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「続けたもの勝ち」大手IT企業、新卒内定者のEMC生が語る 起業し2度のピボットと失敗から学んだこと

こんにちは!武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)です。
今回は、2年生の舟橋さんによる、4年生で株式会社 Xtraveler代表取締役の関根さんへのインタビューをお届けします!

はじめに

武蔵野EMC2年生の舟橋遼亮です。「女性とアントレプレナーシップ」(担当:粟生万琴さん)という授業で、自身のロールモデルにインタビューを行い、キャリアについての学びを得るという課題があり、今回は、同学部4年生で私が尊敬している株式会社 Xtraveler代表取締役の関根康太さんにお話を伺いました。

高校生でシリコンバレーに飛び込み、起業してからは2度のピボットを経験。そして現在は大手IT企業への内定を獲得した関根さん。その波乱に富んだ経験の裏には、「目の前の人を幸せにしたい」という揺るぎない信念がありました。


1.起業家精神の原点 - おばあちゃんの背中から学んだこと

関根さんの起業家としての原点は、意外にも祖母の存在にありました。
現在78歳の祖母は建設会社を経営し、単なる不動産賃貸業にとどまらない、人との深い関わりを大切にするビジネスを展開していました。
「おばあちゃんは本当にかっこよかったんです。建設業界のバブル期を経験しながらも、『バブルが続くわけではない』と冷静に分析し、先見の明を持ってアパート建設に舵を切りました。お金がなくなる人が増えるだろうと予測し、その対策を講じたんです。」と関根さんは語ります。
祖母の優れた点はそれだけではありませんでした。「物件を貸すだけではなく、入居者との密なコミュニケーションを心がけ、深い信頼関係を築いていました。人と向き合う姿勢、そして穏やかで謙虚な態度で、多くの人から信頼されていたんです。」
この祖母の姿勢は、後の関根さんのビジネス観に大きな影響を与えることになります。「おばあちゃんを見て、先を見て行動する人、そして結果を出す人になりたいと強く思いました。
関根さんは、祖母から学んだ先見性と人間性を兼ね備えた経営スタイルを、自身のビジネスにも取り入れています。時代の変化を読み取り、人との絆を大切にしながら、着実に成果を上げる姿勢は、まさに祖母譲りの起業家精神と言えるでしょう。

2.高校2年生で臨んだシリコンバレー - 夢と現実の狭間で

高校2年生でシリコンバレーへ渡った関根さん。そこで目にしたのは、世界中の人々をより豊かにしようとするIT企業の姿でした。サラリーマンに対してネガティブなイメージを持っていた関根さんにとって、仕事を面白いと思える人々との出会いは大きな衝撃だったと言います。「当時は『トップ・オブ・トップ』しか見ていなかった。」と振り返る関根さんですが、この経験は後に大きな気づきをもたらすことになります。「目の前で困っている人に目を向けることの大切さを、失敗を通じて学びました。」

3.2度のピボットと、そこから得た教訓

関根さんの最初の起業は2019年、コロナ禍前のモバイルオーダーサービスでした。「時期が早すぎた。」と関根さんは振り返ります。その後手がけたホテルのガチャビジネスは武蔵野EMC初の500万円の資金調達に成功するも、市場との適合に苦心することになります。

「失敗から学んだ最大の教訓は、『続けた者が勝つ』ということです。スタートアップの世界で、VCも必ずしもすべてを見抜けるわけではありません。大切なのは、あきらめずに続ける泥臭さなんです。」

4.Steve Jobsから学んだ「お願いする勇気」

関根さんの中で特に印象に残っている言葉が、Steve Jobsの「お願いする勇気」についてのエピソードです。12歳のJobsがHP社の創業者に直接電話をかけ、パーツを譲ってもらった話です。
「僕は特別Steve Jobsのファンというわけではありませんが、このエピソードには強く共感しました。何かを実現したいとき、『できたらいいよね。』で終わらせるのではなく、実際に行動を起こし、お願いしてみる。その積み重ねが、新しい可能性を開くんです。」

5.現在進行形の挑戦 - 自動車業界への新たな挑戦

起業と転換(ピボット)を経て、関根さんは今、自身の「これこそが自分のやるべきこと」という確信に満ちた新たなチャレンジを始めています。その舞台は、デジタル化の波が十分に及んでいない自動車業界です。

「2度のピボットを経て、ようやく見えてきた景色があります。自分自身が車好きということもありますが、それ以上に、この業界には本質的な課題があると感じています。」
関根さんが着目したのは、車の販売における "安心" という目に見えない価値です。「お客様が車を購入する際に求めているのは、単に車両だけではありません。整備やアフターサービスを含めた "安心" を買っているんです。その期待を裏切らない体制づくりが、これからの車屋には求められています。」
この思いを原動力に、関根さんは現在2つの方向からアプローチを進めています。1つは既存の自動車販売店のDX支援。もう1つは、自身での車販売店の立ち上げです。システムの効率化という「攻め」と、実際の現場運営での経験値という「守り」の両輪で、業界の課題解決に挑もうとしています。
「この業界には若くて優秀な人材が不足していると言われています。でも、それは裏を返せば、大きなチャンスがあるということです。真摯に向き合い、きちんとやり切れば、必ず結果はついてくる。そう信じています。」

おわりに - 若手起業家へのメッセージ

「好きなことを追求することは大切です。でも、それだけでなく、『自分がやるべきこと』を見つけることも同じくらい重要です。使命感を持って取り組める仕事に出会えたとき、本当の意味での『やりがい』が生まれるのだと思います。」
関根さんのストーリーは、失敗を恐れず挑戦し続けることの大切さを教えてくれます。そして何より、目の前の人を幸せにするという、ビジネスの本質を忘れない姿勢が、起業家を目指す私自身の心に深く響くものでした。

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この記事を書いた人
舟橋遼亮 | Ryosuke Funabashi
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部2年生。フリーランスカメラマンとしての活動や、古民家リノベーション、生成AI教育などのプロジェクトに取り組む。学部の先輩である関根さんの行動力と謙虚な人柄に惹かれ、今回のインタビューを実現。
Instagram: @funa_214

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