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アラサーOL、ゲームをツクる*25周目

◆自作ゲームへのCV実装までの道のりを振り返ります

 大体いつもお久しぶりです。暑くてPCに向かう気力が削がれる日々、皆様いかがお過ごしですか。
 今年から各地の祭りが復活し、にぎやかでとても良いですね。と思ったのもつかの間、私は祭りの運営に駆り出され、地獄を見ました……(※エアコン漬けになった体で炎天下で丸一日すごすのキツすぎ)。

 さて今回は、ずっと夢だった自作ゲーム「アナナス探偵手帖」へのCV実装までの道のりを振り返りつつ、満を持してCV決定のお知らせをさせて頂こうと思います!

1.ついにCV決定!

※画像内、敬称略で失礼いたします

 まずはボイスを提供してくださったボイスコさん(=ボイスコーポレーターさんの略)たちの発表からさせて頂きます!
 今回ボイスを依頼させていただいたのは、上記7キャラ。うちコーラとエリカは同じボイスコさんにお願いしましたので、計6人の素敵なボイスコさんにご協力頂きました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

 提供いただいたボイスはどれも、各キャラのイメージにぴったりの素敵なお声と演技で、実装作業を進める中でボイスを何度も聞かせていただき、「これは一日も早くアップデートを済ませて皆さんに遊んでいただきたい!」という気持ちにさせていただいています。

▼私のYouTubeチャンネル>ショート>各キャラごとに試聴できます!

 ちなみに今回、CV発表用の動画を作成するため、初めて動画編集というものをやってみました。編集ソフトはWindows公式の無料ソフト「Clipchamp」を使いましたが、ド初心者にもめちゃくちゃわかりやすい直感操作で良かったです!

2.CV実装までの道のり=依頼編=

ここでは依頼~納品までの流れをざっくり書いてみました。
同じようにCV実装を考えている創作者さんに、少しでも参考になれば…とやや細かめに書いてます。

①依頼するボイスコさんの選定
 まずはキャラのイメージにあったボイスコさんを探します。
 当初、応募形式での募集も考えたのですが、キャラのイメージに合ったボイスの方にピンポイントで相談したほうが、双方にとって効率的かと思い、今回は個別に相談する形をとりました。
 具体的には、Twitter(今はXだけど)で「#2023年依頼受付中ボイスコ一覧」のタグ検索をし、片っ端からサンプルボイスを聞かせて頂きました。イメージに合うと思った方をリストに整理させて頂き、ある程度候補が固まった段階で条件面の確認(個人からの依頼を受け付けているか、最低料金や最短納期など)を行い、依頼が可能そうならDM等でコンタクトをとります。

②打診
 ファーストコンタクトとして、まず打診するところからスタートです。これは、依頼の概要を相手にかいつまんで伝え、当方と先方の条件面のすり合わせを行うものです。実際には、以下のような文面でDM(もしくはメール)をお送りしました。

○○ 様
はじめまして。突然のご連絡、失礼いたします。
個人でフリーゲームを制作しています「無茶工房」と申します。
このたびはボイスのご相談をさせていただきたく、ご連絡差し上げました。
依頼内容は【個人制作のフリーゲームのボイス】であり、気持ち程度の些少な謝礼での依頼となりますが、お引き受けいただくことは可能でしょうか。
まずは下記内容をご確認いただき、前向きにご検討頂けるようでしたら、追って台本および、より具体的な資料をお送りできればと思います。
===================================
1.依頼内容
個人制作のフリーゲーム(学園ミステリーもの、全年齢作品)のキャラクターボイス
※フルボイスでなく、ワンポイントのボイスです
2.希望する声のイメージ
お願いしたいのは、「(※キャラの特徴:例…天然で可愛らしい雰囲気の女子学生)」のボイスです。ボイスサンプルの「○○」のイメージでお願いしたいです。
3.文字数
セリフ数:○○/文字数:○○文字(句読点等含む)
4.希望納期
2023年〇月末頃(急いでいませんので、調整できます)
5.報酬額
一文字〇円でお願いしたいです。
基本的にボイス納品後、アマゾンギフトコードでのお支払いとなります。
6.その他
・MP3/切り出しせず、一つのファイルにてお渡し頂けると助かります
・実績公開、宣伝、いずれも可です
・ゲームの説明文(Readme)およびエンドロールにCVとしてお名前を表記させて頂きます
・参考URL➡https://plicy.net/GamePlay/150526
※該当のフリーゲームはすでに公開済みであり、アップデートにてボイス実装を考えています
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お忙しい中恐縮ですが、お手すきの際にでもお返事を頂ければと思います。
宜しくお願いいたします。
無茶工房 無茶子

