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【ヤシキ版画展2020】ニューヨーク・屋敷が自ら作品をレクチャー!

7月18日(土)より東京・ヨシモト∞ドーム ステージIIにて、ニューヨーク・屋敷裕政による初の版画個展『ヤシキ版画展2020』が始まりました。

新型コロナウィルス拡大防止のために発令された緊急事態宣言によって、吉本の常設劇場は休館に。仕事のほとんどがなくなって生まれた時間に木版画を始め、SNSに毎日1作品ずつアップしていた屋敷。個展では約2ヵ月間で制作した作品に加え、今回のために制作した新作など約60点の版画や原板などが展示されています。

今回は、屋敷とともに展覧会を巡った様子をレポートします。
自ら制作した版画についてレクチャーしてもらいました。

写真選びが一番謎の時間

版画を飾るセットの真ん中に並べられているのは、それぞれの下書きのイラスト。見つけた屋敷は「あぁ、いい! 捨てようかと思ったんですけど、一応取っておいたんです。捨てんでよかったぁ。嬉しい!」と喜びます。

1日平均3時間、長いものだと4時間かけて毎日作っていたという版画。
「下書きしたものをベニヤ板に転写してから彫っていくんですけど、一番時間がかかったのはやっぱり彫る作業。1回彫ってみてここの影を消そうと手を加えたこともあったんですけど、それをやると大体良くなくなって。となると、失敗できないので神経を使いましたね」と制作の日々を振り返ります。
写真選びにも時間かけていたそうで、「朝から彫って、寝る前に次の日、誰を彫るかを決めるんですけど、お客さんから送ってもらった写真がええ感じの時は早いんです。でも、決まらん時は風呂に浸かりながら“うわぁ、どうしよう”って探して……今思うと、あの時間が一番謎でしたね」と笑いました。

初期の傑作は相席・山添

劇画っぽいタッチは意識したわけではなく、写真を見たまま描いた結果。
「版画の場合、何本描いても意味がないというか。なるべく1本の線にして転写した時にわかりやすくせんとダメなんで、彫るところと彫らないところのバランスを考えながら下書きするんです。途中でコツをつかんでからは、彫るとこに○、彫らんとこに×みたいな印を入れるようにもしてました」と話したように、日々の発見を版画作りに反映していたようです。

初期の作品で気に入っているのは、6日目に作った相席スタート・山添。

 「初期の傑作。ここで影を意識し始めて、彫らんでええところも作ったらええんやって気づいたんです。その後、(渡辺)直美さんとよしこ(ガンバレルーヤ)で完全にコツを掴みました」と説明します。

「なおみさんは白と黒の陰影がはっきりしてる写真だったんで、彫る前からええ感じになるのはわかってました。彫る方向を横に全部揃えたのは、そのほうが良くなるんちゃうかなと思ったから。ほかの作品には目に白い光を入れてるんですけど、直美さんに入れへんかったのはそのほうが色気が出るんじゃないかなと思ったからですね」と語ります。

顔を表現する中で特に難しかったのは、歯と目。「ベニヤ板って薄いんで、細かく掘ろうとすると板がはげて隣の線と繋がってしまうんです。そうなったら台無しなんで、より集中して彫りました。あと、東京タワーも大変でした。細かいところが多すぎて、彫ってる時、頭おかしなりそうでしたけど、刷ったあとはめちゃくちゃテンションが上がりました」と目を輝かせていました。

せっかくなので版画を買って欲しい

会場で販売されているTシャツと版画は全て手刷り。

「Tシャツはスタッフさんにも手伝ってもらって1枚1枚刷ったので、色の濃さを味としてとらえていただければ。あと、せっかくなんで版画を買ってもらいたいですね。人生で版画を買うことってあんまりない機会ですから」とアピールします。

グッズ情報(2020年7月21日(火)現在)
※マグカップは好評のため完売しました(追加販売の予定はございません)
※手刷りTシャツサイズ  XL,L,M(XLサイズは23日からの販売予定です)

版画展は、8月2日(日)まで完全予約制にて開催中。
屋敷は「SNSに載せる時、何枚も写真を撮ったんですけど、生で見たほうがええなと思うことが多かったんです。写真でしか僕の版画を見たことがない人には、ぜひ生で見てもらえたら嬉しいですね。平日は余裕もあるみたいなので、予約してふらっと来てもらえたら!」と来場を呼びかけました。

『ヤシキ版画展2020』

日時:2020年7月18日(土)〜8月2日(日)
場所:ヨシモト∞ドーム ステージII(東京都渋谷区宇田川町31-2 渋谷ビーム内)
営業時間:平日17:00〜21:00/土日祝13:00〜21:00
料金:入場無料(30分入替制)
定員:各回15名
予約URL
https://select-type.com/rsv/?id=SSnNfZcucpw&c_id=110002&w_flg=1

※新型コロナウイルス感染予防対策のため、入場制限を設けております。
※定員に達し次第終了とさせていただきます。
※予約に空きがある場合は当日予約なしでご入場いただけます。
※応募多数の場合、複数回予約されている方は1回のみの参加にさせて頂く場合がございます。
※入展時はマスクの着用をお願いいたします。
※入展時には検温にご協力をお願い致します。37.5 度以上の方はご入場出来ません。
※入展前のアルコール消毒をお願いいたします。
※会場内は基本的に撮影禁止です。一部撮影可能な作品も用意しております(SNSなどの投稿も可)。
※入場予約されていない方でもロビーでのグッズ購入は可能です。
※クラウドファンディング「SILKHAT」にて今回の版画展にご支援いただきました方には、入場の際にオリジナル版画をプレゼントいたします。

■ニューヨーク 
共にNSC東京校15期生の三重県出身の屋敷と、山梨県出身の嶋佐和也が2010年に「ニューヨーク」としてコンビ結成。M-1グランプリ2019年ファイナリスト。

■月刊芸人SHIBUYA
ヨシモト∞ホールで活躍する若手芸人を特集する月刊誌。
2019年11月~2020年4月はフリーペーパーにて無料配布。
2020年8月から月刊芸人note版を公開予定。

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