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梅沢和木 個展「Beyond the Windows」@"ラスト20mが鬼門" NADiff a/p/a/r/t

梅ラボ こと 梅沢和木氏の個展!

いにしえのインターネッツを騒がせた「きめコナ」でも名高い同氏だが、すでに一向一揆なみの歴史の1ページでしかない

改めてみて新鮮な気持ちになったのでその感想を書く
とか言ってるが、例によってまず会場について一言申したい

尚、以下文中敬称略

ラスト20mが鬼門な NADiff a/p/a/r/t

Nadiffは(基本は)本屋
なんか美術系の本がやたらめったらあるので、そういうことを勉強している人には欠かせない場所っぽい

公式:http://www.nadiff.com/

どうでもいいが「ナディフ」って書く人と「ナディッフ」って書く人がいて割と困る

ここはめずらしく自分も前に行ったことがある場所だが、ちゃんとした本は一冊も買ったことがない(展示作家の過去の冊子は買った)

最寄りは恵比寿

楽勝じゃねえかと思うかもしれないが、例によって罠があるのでアレなサービスを提供しがちな店の案内にならって同所までの道のりを紹介

①恵比寿駅の東口を出たら南のセブンまで直進
画像だとちっこいけど中央左手にセブン
ここを左折 これくらいは自力で突破したい

画像はgoogleストリートビュー 以下おんなじなので割愛

②最初でかい道の交差点 びっくり寿司は×
これ なんとなく「びっくり寿司」方面に進みたくなるが、そうするとハマるので左へいけ

右に吸い込まれがちだがこれが最初のワナだ

③左手に「たいやき屋」を見つつすすんで正面に公園が来たら右折
まっすぐいくと突き当りに公園が見えてくる
だいたいいつも、いかにも余裕のありそうな白人男性が子供と遊んでるのでその兆しがみえたらアタリ
そこで右折

いろんな意味でゆとりのある公園を右折
右の駐車場は治安が劇的に低下してタバコの吸い殻すごい上に禁煙主張も強度やばい

④ひたすら直進 左手にスペイン国旗が見えたら正解
フラメンコ教室とかやってるらしきレストランらしきものが左手にありスペインの国旗を飾ってるのでそれがあれば正解
らしきばっかりだが空いてる時間に通りかかったことがなく本当は何の店なのか知らんため

⑤到着! だがそこで待つものとは!?
そのまま進むとgoogleマップ上では目的地前にたどりつけるはず

だがそこで目的地方向を見た俺の目に映る光景は・・・

ないやん

は? なんもねえんだけど

おいおいおいおい ナディフねえじゃんナディッフ

(いや本当はあんだけど)これはどう見てもない
ない寄りにない

しかも何が厄介だって、↑のストリートビューの写真よろしく、よくわからん車が止まってることが多くって先が見えない
(まあ実は見えてもしょうがないんだけど

※今日いったときもちょうどそれで、脚立を積んだ車の中で兄ちゃんが寝てた

でもあんだって

これどうなってんのかっていうと

イナズマやん

こうなってるわけですわ

上からみればなんてことないが、ただでさえアウェーなヱビスに来てこの分別を持ては厳しい

せめて路地の入口に「ナディッフこっち!」とか出てれば入れるけど、なんでかしらんが「ナディッフこっち!」は例の車の奥の電柱にあったと思うので先に進めた勇者しかみることはない

ここで帰ったやついるんじゃねえかと思う

ちなみに自分はこっちでハマった

初手で「びっくり寿司」ルートを選択
結果googleマップ的に到着してるが侵入できん状態になった

ちょwwwナディッフwww入れねえwww

などという感じでナディッフは純粋にギャラリーというわけではもないが、ギャラリーと同じくらいたどり着けない可能性がある

こうした数々のワナを突破して進むと、エモいアパートの隣に目的地のナディッフがある

まじで神々しい

関係ないけど手前のアパートの花がちょうど見ごろ

展示について

作家についてGPT4君のまとめ

梅沢和木は、1985年に埼玉県で生まれ、2008年に武蔵野美術大学造形学部映像学科を卒業しました。彼の作品は、インターネット上のキャラクター画像を大量に収集し、それらを再構築した画像にペインティングを行うことで「インターネットの風景」を顕現させるという特徴があります。彼はCASHIというギャラリーに所属しています。

