人に聞くな‼️


先輩たちからの厳しいメッセージ!

70代、80代の人生の大先輩のみなさんに取材するときには、聞いてはいけないことがあると知りました。

それは、「これからどうすればいいか」という質問です。

これを聞けば、ほとんどの場合で叱られるのです。

今もよく覚えているのは、200万部を超える大ベストセラーを出した著名な学者への取材です。

それまでは機嫌よくお話をされていたのですが、「若い人はこれからどんなふうにすればいいでしょうか」という私の問いかけに、表情が一変したのでした。

「どうすればいいかなんて、人に聞くな」

一喝されました。

そしてその理由を彼は語り始めました。

なんといっても、彼らの中に強い衝撃を残しているのは、第二次世界大戦のことです。

終戦の日の翌日から、昨日まで教えられていたことはすべて間違っていた、と否定されたのです。

誰もが、予想もし得なかったことが起きた。

彼がそのとき学んだこと。

それは「明日のことは誰にもわからない」ということでした。

明日、何が起こるかなど誰にもわからない。

にもかかわらず、人は明日、もっといえば、来月や来年や10年後を知ろうとする。

しかし、その行為そのものに意味がないと気づかねばなりません。

そうはいっても、「どうすればいいですか」は聞きたい、ですね。

私もそうでした。

取材は私の仕事です。

叱られながらも食らいついて、たくさんの高齢の方に聞きました。

答えは極めてシンプルでした。

「明日のことなんて考えない。とにかく目の前にあることを一生懸命やる」

これは30代以降の私の行動原理のひとつになりました。

わからない未来にばかり目をむけて、目の前の今に一生懸命なれていない人が山ほどいるのです。

実はこれこそが、問題。

年輩の方々からの強烈なメッセージでした。

——明日のことを、知ろうとしていませんか?


『成功者3000人の言葉』上阪 徹(著)

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