本当に好きなことをやるときは、こわいもの。
「好きなこと、ワクワクすることをやるといい」と言われたりしますが、
好きにもいろいろあるんです。
いわゆる興奮物質(ドーパミンやアドレナリン)が分泌されるタイプの「好き」と、母性ホルモンとも言われるオキシトシンが分泌されるタイプの「好き」。
前者はわかりやすくて、本人も「これが好き」と気付きやすい。
だけど後者の「好き」は、自分ではよくわからないということがあります。
オキシトシンは、お母さんが赤ちゃんにお乳をあげると分泌されることで知られてるけど、そのときお母さんが感じている感覚は「すき!」というのとはちょっと違う。
私も経験があるけど、お乳を飲む赤ちゃんを母親が見て感じてるのは「静かな幸福感」とか「癒される感じ」とかに近いと思う。
「好きなことで生きていこう」の好きは、どちらかというと後者の「好き」じゃないかと思うのです。
誰かに喜ばれたときに感じる幸福感や充実感、自分が誰かの役に立つことで、逆に癒されるような感覚。
そういう「深い充実感を感じられる好きなこと」は、たぶん生まれてきた目的に近いところにあって、興奮物質が出るようなワクワクする感じというより、むしろそちらに進もうとすると「怖さ」が出てくる。
そういうもののように思います。
カウンセリングなどでクライアントと話していても、明らかに本人の深いところから嬉しさや喜びがにじみ出ているのに、顕在意識では本当にこっちで良いのか迷っている、とかそっちに進むのがなんか怖い、ということになっていて、すっきり気持ちが決まらないで止まってしまう様子。
そういうとき、私は内心「この方の本当にやりたいことなんだな」と感じます。
「嫌だ」じゃなくて「怖い」と感じるときは、進んでいる方向が意外と合ってるってことなんです。
あー・・そういえば私も思い当たることが今もある、かも 笑