彼の主な個展には、「Everlasting Particle CORE」(HARMONY ART GALLERY、上海、2023年)、「画像・アラウンドスケープ・粒子」(RICOH ART GALLERY、東京、2021年)、「黒の夢」(CASHI、東京、2020年)などがあります。また、グループ展には、「百年の編み手たち−流動する日本の近現代美術−」(東京都現代美術館、2019年)、「Tokyo Pop Underground」(ジェフリー・ダイチ・ギャラリー、ロサンゼルス、ニューヨーク、2019年)、「Hyper Landscape 梅沢和木×Taku Obata」(ワタリウム美術館、東京、2018年)などがあります。

以上の情報は、以下のウェブサイトから取得しました:
NADiff a/p/a/r/t
Ume Labo
美術手帖

このまとめあんまり真面目に読んでなかったが(・・・)「インターネット上のキャラクター画像を大量に収集し、それらを再構築した画像にペインティングを行うことで「インターネットの風景」を顕現させるという特徴」はまあそれはそうだという感じだ

なんか書こうとしてた感想がほぼ上記に書いてあることそのままなので困るが、今回は写真もとったのでいろいろ書いていく

尚、SNSと違ってこういう形で画像使うのは話違うとか許諾いるとか礼儀として言ってからにしろとかあるかもしれない
のでダメだったら言ってください 消します

現物は「目」が格段によくみえる

梅沢作品はけっこうネット上で見る機会も多く、実際作品に対する印象は(ネットでみたときと)あんまり変わらないんじゃね?とか思ってたんだけどちょっと違っていた
なんか直でみると、やたらと目だけがくっきり見える感覚がある
これは人間の脳の作用なのか、それを計算してる作家の狙いなのかはわからないが、結果的にそういう感覚を得た

まず、これが一番現場でみてよかったことです(まる)

この画像でも緑色の目は確かに認識できるが、現場で見ると両目ともかなりくっきり浮き出て認識されていた

ドットというかジャギ感と筆の差

これも画像ではわからないが、寄ってみると画像出力の部分とそのあとに描画した「リアル解像度」(少なくとも画材の粒子程度の解像度)との差分をかなり感じて、それが作品を見た時の(図像的ではなく画面的な)情報量の多さにつながっていそう

ラメ感ある

えらいキラキラ見える作品もあった
これも画像では感じられないものだと思うが、写真でがんばって撮ろうとしても撮れなかったので、実際の光り方としてはかなり微妙なんだけど、それが人の目で見るとやはり差異として増幅されていそう

ぜんぜんわからんけどこの辺めっちゃ光ってた
視線の移動がないとキラキラは再現できないのかもしんない

その他展示風景と個人的気に入り

写真適当であれだが気にしないで

壮観な地下 神殿感ある

キャラクター性がもっとも保存されている(解体されてない)と感じた作品
色合いも一番明るかった

気に入った①
写真があれすぎるが現場でみてほしい
Tシャツ、ロンTがこの図柄のもあったと思うけど、プリントは見え方が違っていた(それはそれで素材の風合いということでいいのかもしんない)

色も違うので信用しないこと

気に入った②
かなり美少女性というかそういう記号が保存されてる印象
かっこよい
が、それは同時にオタク的文脈ありすぎるともいえるかもしんない

なんでよく見えるのか

販売はすべて抽選ということだったので大人気っぽい
プライスリストはちゃんと見てないが大作が多く安いわけがないのでいいと思う人が多いということだろう

でなんでこれらがよく見えるのかという話は、つまるところ「自分たちがそうできている(そう学習してきた)から」としか言えない気がする

いみじくも作家本人が今回のステートメントで述べている通り、

単純に述べるならば自分がいわゆるオタクで、アニメや漫画やゲームが好きで、そこに登場するキャラクターが好きで、関連した画像をインターネットで収集するのが好きだからだ。

同展ステートメントより 写真からのOCR

という作家が作成したものは、同様の趣向を持つ(ほぼ同世代の人間)には当然刺さる

それをなんで美術でやらないといけないのか、みたいな話は、むずかしいのでも自分は触れないが、一度土俵に引っ張り出された以上はこれら「当事者性」を持つ者が、その復権と(美術界・史上での?)正当な評価をもとめて戦いを繰り広げるしかないんだろうという気持ちはわかるし、そこまで当事者性ないが同じ文化コードに属する者として華々しく戦ってほしいと思う

追伸

このとき同所で同時にやってた他の展示についても記事化
同じ会場の話にまったく触れないのも気味悪いのでリンクはっときます


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