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2009年11月4日水曜日 ワールドシリーズ 第6戦
フィラデルフィア・フィリーズ 対 ニューヨーク・ヤンキース

王手をかけたヤンキース。
松井 秀喜 選手が、シリーズタイ記録となる1試合6打点を記録。
ヤンキースが、ワールドチャンピオンになり、松井選手が、
ワールドシリーズMVPに輝いた試合です。

定期的に動画共有サイトを訪れてしまいます。
そして、何度みても、感動します。
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世界一を決めるニューヨークのヤンキースタジアム

フィリーズの先発は、サイヤング賞3回。通算219勝(当時)の現役最高の投手と言われ続けた、ペドロ・マルチネス投手。


フィラデルフィア・フィリーズを迎えた、
アメリカ最強・世界最強球団のニューヨーク ヤンキース。
2007年54本、2008年35本、2009年30本。生涯696本塁打2086打点。強打者中の強打者、4番アレックス・ロドリゲス選手の後の5番に松井 秀喜選手が名を連ねている。
抜擢でもなんでもなく、ごく自然なこと。ファンも誰も驚きもしない。
定番。これがどれほど凄いことか。この時点で、ぐっとくる。

そして、2回裏。松井選手の最初の打席。
1塁にフォアボールのロドリゲス選手をおいて、
ペドロ・マルチネス投手。
投げづらいのか。何度も1塁にけん制球。彼が緊張と、細心の注意をはらっているのが伝わってくる。

松井選手もまた、ボール一球一球毎インターバルに、何度も深呼吸をしながら、集中力を高め、静かに打席に立つ。

一流の投手と一流のバッターの極限の勝負であることを感じる。

フルカウント。観客が立ち上がる。
そして、先制のツーランホームラン。

大歓声のファン。静かにベースをまわる松井選手。
しかし、当然のこと。奇跡でも、偶然でも、ラッキーでもない。
素晴らしいけれど、松井選手であれば、驚くことではない。凄い。

ヤンキースでの7年間の努力が、松井選手への絶対の支持となっている。
140本塁打。4回の100打点。
超一流のジョー・トーリ監督が認め、超一流のデレク・ジーター選手と友情をはぐくむ。超一流の松井 秀喜 選手。

世界一の球団で、世界一のメンバーの一人として、堂々と仕事をする最高の姿。

そして、3回裏。5回裏にもタイムリーヒット。6打点を上げたところで、場内からMVPコール。チームは、世界一に輝き、自身は、MVPを受賞する。

すでにイチロー選手が活躍していた時代ではあるが、
日本最強球団のパワーヒッターであり、スーパースターであった、
松井選手が、もし活躍できなかったら、
日本のパワーヒッターは、メジャーリーグでは通用しない。
ということになってしまいかねない。
プレッシャーは、凄いものがあったと思う。

しかし、松井選手は、
日本からのお客さんでもなく、助っ人でもなく、世界一のチーム。
名門ヤンキースの完全な一員として認められている。

この信頼の偉大さは、計り知れない。
一流の人からの信頼・尊敬は、お金では買えない。
中途半端な何かで、得られるものではない。

同じ日本人として、本当に誇りに思う。

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