取材後の追加の話
髙橋:本当ですよね。一つすみません、僕が、グループホームと言われる、障がいのある方が生活をしている施設で働いていた時、障害のある当時35歳の方と一緒にご飯を作っていたんですよ。知的障害がある方だったのですが、その方が将来の夢を話してくれて。僕の将来の夢は、かっぱ寿司に行ってお寿司食べることが夢なんだというふうに言われて、僕はなんて答えていいのだろうと思って。僕は帰り道にかっぱ寿司があれば食べて帰ることができるけど、彼はもしかしたら、金銭面なのか、それが1人で行けないからヘルパーさんと一緒に行かなきゃいけないという問題なのか、もしかしたらコマーシャルを見て、ただただ言っただけなのか、それから今すごく食べたいだけなのかわからないですけど。僕はその彼の口から将来の夢はかっぱ寿司に行くことと言われて、やっぱり金銭面のところはねしっかり埋めてあげたいし、それを聞いたからには何かやっていきたいなというのが僕の原動力になっています。今、夢と言っていただいたので、思い出しました。
渡辺:なるほど。金銭的な問題も関わってくるのかもしれないですけど、そういう複数の問題が重なることによって、障害のある方たちが、目標を狭めてしまう要因になるのですかね。
髙橋:最後にお伝えしているのが、僕が今日こうやってお話したから絶対LGBTの人を認めなければいけないとか、その人たちのことを悪く言うのは偏見だとかっていうのは、何かそれは違うなというふうに思っています。僕個人としては、ゲイだからあいつ嫌いと言われるのはちょっと違うなと思っているのですけど、髙橋圭が嫌いと言われるのは別に仕方ないことだと思っています。僕もゲイの友達でも苦手な人いますし、障害がある当事者の人でも、苦手な人がいることは、当たり前だなと思っています。あと、ゲイの啓蒙活動をする団体がパレードをやっているのって、世の中どんどん知ってもらっているというのもあるのですが、なんか過激派と一緒にして欲しくない、ちょっとそっとしといてよみたいなという人もいます。世の中良くなっていく分にはいいのですが、全ての人々が過激になってしまったら、こっちの(そっとしてほしい)ゲイの方たちが、何でそういうヘテロセクシュアルの人たちは自分のことを理解してくれないのと固執しすぎてしまうと、何かみんなが同じ偏見をもっているのではないかなみたいなことになりますよね。そこはもう本当人として、この人が好きなのか嫌いなのかだけでいいのではないかなというふうには思っています。ゲイだからじゃなく、その個人を見て判断してくださいねというふうには、お伝えしています。その人がゲイの全てじゃないですからね。
渡辺:人と人で接するっていうことを念頭に置いて関わることが大切ですかね。
タオ:日本でLGBTQ+のイベントによく参加しますか。
髙橋: 僕はカミングアウトをずっとしてこなかった人間なので、あまりイベントとかにも参加しなかったです。イベントに出てしまうとそこに、もしかしたら知り合いがいるかもしれないとか。そのため今後は何かしらそういうイベントに興味を持っているし、皆さんにやっぱり興味を持っていただいてお話する機会も増えてくるのであれば、今後は他の海外の情報とかもね、しっかり仕入れなければいけないなと思います。