でも、この3連休のあいだ、夫はすごくよく頑張ってくれた。
産後初めての夜のお出かけに私を送り出してくれたり、
早朝、私と娘が起きる前から洗濯、朝食づくりをしてくれていたり、
娘を率先してお風呂にいれてくれたり、夕飯づくりをしてくれたり、
3日目は、外に出たがる娘を連れて自発的に(!)散歩に出てくれた。

…書き出すと、本当に沢山頑張ってくれたのに、不満だらけだった自分に嫌気がさす。今の私はとても性格が悪い。
夫よ、本当にごめんなさい。

以下、私が不満や気疲れを感じたシーンである。


【シーン1】おうちでの夜のお留守番を回避

まず、三連休の前の晩、出産以降1年以上ぶりに初めての夜におでかけをさせてもらった。
もとは娘と家でお留守番、の予定だったが、寝かしつけに自信がなかった夫は急遽当日に「私と娘が一番安心するかたちで…」と言いだし、飲み会会場の近くまで車で送迎し、娘とららぽーとで待っていてくれた。
それなのに私は、せっかく夜のワンオペの練習になるのに、私と娘のせいにしてその機会を回避した夫に対して、不満で一杯だった。
仕事を早く切り上げて、一週間分の疲れがたまっているなか送迎までしてくれて、「楽しんでおいで」と送り出してくれたのに、だ。

私は、予定通りおうちでお留守番をしなかった、という一点に執着して、心の中で夫を責めていた。
「ただでさえ接する時間が短いのに、なぜ娘としっかり向き合おうとしないの?」
「寝かしつけに自信がないなら、練習すればいいのに。」
「部下には偉そうに『チャレンジしないから仕事の幅が広がらないんだ』と愚痴っているのに、自分は育児でできることを増やそうとしないじゃないか。」
「娘を夜遅くまで起こしておくことに抵抗はないの…?」
ちなみに、このセリフはすべて脳内再生だ(笑)

今から思えば、今の自分の育児スキルを考えたときの最適解として、夫なりに導きだした答えだったのだ。
別にサボろうとか、楽をしようとか思っていたわけではない。
人によって、経験値によって、前に進む過程は異なるということだったのだ。

なぜ私は、こんなに不満をもってしまったのか。
私自身は、娘と一緒にいる時間は100%娘に向き合っているのに、夫がそうじゃない(ように見える)ことが、許せなかったのだ。
さらに深掘ると、自分が娘と一緒にいるときに、少しでも手を抜くことを、自分に許していないのだろう。

【シーン2】娘が目の前にいるのに、別のことをする

私が家事などで部屋を空けて戻ってくると、夫が娘と遊ばずに携帯をいじっていたり、マッサージ機に腰かけていたりする。
夫がいないなと思うと、自室で煙草を吸っている。
この景色を見るだけで、イライラであった。

「ただでさえ、土日しか日中に娘と遊べないのに、なんで携帯いじっているの?」
「私だって、自分の好きなときに、好きなことをしたいのに」
「何の調整もせずに、自分の好きなときに娘のもとから離れられて、気楽だなあ」
しかし、これも脳内再生…

冷静になって考えると、夫が娘から目を離しているときに、別に娘は泣き叫んでいるわけではなかった。
娘が泣いたり、危ないことを始めたら、きっと夫は携帯をいじる手を止めて、娘の元に駆け付けるだろう。

こういう場面でも、私はなぜ不満を抱くのか。
「娘がいるときは、片時も娘から離れられないし、娘から目を離してはいけない」と、私が思い込んでいるからかもしれない。
もしかしたら、夫のように、もうすこし寛容に、娘も自分たちもそれぞれが好きなことをする、という構えでも良いのかもしれない。
(私がいるから娘は私にべったりで、夫の手が空くという事実はあるが。)