※あくまで打診文の一例です

 この時、気を付けていたのは、先方のプロフィールやサイトなどをよく読むことです。基本条件を確認することはもちろん、「依頼時にはこのテンプレート文を使ってご連絡ください」という指定がある方もいらっしゃいます。しっかり確認のうえご連絡をすることで、スムーズに本題の相談に入ることができます。
 あと文例をみてもらうとわかると思うのですが、今回は一応、有償での依頼となっています。とはいえ、キャラ数が多いこともあり、決して1キャラに対して潤沢な報酬を用意できたわけではないので(申し訳ない…)、基本的に「無償依頼も相談可」という方を中心に打診をさせて頂きました。

③正式依頼(台本のお渡し)
 上記のような打診に対して、先方から前向きなお返事があった場合、正式な依頼(実際の台本のお渡し)に移ります。
 私の場合、あらかじめ作成してあった依頼概要と台本を、ZIPファイルにまとめてギガファイル便にてお送りしました。

 依頼概要は、上記で打診した諸条件を改めて記載したほか、今回演じてもらうキャラの簡単なプロフィールや立ち絵、また作品の概要や世界観などを簡単にまとめたものです。
 台本については、実際に頂きたいセリフを列記し、それぞれ「どんなニュアンスで読んでもらいたいか」などを併せて記載しました。

▲台本の一部抜粋

 台本はExcelで作成しており、報酬の計算に必要な文字数は【=len(セル数値)】で算出しました。句読点まで含めて算出されるので、手で数えるより正確で安心です(※報酬支払の上で重要な事項になるので、ダブルチェックをオススメします!)。
 台本の作成にあたっては、書式等が参考にできそうな記事を探してさまよったのですが、特に今回のようなワンポイントボイスのケースについては、ほとんど言及している記事が無く、結局自己流で作成することに。
 固有名詞のイントネーション(実際の台本に「”ことね”は”おこめ”と同じ発音です!」と記載しました笑)や、難読漢字の読み仮名などを補記することで「誰が見ても容易にわかるように」を心がけて作成したつもりです(もっとこうしたほうが良い!とかあったらマジで遠慮なく教えて欲しいです!)。

 台本のお渡しまで完了したら、納品までのんびり待ちます。先方から問い合わせ等がある可能性もあるので、こまめにメールやDM等をチェックするよう気を付けておくと良いかもしれません。

④納品確認、報酬の支払い
 納品方法については特に指定をしなかったのですが、ギガファイル便で送ってくださった方、メールに添付して下さった方、ココナラ等の仲介サービスを介して送ってくださった方と色々でした。
 また正式納品に先立って、台本の一部のセリフを読んでくださったサンプルボイスを送ってくださった方もいました。細かなイメージのすり合わせができ、大変助かりました!

 納品を受けたら、まずは内容を確認します。自分で依頼しといて何だって話ですが……めちゃくちゃ緊張して心臓バックバクになりながら確認させて頂きました。いや、なんかもう、自分のキャラに声をつけて頂けるって……申し訳ないやら嬉しいやら恥ずかしいやらで……ね。
 読み間違いやセリフの抜け等で一部リテイクをお願いした以外は、大きな修正等もなく全キャラのボイスを納品頂きました。

 納品確認したら速やかに報酬の支払いをします。今回は基本的にアマゾンギフトコードでのお支払いをさせて頂きました(一部、仲介サービスを介しての支払いもあり)。支払方法や支払いのタイミングについては、双方で事前にしっかりコンセンサスをとっておけると良いと思います。

【補足】今回依頼したボイスコさんたちは全員、しっかり納期を守ったうえで素晴らしいボイスをご提供いただいき、一切なんのトラブルもなかったのですが、フリゲ業界でもそれ以外でも、個人間取引でトラブルになっているケースは散見されますので、心配な方はココナラやiikoeなんかの仲介サービスを使うとより安心かもしれません。

