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「青影」2 仮面の忍者赤影 二次小説 2351文字
「ねえ君、髪切ったの?目が見えてる。いつも、目が見えないじゃない。もう少し歳
年上かなって思ってたけど、幾つ?」見た目、ちょっとツンとした女性が、青影に聞いてくる
「・・・」(えっ、この人何?おいらに用?)
青影は、立ってる女性を見上げた
腰迄のさらさらな茶金な髪、膝上の紫のタイトスカート、踵の高いスェードの靴、シルバーのダウンコート[正確には紫のスーツにシルバーのダウンハーフ]スレンダー美人に声をかけられ、ドッキリ・カメラにあってる気分の青影
(色白、目がキツめde泣きぼくろがある、うん美人。顔小さい、タイプ違うけど、ねぇちゃんと同じ位美人かな?同じ位かな、うーん)と、最初ホァ〜んと見て、どうでもいい事を悩みだす青影
「もう10日前から、ここに座ってるけど」、青影を見下ろして聞く、ツンとしたお姉さん
「座ってる?」えっと呟く青影
おいらを誰かと間違えてる、おいらがその人似てる?似た格好してる?よく見る格好の服選んだから、間違えてる?雰囲気も似てる?顔や髪型が!と、返答に窮してる青影
忍者の心得、回りと目立たず馴染む格好がアダになったと思う青影
「いつも同じ服でいるけど、なんか綺麗ね。今日。洗濯したの?んー、でも新しい感じするのよね。同じモノ買ったの?」と聞く、お姉さんは少し親身感があるように見える
つい、頷く青影
「物好き!あ、ごめん。好みなのね、そういうの。靴は、変わったの履いてるわね?いつも、それだった?」
お姉さんは、アレって顔してると青影は思った
(黒のコンバースだったように思っていたけど、違った?)と、マジマジ青影の靴を見るお姉さん
「流行ってるの、それ?」と、不思議そうに聞く
「・・・」
(あー、忍者の時のままなんだよな。まあいっかって、後でもと思って。答えようがないっw流行って知らないし)
「ネカフェ?友達のウチ?」と聞く、お姉さん
首を振る、青影
(おいら、どれも言ってる事が分からないw)
歩行者達は、青影とお姉さんをチラチラ見ては、知り合い?いや補導員でもないか!まあ、いいけどと、ふーんと通りすぎていく。
「もう、寒くなってる時に公園とかその辺で寝てるの⁈家に帰ってる気がしなくて聞くんだけど」
「・・・」
「毒親?」
(毒、おやっ?!何、それ?!)目を見開く青影
「家に、帰れないの」
「・・・そうですね」
(そうとしか言えないw、答えられないw、夢なら覚めてっw。なんか焦ってきた。忍者は、平静、冷静でないといけないのにw)
お姉さんは、しんみりした悲しそうな顔をする
そんなお姉さんに
「あの、あなた様は?どういった方でしょうか?」と青影は切り返した。どう言っていいのか窮して
「あなた様!・・・私は会社の帰りで、ここ通るのよ。いつも。10日前から、ここにずっといるなって、いつも座ってる子いるなって思ってて。ごめんなさい、急に話しかけたしね私」
「あっ、ああ...」
(やっぱ別の誰かだよな。同じ格好してたからか)
「で、いくつ?」
「16...」
「前髪で目が見えてない時は、もう少し下と思っていたけど、学校行ってないわよね」
頷く青影
(学校って聞けないけど、多分行ってない。でも
、まっいっか)
「来なさい、私の家に」と、お姉さん
「・・・えっ」びっくりする青影
この時、二重にびっくりする青影
風が強く吹き、冷たさを強く感じた。顔が
服が暖かいから、顔だけだけど、お姉さん上は暖かそうだけど、短い足出しの衣装で寒くないのかなって?素足でないのはわかるけど、??って。
「泊まるとこないんでしょ。ハイ、立つ」
「・・・え、初めて会ったばかりで」小声で返す青影に
「寒い中、いつまでもただ立っていたくないの、私。ハイ立って、来るの一緒に」とお姉さんの叱責ある声に
「ハイっ!」と青影は、鹿が立つように立っていた。やっぱり寒いんだと思いながら、お姉さんの声に号令のように感じて
「こっから10分位よ、家は」
青影は、お姉さんの後について行く
(まあ変な人と言う気がしないし、変だったら逃げればいいし、おいら忍者だし、だいじょうブイ✌︎だけどさ)
お姉さんは金茶の腰までの髪を揺らし歩いている最中ナニも、話かけなかった
こっちよーとか、信号渡るから止まってとかぐらいで
赤い信号、青い信号の意味がわかってくる青影
目の前の四角い箱が走っていく事に、不思議でも、青影はナニも尋ねなかった
街中のメイン道路から1本入っただけで、明るかった世界の光が急に落ちる
街頭やコンビニ、四角い箱のライトの灯
それでも、まだ明るいなと青影は思った
箱が、走っていく箱が不思議だけど、もう驚かない自分がいると思う
(山道とは違う、おいらのいたと世界と違う
おいらが見てきた、不夜城とは違う)
みんなと離れてしまっていたのに、見る物全てが新しくて楽しい、一抹の不安さえもない青影
里のみんなが心配してると言う考えも、頭になかった
光の洪水の場所から、信号を渡る度に、どんどん賑やかな光から遠ざかって行くのも不思議で
夜道、息が少し白く上がっていた
寒さが増していくかのように
きっと夢だ、夢だから今楽しもう
明日の朝は、いつもの家の布団の中だと思っている
「ここよ」とお姉さんは立ち止まって、マンションを指すお姉さん
高さ10階の建物で、入り口は透明で明るい
女性は入り口の前で、ナニかを押してる
透明の入り口が開き、お姉さんは入っていく
青影も後を追い、エレベーターに乗った
(服買うとき、道歩いている時ナニが驚いたって
この扉だよな、透明も驚くけど、スーって開くのもさ。人力で動かしている訳ではなだそうだし、夢って凄いなぁ)と、青影は思う
そう思っても、青影は入り口の自動ドアの周辺、上下左右を見回し、どう言う仕掛けと気になって。よく出来た夢と思う。だから目が覚めた時、使えそうな仕掛けは記憶しておこうと思っていた
続く
→「青影」3