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詩「つばめのひな鳥」
我が家の壁に作られた
つばめの巣がある日風にあおられ
落っこちた
巣の中には小さなひな鳥一羽
親鳥は巣を 子どもを必死に探すが
下にいるひな鳥には気がつかない
ためしにわたしがひな鳥を掲げ
親鳥に見せようとしたが
親鳥は近づいてこない
ためしにわたしが高い台の上に
ひな鳥を乗せて見たが
親鳥はさらに高いところをうろうろするだけ
ひな鳥は食べ物を求め
口をパクパク動かしていたが
やがてぴくりともしなくなった
わたしはひな鳥の墓をつくり
そこへ埋めた
せめて次は見つけてもらえるようにと
祈りを込めて
つばめたちはしばらくの間
我が家の周りを飛んでいたが
数日後 南へ向かったのだろう
姿を見なくなった
来年もまた来るといい
子どもの墓はわたしが守ろう
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