3.CV実装までの道のり=実装編=

素晴らしいボイス素材が揃いましたので、いよいよ実装です!
音声編集ソフトを触ったことすらないド素人が奮闘する様子をご覧ください。

①切り出し
 今回は複数のセリフを1つのmp3ファイルで提出いただいていますので、実装のためにはそれをセリフごとに切り分ける必要があります。
というわけで音声編集と言えばコレ!というフリーソフト「Audacity」を使って切り出ししていきます。Audacityの使い方については、参考になった記事を貼っておきますのでそちらをご参照ください。

 この工程で気を付けたいのは、音量調節のやり方についてです。実際にゲームに実装するにあたっては、BGMに負けてしまわないよう、音量を調節する必要があります。各キャラ間で音量にばらつきがでないようにするためにも、バックグラウンドでツクールを起動しておき、作中BGM(※できればうるさめのものを選んで)を流しながら切り出し作業を進めるという方法が、今のところ最善かなと思っています。
 こうすることで、実際にBGMと併せてみたときに「あれ?小さかったな」「逆に大きくしすぎた!」という失敗をある程度回避できます。

 あと、これは私の環境に問題がある可能性もあるのですが、切り出した音声をメディアプレイヤーで再生すると、音声の頭が切れる現象が頻発していて……。「じゃあ頭にもう少し余白を入れたほうが良いのかな~」と先頭に余白を入れると、実際ゲームに実装した時に再生が遅延した感じになってしまうという。もし同様の現象が起きる方が居たら、Audacity上でしっかり再生できていれば問題なく実装できますので、頭に無駄に余白を入れたりする必要はないです!

②m4aへ変換
 切り出しの時、Audacityからの出力はoggで行いましたが、RPGツクールMVの場合、音声ファイルは一つの音声に対してoggとm4aの2種類を用意する必要があります。そしてAudacityにはm4aを出力する機能が標準搭載されていないので、何かしらの方法でogg→m4aに変換する必要があります(※一応、Audacityからm4a出力できるように機能をアップデートする方法もあるようです)。
 今回は、オンライン上の無料変換サイトなどを使って、ogg→m4aへの変換を行いました(参考:変換サイト①変換サイト②)。これでようやく実装の準備が整いました!

③実装
 いよいよ、実際にツクールに組み込んでいきます。余談ですが、恥ずかしながら私、SEとMEの仕様の違いを理解していなくて、ずっと「ボイスはMEに入れれば、SEと別でプレイヤーが音量調整できて便利だよね~」と思っていました。
 MEをあまり活用してこなかったので知らなかったのですが、MEは再生するとBGMの音量が下がる仕様なんですね。何年ツクラーやってんだ!?って感じですが、マジで知らなくて、今回MEにボイス音声を入れて実装してみて「え!?そういうこと!?」となった次第です…orz
 というわけで、音声ファイルをSEフォルダに入れ、実際のイベントに組み込んでやれば実装完了です!

 現状、ボイスの実装作業は8割方完了しているのですが、もう少し調整をしたいなと思っているのと、せっかくアップデートするので、ボイス以外でも少し手直しをしたいなと思っている部分があり、そちらが終わり次第、秋ごろにはアップデートできればと考えています。

4.あとがき

眠井ベルさんに実況していただいたのが嬉しくて思わず描いたイラスト
※本題とはまったく関係ありません笑

 いや~今回、こうしてボイス依頼~実装をやってみて、ひとつ思うのは、できないことをできるようにするのって大変!
 
ボイス依頼をしたこともなければ、音声編集や動画編集をしたこともない!どうすりゃいーの?状態からのスタートでした。でも、今回依頼したボイスコさんたちが本ッ当にみんな優しく丁寧に接してくれて(なんなら色々教えてくださって!)なんとか実装にまでこぎつけました。ありがたや……。
 また副産物的に、音声編集や動画編集が少~しだけでもできるようになったのは、今後創作活動を続ける中で力になるかなと思いました。いつかPVとか作りたいね!

 なにより、当初から「ボイス実装」という目標を掲げてやってきて、ようやく本当の意味でゴールテープが切れたような気がしています(……まあ、まだアップデートできてないんだけどね!)。

 というわけで、現在はボイス実装版アップデートに向けて奮闘中です!秋口に向けて仕事も少し忙しくなるので、計画的に進めていきたいと思います!クリエイターズ文化祭も申し込んじゃったしね!!(※このへんはまた別記事で詳しく書きます)

お付き合いいただき、ありがとうございました。それではまた次回!

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