#今週の一曲一枚 大貫妙子 & 坂本龍一 / UTAU (2010)
「koko」という曲が好きだ。オリジナル(シングルCD)は2008年。日本郵政のCMソングだったらしい。私は記憶には無い。
このアルバムでは、大貫妙子さんが歌詞をつけた「3びきのくま」と「koko (Instrumental)」として2パターンが収録されている。どちらも素晴らしい。特に、ピアノ版が私のお気に入りだ。
「UTAU」収録のピアノソロは、「3びきのくま」と同じキーになっている。オリジナルよりも、落ち着いた印象を感じる。(オリジナルももちろん好き)
「3びきのくま」はヴォーカルが入っているから、ピアノはそれに対してさらに引き算されたような、声を引き立てたり、よりパワーを増幅するようなアレンジだ。シンプルなイントロだが、確かに「koko」のイントロが聞こえるのだから不思議だ。
一番違うところは、ピアノソロでは不協和音を使う部分が多いこと。ただ音が少ないとか、右手でメロディーを弾くとかではなくて、ピアノの伴奏とソロは、同じ曲を演奏してもこんなにまったく違うものなんだという驚きがある。
オリジナルのkokoも、不協和音はUTAU版に比べると少ない(ように聞こえる)。
この「koko (Instrumental)」だけの美しい不協和音が、いちばん色鮮やかな音の風景を描いているような感じがして、好きなんだと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?