はじめのラジオ講座(特別編)放送局がなくなるということ
シネマ三銃士のディレクターをしていました、はじめです。
ラジオ講座を書いていますが、一人でも多くの方に知っていただきたい出来事が最近あり、特別編を差し込みたいと思います。
このコラムで前回、
「読者の皆様の中には、ラジオに対して
・マスメディアのひとつにすぎない
・終わったコンテンツ
など漠然として、ネガティブなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。」
と書きましたが、それが顕著に表れる出来事が、残念ながら起こってしまいました。
6/30(火)、地方のFM局が2局立て続けに閉局したのです。
6/30(火)12:00 Radio NEOが停波・閉局(愛知県・東海地方の外国語放送局)
6/30(火)24:00 FM PORTが停波・閉局(新潟県の独立系県域放送局)
両社の閉局までの経緯は、既にネット上に情報が多数あるため、ここでは説明を割愛します。
が、一言で表すならどちらも「経営不振」ということになります。
ところで、日常ラジオを聴いている方は、お気に入りの番組が終了するという経験をされたことがあるかと思います。
最近では、久米宏さんのラジオ番組が終了して話題になりました。
番組終了後に寂しさが押し寄せて来る、いわゆる"ロス"体験をした方も中にはいるでしょう。
通常は番組が終了しても、翌日・翌週からはまた新しい番組が始まります。
放送局の新陳代謝のようなものです。
しかし閉局では、新しく始まる番組はありません、当然ですが。
しかも、一週間分の全番組が一斉に終わります。
周波数を合わせてもノイズしか聞こえず、radikoのチャンネルも削除される…このインパクト、想像できますか。
自分が日々聴いている放送局が閉局してしまったら…なんてことは想像したくないし、あって欲しくないですよね。
でもそれが現実に起こってしまったのです。
これ以上の悲劇を生まないために、私たちにできることはないのでしょうか。
愛するラジオをこれからも聞くために…
民間放送において、"クライアント"はリスナー個々人ではなく、スポンサー企業です。
リスナーが多ければそのラジオにおける広告媒体としての価値は上がりますが、直接的な収入にはなりません。
こうしたラジオ局のビジネスモデルが、時代にそぐわなくなってきたのではないか、と私は考えています。
マスメディアとしての固定観念を捨て、スマホゲームやプロスポーツチームなどのビジネスモデルから得るヒントはたくさんあるはずです。
ラジオマンが安心してメシを食っていける未来を、私は願っています。