メッツ マナエアと再契約
メッツファンのむーです。
メッツファンからも望まれていたマナエアが再契約したのでnoteをかいてみました。
現地時間2024年12月28日にメッツとショーン・マナエアが3年75MMで再契約したと公式発表されました。この契約には後払いが含まれていて贅沢税計算上のAAVは少し下がるそうです。
ショーンマナエア
マナエアは2013年にロイヤルズに1巡目(全体34番目)に指名され、2015年のTDLにてアスレチックスに放出され、翌年アスレチックスにてデビューします。その後、SDにトレードされ、2022年オフにFAとなりジャイアンツに2年25MMで加入しました。2023年は、ERA 4.44 117.2回 rWAR 0.3 fWAR 1.2という成績でありましたが強気にオプトアウトしていました。2024年オフに2年28MM(2年目プレイヤーオプション(以下PO))でメッツに加入しました。そして、オフにPOを破棄しクオリファイングオファー(FAへの補償)を受諾せずにFAになり、今回再契約をしました。
マナエアの今季
まず2024年のマナエアの成績を確認しましょう。
32先発 181.2回 ERA 3.47 FIP 3.83 K-BB% 16.4% fWAR 2.8 rWAR 3.0
投球イニング181.2回はMLB全体で16位、fWARはMLB全体の規定到達者で31位、rWARでも15位と一年間ローテーションをしっかり守り、プレーオフでもしっかり先発の役割を果たし、メッツのNLCS進出に大きく貢献しました。
NLDSのGame3でピンチを抑えて吠えるマナエア
シンカーの増加
昨年と比べて大きく成績を向上させた要因の一つとして高めのシンカーを大きく増やしたことが挙げられます。2023年は、シンカーの投球割合はわずか1%ほどでしたが、2024年には43%まで増えました。このシンカーは、Baseball SavantによるとRun Value +15,被wOBAは.285と非常に効果的であったといえます。この、シンカーのRun ValueはMLBで投げられたすべての球種で24番目に失点抑止に寄与していた球種でありました。
MLBではいわゆるフライボール革命以来、シンカーなどは減少傾向にあり高めのフォーシームが増加しました。その結果逆に多くの打者はシンカーをみなれていなく有効なボールとなりました。
Arm Angleの低下
後半戦、ブレーブスのクリスセールから影響をうけ、思い切って下げたそうです。8月以降ではかなりArm Angleが下がっているのがわかります。
その効果もあってか前半戦と後半戦をくらべてもK% 24% → 26% BB% 10%→6.8%と両者良化していました。また、GB%(ゴロ率)は 36.4%→39.0%、IFFB%(内野フライの割合)も5.4%→16.0%と大幅に良化し打球管理の面においてもよくなっていました。
Arm Angleの変化を比較したポスト
自慢の長髪を切ったのもやはり成績向上に…?
来季への懸念
今年のマナエアのBABIPは.245と比較的低く出ているため来年以降に振り戻しが来る可能性もあります。また、今年の武器であったシンカーのwOBA.285,SLG.333に対しxwOBA.325,xSLG.416ほどで、乖離が見られます。今年のMLBでSLG.416を記録したのはカージナルスのメイソンウィン、その近辺にはヤンキースのポールゴールドシュミットなど平均的な打力の選手が多く来期はもっと打たれる場面が増える可能性もあります。
契約への所感
先ほども触れましたが、金額は3年75MMで後払いが含まれておりFangraphsによるとAAVは本来25MMのところ22MMまで下がっています。金額に関しては、FAによる先発市場は高騰を極めている中で、今オフにFAでマナエアはフリード,バーンズ,スネルらに次ぐSP市場の二番手であったと思います。同じにランクする、エンゼルスと契約した菊池雄星(34歳3年63MM),レンジャースと契約したイオバルディ(35歳3年75MM)らと比べて年齢が少し若い(マナエア32歳)ことも考慮すると適正な金額であるといえると思います。
近年MLBでは、球速の高速化が進みひじの怪我からトミージョン手術により一年半出場することができない選手が増加しています。そうなると野手よりもTJの可能性が高い投手の長期契約は野手以上に大きなリスクとも言えます。そんな中契約年数を三年に抑えたのはさすがスターンズ(メッツの編成責任者)だと思いました。実際、メッツの獲得が予想されたフリード,バーンズ,スネルらは大型契約を嫌って獲得の意思はなかったようです。
おわりに
現状
これで先発ローテションは
ショーンマナエア
千賀滉大
フランキーモンタス
デイビットピーターソン
クレイホームズ
ポールブラックバーン
グリフィンキャニング
と人数はそろったので先発の補強は終わりかと思われます。ただし、今のメンバーではエースと言える存在はおらず、fangraphsのPositional Depth Chartsでは19位とよそうされ、プレーオフを勝ち抜く上では心配があるとは思います。マイナーに、来期昇格できそうな上位プロスペクトもブランドンスプロートくらいしかおらずマイナーからの突き上げもあまり期待できません。
今後の補強
現在のぜいたく税計算上のペイロールは$276MMで昨年のペイロールまでおよそ一億ドルほどあり大型契約を加える余裕はあるといえます。rWAR 27位であったリリーフ、2019から1Bを務めてきたピートアロンソ一塁手のぬけた1B or 3B、fWAR 19位でwRC+101でJ.D.マルティネス ,ジェシーウィンカーの抜けたDHとまだ補強ポイントはあり、LADに加入したテオスカーヘルナンデスや、TEXに加入したジョックピーダーソンににオファーもしてますし今後も補強はあると思います。アロンソの残留含めて期待しましょう。
マナエアのいい話の動画をMNsportsさんがあげていらっしゃるので是非見てください。