しげる嫌いも読める、水木しげるの「カランコロン漂泊記」
2015-12-01
水木しげる先生が亡くなられた。93歳だった。
正直、ホラーが嫌いなので年取るまであまり読まなかった。
吉幾三が主題歌を歌うアニメも怖くて見れなかった。
そんな俺がお気に入りの一冊が「カランコロン漂泊記―ゲゲゲの先生大いに語る」だ。回想&エッセイで構成された文章と漫画の一冊。
なんで買ったのかよく覚えていない。雑誌掲載時に読んでいたとかだろうか。
実は文章ページを未だに読んでいない。
漫画ページは戦争体験と家族のことに関することで大別される。
自由人なお父さんの話が面白い。この父にし、この子ありという感じだ。晩年、理由はわからないが一千万円を隠そうとウロウロする話は、当時自分の周囲で大ヒットしていた。不条理でとぼけた味わいがある。
小林よしのり氏の「戦争論」についても触れている。
amazonで検索したところ、2000年ごろ発売されたオリジナルはずいぶん法外な高値(7000円以上)が付いているようだ。リニューアル版はオリジナルの倍ぐらいの値段設定になっているのがちょっと引っかかる。ちなみにオリジナル版のあとがきは京極夏彦。
ちなみにこの後、似たような本が出たので買ってみたのだが、この本ほどは面白くなかった。一度、水木先生の自伝漫画をまとめて揃えたいとは思っている。