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【住宅】育休中に住宅を考える〜理想(に近い)物件との出会い〜

現在、育休中のママ建築士です。
この期間中に、自分の理想の住まいや場所について考えています。

産休・育休に入ってから、住宅について考えて、土地についても探し続け、、、
現在の自宅に求めるものを列記すると

・都内で月々10万以内で住みたい(→賃貸併用住宅、自宅部分は60平米程度は欲しい)
・今住んでいるエリアの近くに住みたい(都内一等地)
・ずっと同じ自宅に住むビジョンではないので、将来的に売れる、売った時に利益が確定できる見込みがあるもの(将来的に小さな音楽ホールを持った建物を建てたいという淡い夢があります)

これを満たすために、新築RC一棟で120平米が建つ土地を探し続けていました。
(このあたりは過去記事に記載しています)

ただ、物価高騰によって、新築物件の坪単価が大きくなっていることがあり
想定している金額よりも大きくなってしまうこと、かなりハードルが高いことがわかってきました。

そこで、中古物件も視野に入れ検討を入れて、理想(に近い物件)に出会いましたので、今日はその物件について記載しようと思います(主に自分の思考の整理のため)。

都内一棟地、RC築37年で面積99平米(ロフト含む)3階+ロフトの物件

木造築古の同規模の物件に対して、+1000万程度で売りに出されているRC物件を発見しました。
外観はいい感じのこだわりが感じられて、きっと新築当時こだわって作ったんだろうなというのが垣間見えます。(汚れは目立つものの)
築37年にしては綺麗な印象を受けました。

また、当初から店舗併用住宅として建てられていて、
1階は店舗、2階以上が住宅の作りになっています(入り口は別)。

これは、求めていたものに限りなく近い気がする。。!
あと、なんか同世代ってのも運命感じる(笑)
同じだけ頑張って生きてきたのね

直感的にこれはすぐに売れてしまう、、と思い、
現在売主さんの方でリフォームをしている途中とのことですが、
現段階で見せてもらうようにお願いしました。

窓が多くて明るい内観、(ただめっっちゃ狭い)
縦長なので、赤ちゃん連れには厳しいなぁー。。と思いつつ
一度帰宅しました。
(真夏に赤ちゃん一人、5歳児一人を連れて見学したので死にそうでした笑 付き合ってくれた子供に感謝)

割安で売られているには理由がいくつかありまして、一つずつ熟考している最中で現在迷いに迷いまくっています(ただ、申し込みは入れました)。
それについてどう考えているかも含めて記載させて頂こうと思います。

素敵なポイント

物件について、とても良いなと思っている点について記載すると
まずは、住みたい地域であること。
さらに1階を店舗として貸せば、その収入との差額にて10万前後くらいにはなりそうです。

懸念①  面積が小さく、縦長の住宅

まず自宅部分が入口が2階にあります。
2階は25平米程度、3階は28平米程度で合わせて53平米程度、
+ロフト ですので、全体で床としては70平米弱、そこに階段が来るので体感としてはもう少し狭いです。
都内のマンションなどでは、60平米後半〜70平米前半くらいで、ギリギリ3LDK、
などが売られていたりするので、住めなくはないと言った具合ですが
だいぶきつそう。

さらに現状のプランだと、2階:リビング+水周りキッチン、3階:2洋室、ロフト:物置、子供部屋 、の構成でみんなが集まる場所が2階に集約していて狭い作りになっています。

ここは、参考に小さくて豊かな住宅を作っている伊礼智さんの住宅を参考にさせて頂きました。
この物件と同規模程度の建物を結構作られています。
小さくても、本当に必要な場所、どんなふうに過ごしたいか、しっかり考えて一つ一つ丁寧に設計すれば、こんなに素敵な建物が作れるんだから、工夫をすれば大丈夫なはず。
ここは建物内部を大幅リフォームすることで設計を工夫することでなんとか乗り切ろうと考えています。
(ただ、本当に快適になるか怖いので、並行して現在設計中です)

逆にこの建物を住みこなせたら、小さい家でも東京で住むことができるというヒントになると思うので、
東京に住みたい方で、小さい家を検討している人の助けになるかなとポジティブに捉えてます。

懸念② 裏面の道路がセットバックの必要あり。建替の際は土地の有効面積が減る可能性あり。また、位置指定が済んでいない道路である。

密集地によくあることですが、土地の裏側が私道になっていて、建築基準法上42条2項道路には定められているので、法的には4mが必要な道路になります。
購入物件は、私道に思いっきりはみ出てバルコニーが建てられております。
これは、確実に再建築時にはセットバックして建てないといけないので、再建築時には今の大きさの建物は建てられないことを表します。

また、、当時の確認申請図をみると、裏の私道が行き止まりになっているような。。?

道路の詳細情報を調べるため、行政の道路台帳を調べ、区役所に行ってきました。
この道路については、役所に届出がされていないのでまだ位置指定が済んでいない道路のようでした。

行政に届出が出ていないので、その前に住民同士で合意が取れているのか、確認を取ると合意が得られていないようなので、これは購入の前に住民同士で覚書を交わしてもらうようお願いしました。

懸念③ 検査済証がない

建物新築時には、一定規模以上の建物については「確認申請」を入れる必要があり、建物が出来た際には、「完了検査」を受ける必要があります。
完了検査を受けた時に、申請通りに建物が出来ていることを確認し、初めて法適合している建物だと言えるんですが、この建物は検査済証の発行がされていない、つまり検査を受けていない建物です。

今では考えられませんが、当時の建物としては半分程度が完了検査を受けていないと言われていて、結構あるあるです。

この場合のリスクとしては、
①構造躯体や外壁を変えるような、確認申請が必要な範囲の改修は難しい。
②住宅ローンの降りる条件が厳しくなる可能性あり。
③検査を受けていないので、不安が残る。

などが挙げられます。

①については、今後もこのRCを使い続ける覚悟が持てるかどうか、だと思っていて
状態も良いし、メンテナンスし続ければなんとかなりそうではある。
②については、やってみないとわからないので、チャレンジしてみるのみ。
(ローン特約というもので契約し、ローンが降りなかった場合には契約が白紙になります)
③については、幸い新築当時の図面一式が残っていたのでそれを確認させてもらいました。図面の量や精度的にある程度ちゃんとしている図面であることが伺えました。構造図もしっかりあります(本当は計算書が欲しいところですが、それはありませんでした)。
さらに当時の建設会社が現存しているかも確認し、一応まだありそう(ネット上に残っているだけかもですが、、)

また、私は普段新築ばかりを扱っているというのもあるので、
念の為、建物のインスペクションをお願いしました。

インスペクションというのは、建物の劣化状況、もしくは新築の場合には完成精度含めて第三者の目でしっかりと検査をしてもらえる機関です。

構造躯体についても、大きなクラックが入っていないかの確認をしてもらって、かなり良い状態だということがわかりました。

色々クリアしたけど、最終悩んでるポイント

相当良い感じなんですが、
まだ、新築RCを諦めきれない気持ちが、、、あります、、、。

最後まで悩み抜きたいと思います。



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