【シーン3】寝かしつけ中に、パチンコに行く

3日目の夜、やけに早く夕食の準備を始めて、寝かしつけにたどり着いたなぁと思ったら、私が娘を寝かしけている最中に夫はパチンコへ。
そういうことか…と、娘に乳をあげながら笑ってしまった。

「私が夜に出かけるときは、夫と調整して、申し訳ない気持ちを抱えながら出るのに、夫はなぜ何も言わずに行けるのだ、不公平だ~」
「私だって夜にスタバに行きたい」
…もちろん脳内再生。(笑)

しかし、これまた冷静に考えると、夫にも発散の時間が必要なのも事実だ。
しかも私は、日中の夫に対して、自分がそうであるように、100%娘に向き合うことを無意識に望んでいた。
であれば、夫はいつ息抜きをすれば良いのかというと、土日の夜しかないだろう。平日は夜遅くまでストレスフルな職場で働く夫だ、休日に休息とリフレッシュが必要なのは、夫も同じなのだろう。

私は、娘や夫と一緒にいるときに、自分が休息やリフレッシュの時間をとることを禁じているのだと思う。そんなこと、してはいけないと最初から諦めている気がする。
けれど、結婚して一緒に暮らしている以上、夫のように、自分の休息やリフレッシュ方法を見つけて、時間を獲りにいかなくては、一生リフレッシュなんかできない。
自分が休むこと、心地よくなることに、自分でOKしなくてはいけないのだ。
「休みたいから1時間自由にして」と頼めば、夫はきっと協力してくれる。それなのに、協力をお願いする勇気を持てないのは、自分なのだ。

【シーン4】「ありがとう」と言っても反応がない

上記のように、夫はいろいろと頑張ってくれていた。
そのたびに「ありがとう」と伝えているつもりなのだが、うちの夫は結構スルーをする。
うちの夫は恥ずかしがり屋さんなところがあるので、おそらく、なんて返して良いのか分からないのだろう。返答があっても、感謝に対して否定的な反応が返ってくる。
これは、夫の性格からくるものだ、と頭で理解しようとしているのだが、どうしても不安になるし、つまらないなあと思ってしまう。

「こんなにやってやったのに、と思っているのだろうか?」
「『ありがとう』と言って何も反応がないのは、さみしいな、面白くないなあ」
「こういうときに明るくやりとりできる仲が良い夫婦に憧れるなあ…」
御多分に漏れず、脳内再生。。

私は、相手の気持ちを不安にさせないように応えるべきだ、というべき思考があるのだと思う。
しかし、相手の反応ばかりは、私にはコントロールできるものではない。
私自身も、「相手の気持ちに責任をとらなくてはいけない」という考えを捨てて、荷物をおいて楽になれば、夫の反応も気にならなくなるのかもしれない。

また、私がどこかで不満を抱いているのが、夫に伝わってしまっているのかもしれない。感謝の言葉を述べながら、「もっと家事をして欲しい」などコントロールしようとしているのかもしれない。
私にできることは、感謝すべきことは心から感謝して、それをできる範囲で伝わりやすく伝えることだけだ。

まとめ

夫への不満や気疲れの背景には、
私が自分自身を縛るルールを持っていて、それを夫にも強制させたいが思うようにいかない。しかも、夫とぶつかるのが怖いので、不満や要望は決して直接伝えずにいて、さらに負の気持ちが膨らむ。
…という構図があった。
全て、独り相撲だった。

夫は夫なりに、考えて、気を使って、身体を動かしてくれていた。
それに対して、私は勝手に自分のルールを押し付けて、でも話し合いする勇気はなくて、不満で一杯になっていた。

まずは、自分で自分に課しているルールを解こう。
自分が心地よく生活する、ということを追求して良いのだと、自分を許したいと思う。
これは訓練なのだろうな。

そして、夫に要望を伝えてみよう。
これは勇気の問題なのだろう。

夫、本当にありがとう。
自分、頑張りすぎだよ。夫のためにも、自分のためにも、もう少し力を抜こうね。毎日、おつかれさま。




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