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ムエタイの底力「Suk Wanchai MuayThai Super Fight」~シン・ムエタイで勝つ為の100の法則~

先月6月30日、名古屋国際会議場イベントホールで開催した「Suk Wanchai MuayThai Super Fight」。たくさんのご来場ありがとうございました。
今年は大会前に指定席・自由席とも完売、急遽自由席を増設してそれも当日ほぼ完売と、多くの方に”本物のムエタイ”を紹介することができたことが何よりの喜びです。

特に名古屋ってのは皆さんご存じの通り、こと演劇やイベント、興行などに関しては厳しい土地柄。メジャースポーツとは言えない格闘技イベントで満員御礼なんていうことがどれだけ珍しいことか。


そして。

出場してくれた選手たちの奮闘は本当に素晴らしかった。
主催者である以上、日本の選手もタイの選手もよく知っています。彼らがどのようなバックボーンがあって、そのような想いで試合に臨んできたか、いわば彼らの格闘人生の一部を間近で垣間見ているわけです。

でも、

勝負ってのは残酷で、そんな彼ら全員に勝利を授けるわけにはいかない。敗者と勝者しかない。

だからこそ・・・美しいのだろうな、と。

出場した全選手に大いなる称賛を送りたいと思います。


さて、

今興行、12:45スタートのアマチュアオープニングファイトから始まって、メインの哲也選手の試合終了まで約8時間のロング興行。加えて、ほとんどの試合が5ラウンド。

まぁ、

通常のキックボクシング興行などを観戦に行ったことのなる方ならわかると思いますが、往々にしてこうしたロング興行ってのはダレるわけでね。
お目当ての選手以外は試合を見ずに帰るファンの方も多いですよね。

でも、

タイの場合はもちろん全て5Rですし、本場ではインターバルは2分なのでもっとダレそうなものですがそうはならない。

みんな5Rの展開を楽しんでいるわけですね。
また、そういう展開にちょっと疲れてしまった方は、屋台でメシ喰ったりビール飲んだり思い思いに時間を過ごすこともできます(ラジャダムナンスタジアム内にも飲食ブースがありますし、いったん外に出てスタジアム前のいっぱい並んでいる屋台を楽しむこともできます)。

地方の青空興行でもリング周辺に屋台は必ずありますし、要は”お祭り”なんです。

その意味で「Suk Wanchai MuayThai Super Fight」はタイ料理のブースと物販、タイマッサージのコーナーがあり、試合以外も楽しめるように工夫しています。

自分が目指すものってのは、やはりこういう空間なんですよ。

ケバケバしい照明や演出で、

というのも楽しいのでしょうが、なんて言うのかな、誰もが気楽でもっと猥雑で騒然としててゴチャゴチャしたムエタイスタジアムにしたかった。

賭けがあったらもっと面白かったかも(笑)。


今回、

東京から来てくれた関係者が一番驚いていたことは・・・最後の試合までお客さんがいっぱいだったこと。先ほども言った通り、大体の興行はチケットを買ってくれた方のお目当ての選手が終了したら帰ってしまう傾向にあります。
これはある意味仕方のないこと。
あくまで選手の応援であって、空間を楽しむとか競技を楽しむこととは少し違いますからね。

今回の興行に関しては、メインを務めてくれたのが大和哲也選手だったことが要因として一番大きいと思いますが、

その意味で言えば、この「Suk Wanchai」興行は赤コーナーがほとんどタイ人選手。在日のタイ人選手も数名居ますがそのうち2名は在東京のジム所属。

(C)佐藤タケシ


つまり何が言いたいかというと、

選手の応援だけ、ということではなくやはりその非日常のムエタイ空間を楽しんでもらえていたからこそ、皆さん最後まで残っていてくれたのではないかと思うのです。

そして、

5Rの展開を充分に楽しんでもらえたのだと思います。
3R制の試合には無いストーリーやドラマ、戦術・戦略、ワクワク感・・・

ウチが主催の興行だったから、ということではなく、

5Rの、本物のムエタイが持つ魅力がそこにあったのだと思います。

いわば、

”ムエタイの底力”

を見た気がしますね。

また、主催者として皆さんに会える日を楽しみにしています。

佐藤孝也








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