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「話を聞いてくれない」と怒るあなたへ

私はとかく他人の話を聞かないというラベルを貼られてきた。文字通りの意味で取るだけなら話自体は聞いてるが納得をしていないので「聞き入れない」という方が正しいかもしれない。そこで私にこれまで「話を聞け!」と怒鳴り、もしくはイライラしてきたであろう親やバイト先の上司のような人へ、聞かない側の視点から書くことで適切な対処法も考えていこうと思う。

理由1「指示通りにするメリット、理由が分からない、納得感がないから」

例えば校則。かつて母校には「水を授業中に飲むな」という合理的 性の真逆を行くような校則があったのだが普通に理解不能だったため、無視をした。いやだって意味不明だろ。しかし、この猜疑心も「学校は社会の練習」という一教師の説明に納得してからは少しは従順になったので「ルールの納得感があるか」が重要だと思う。もしくは「相手が納得感が持てそうな理由を提示する」が良いかもしれない
もう1つ。母親はかなり神経質でとにかく大ざっぱな私とは恐ろしく反りが合わなかったのだが、母親の設定した幾多のルールの1つに「水道の栓がぽたぽた言うのを辞めるまで閉めろ」というのがあった。私はいちいちそんなことを気にする意味がわからなかったし、とにかく鈍感な私はそもそも水が落ちる音に気づくのに時間がかかった。それにそんな数滴だけで水道料金が変わる訳もないとなんとなく感じていた。実際、現代の文明の利器であるインターネットで''科学的データ''を漁ってみても「水道が多少水をぽたぽた落としていても水道料金に支障はありません」と書いてある記事ばかりで私は鬼の首を取ったようにスマホの画面を母に突きつけたものだった。…たぶん、私の子育ては本当に面倒だったと思う。でも弁明をするなら「理由がないのに指示に沿って行動しなければならない」というのは言葉にも表しがたいほどに耐え難い苦痛なのだ。神経質な人にとって散らかった部屋で過ごすのが苦痛なように「明確な理由もないのに行動する」ということが苦痛で仕方ない人もいるということに思いを馳せて貰えたらと思う。なので、納得して貰えそうな理由を指示と併せて言って貰えると非常にありがたいのだ。

理由2.「剣のある言い方」

これはまた「最近の若者には気を遣わないといけないから疲れる、軟弱な世代め」と思われるのだろうが、苛立ちを感じるような指示や、言い方で人が話を聞くとでも思っているのだろうか。聞くわけが無い。残念だが私がそうした言い方をされてまず感じるのは「嫌悪感と反抗心」だからだ。例え私が間違っていたとしてもそれが最初に来るので話を聞く気などそもそも起こらない。究極な他責主義で申し訳ないが、もっと言い方を考えるべきだろと思うことがある。なぜ私がこうも偉そうに書いているのかと言うと私と同じくらい人の話を聞かない母親を懐柔するにあたって頭を捻り「気持ちでは怒っていても優し言い方で注意する」という策を編み出したからだ。ちなみに冒頭の「最近の若者はヤワで面倒」というタイプの発言に対しては「年寄は少しでも敬語やメールの書き方を間違えるだけでグチグチ言うし、デジタルに弱くてメールじゃないと返事が早くこないから面倒だ」というお言葉を返させてもらおうと思う。要は違いはあれどお互い様なのだから「相手に合わせて聞いて貰える方法、言い方を取ろう」ということだ。(私は親に言うことを聞いてもらいたいときはLINEではなくメールで送るようにしてる)さもなければ私は聞かないまま「はい」と返事をしつつも実際にはミスを直さずに無視するだけだ。

理由3.”あなた”は相手の話を聞いていますか?

親子間ではこれが最大の話を聞いてもらえない要因だと思っている。親のほうが経済力を持っているし圧倒的な支配力を持っているので仕方ないとは思うが、上下関係が親を盲目にさせる。親は常に子どもに「言うことを聞かせられる」し、そうしていい場合もあると思うのだがせめて子どもの言い分や子供側の事情を聞くあるいは聞く”フリ”ぐらいはしても良いのではないか?例えば私の母親は自分の愚痴は聞いてもらいたいと思っているのか、私が彼女の話に注目をしていないとテレビを止めるなどして無言の圧力をかけてくるのだが、私が話しかけると「今は忙しい」と言って無視をしたりする。あるいは「料理中に話しかけないで」と言ってくるくせに、私の勉強中には話しかけてきたり、「今忙しいです」という立て札を置いているわけでもないのに「今大丈夫?」と間近で質問をしてもガン無視を平気で決め込んできたりする。「見ててわからない?」と言ってくることもあるのだがお前は私が勉強中なのを見てもわからなかったのか?そもそもパソコンを触っているときに話しかけても返事が帰ってくることもあるのに、話しかけて良いときとそうでない時の差が”見て”分かるはずがあるまい。こういう時には日本人の察して文化に苛立つ(何のために口が付いてると思っているのだろう)

理由4.尊敬できない、聞くに値しない人だと思われている

冷徹なことを言うようだが、世の中にはそもそも話を聞く気すら起こらない人間がいる。例えば私の母親だ。上記を見ても分かるように非常に不可解で腹立たしい人間であることは分かってもらえると思うが彼女はそれに加えて「夜、酒を飲んで悪口雑言を撒き散らす」という習性があるので尊敬するどころの話ではない。もちろんシラフなときは尊敬できる面もあるので丁重に接するが理不尽なことを言われるとどうしても「なぜ”お前”に言われなければならない?」という気持ちが湧いてくるので残念ながら大人しく聞き入れることができない。
私の弟も同様である。私の弟は高校中退ニートなのだが弟に何を注意されても 「ニートで時間あるんだから人に指図してないで自分でやれよ」 としか思えないことがある(我が弟は家の家事のほとんどに手を触れていないという事実をふまえてお読みください)打算的すぎるのかもしれないが尊敬もできないし協力してメリットを感じられる訳でもない人間に協力する気は起こらないのが人間の性である。一方で父親と母親は好きではないにしろ「料理」や「扶養」という利益を享受しているのでどれだけ理不尽なことを言われても多少は目をつぶり利益供与する。
バイト先で分数すらできない人が上司だったときも他に尊敬できる点もほとんどなかったため、給料のために我慢して話を聞くのに苦労した。

理由5.直し方が分かっていない

例えば「何回言っても直らない」という意味での「話を聞かない」場合は本人がそのミスの直し方を分かっていないことが多い。例えば私は頻繁に鍵を締め忘れるので「鍵を閉める」と書いた紙をドアに貼っているが、このようにその行動をする場所に掲示を貼ることで直させることができる。なぜなら日々の雑念に紛れて言葉はすぐ忘れてしまうが、目の前にあったらさすがに忘れづらいからだ。だからこういうケースでは何度も言うより「その行為をすべき場所に紙を貼る」方が効果的だ。

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