福祉の普及啓発入門④普及啓発において1番大事なこと
こんにちは、綿棒を鼻の中に突っ込むのが好きなムーディです。くしゃみがしたい。(万全のコロナ対策はしています)
2020年1月に「福祉の普及啓発勉強会」を立ち上げました。
「福祉の普及啓発勉強会」とは
「無関心から関心への転換」「福祉を関心のない人に触れやすく」
関心を0→1にしたり、理解を1→100にしたりしている人たちに注目し、普及啓発の仕方を学ぶ勉強会をします。
今回は日頃の自身の活動やそこで得た知見の一部をまとめたものを連載してみようと思いました。
福祉に無関心の人に対して関心を持ってもらうための考えを記す「福祉の普及啓発入門」。毎週火曜日に更新して2020年9月8日から9月29日まで連載していきます。更新をお楽しみに!
福祉の普及啓発入門①そもそも普及啓発のゴールってどこ?
福祉の普及啓発入門②普及啓発の4つの段階
福祉の普及啓発入門③無関心へのアプローチ
福祉の普及啓発入門④普及啓発において1番大事なこと
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1,普及啓発で1番大事にすべきこと
普及啓発。それは最終目標を共創において無関心を関心に、関心を理解に転換する活動。
普及啓発の段階を「無関心→関心→理解→共創」の4段階において、それぞれのアプローチを段階を得て述べてきた。
ここまでは考えや手法を書いてきたわけだが、あくまでこれらは表面上のものである。これらをただ実践しても上手くいかない場合もある。
今回は入門編最終回。普及啓発にて根幹にある大事な理念を説いて入門編をしめようと思う。
普及啓発にて1番大事なこと。
それは相手に関心をもってもらおうと考える前に普及啓発関係なく人として相手に関心を抱くことである。
相手に関心を持って貰う普及啓発において1番大事なのは相手に関心を持つことなのだ。
しかし、普及啓発のために関心を抱くのではない。
普及啓発関係なく、相手に関心を抱くことが大事である。
なぜこれが大事か。理由は簡単。普及啓発の最終地点は共創。
自分が相手に何かを押しつける行為がゴールではなく、相手と共に創っていくことがゴール地点だからだ。
あなたは福祉以外の領域にて普及啓発すべきことがらを知っているだろうか。あなたはそのことにどれだけ関心があるだろうか。
日頃、福祉に関わる時間が長くなればなるほど、自分の頭の中は福祉一色になる。故に福祉が全ての世界のように感じ、福祉での課題を啓発したくなる。うん、これは別に間違っていない。
しかし、普及啓発活動は別に福祉の専売特許ではない。教育分野でも医療分野でも。環境分野でもメディア分野でも金融分野でも。ソーシャル活動と一般的に言われない分野においても、普及啓発すべきことは実はどの分野にもあることなのだ。
しかし、福祉に携わる人にありがちなのが他分野の課題に目を向けずに
「福祉に関心を持ってくれ」
「どうして私たちの啓発内容は大事なことなのに関心を持ってくれないんだ」
と嘆くのみ。
これは過激に言い換えると
「あなたたちの分野には興味ないけど、私たちの分野には関心をもって!」
ということ。
私は私の話を聞かずに自分の話ばかり話す人と話すと対話をする気がなくなる。普及啓発でも同様なのだ。そういう態度は相手に敏感に伝わる。
では、普及啓発のために相手に関心を持とうとするのか。
前回話したとおり、普及啓発において4つの段階があるので相手がどの段階であるかをくみ取った上で対応していくことは普及啓発において不可欠。
しかし、普及啓発のために相手に関心を抱く、という打算的行動は隠していても不思議と相手に伝わり、相手を不快な気持ちにさせる。
「この人私に関心持ってくれているけど、自分のためなのかな」
と思われてしまう可能性が高い。
普及啓発のため。とかではなく。
自分とは異なる考えに対してはねのけるのではなく、それをくみ取ろうとすること。
そこができてやっと共創ができるようになる。
人としての大事なことの延長に普及啓発がある。
普及啓発のために人に関心を抱くのではないのだ。
2,福祉の普及啓発を考える際に福祉は何ができるのだろうか
最近、普及啓発、すなわち共創を目指す過程において私は追い風が吹いてきているように思える。
他分野との共創が双方にいい効果をもたらす。
福祉×デザイン、福祉×農業など福祉業界だけみても他分野との共創は増えてきている。
または、今流行のSDGs。これも私は普及啓発において追い風になっていると考える。
自分たちの分野だけで問題解決を目指していても物事は解決せず、他分野に関心を持ち、それぞれの分野が協力しあう、または意識しあうことで結果的に自分の分野が解決するということがSDGsの肝になっている。
例えば関連性がなさそうな感じの気候変動と貧困。これは関連性がなさそうで深く関連している。
気候変動とCO2排出量は関連性がある。
CO2排出量は生み出されるエネルギー量と比例関係がある。
生み出されるエネルギー量はそのまま国の豊かさの指標になるGDPと比例関係があるのだ。
GDPが高い国は自ずと多くのエネルギーが消費されており、多くのCO2を排出している。
逆に言えば、深刻な貧困な国が豊かになるためには自ずと使われるエネルギー量を増やすことが重要であり、排出するCO2を増やすことである。
よって、世界全体でCO2排出を減らす、すなわち使うエネルギー抑制をすると、貧困な国は貧困な国のままになってしまうのである。
「貧困をなくそう!」と「気候変動に具体的な政策を」はセットで考えなければいけないことは明白だ。
SDGsでは他分野を見据えた視点を持とう!ということを推奨している。独りよがりではダメだと国連が警鐘をならしたのだ。
他人の考えを尊重し、共創していく。
あらゆる人がSDGsに関心を持ち始めていて、一人よがりではいけないということをみんなが意識しはじめているのだ。
大事にしているものは人それぞれ。何が重要で何が重要でないかも1億人いたら1億人違う。各々の大事にしているものを互いに尊重すること。嫌だと思うことがあっても排除しないこと。
恐らく、福祉に携わる人なら得意な考え方ではないか?
様々な異なる人たちが互いに共創していくにはどうしたらいいか。
共創を目指す普及啓発はとても複雑で難しい。
相手に関心を抱くという大事なことを根幹におきつつ。
関心、理解、共創のハードルを如何にさげるか。
相手とのWin-Winポイントをさぐっていくか。譲れるところを譲りあうか。
私は結構場づくりスキルは普及啓発において重要になると考えている。
あなたなりの答えを模索していって欲しい。
人として大事なものを常に忘れずに。。。
ご愛読ありがとうございました!入門編はこれにて終わり!
それではグッバイオンザビーチ!
※このnoteは「週1note」という企画に参加しています。
https://note.com/hiromi_okb/m/me4d6ac09d131