3Dスキャナか、フォトグラメトリか
アート作品を3DモデルにしてVRChatやNeosVRといったVR空間に持ち込んでアートコレクション展や鑑賞会をやりたいとここ1年くらい思っている。
絵画を写真に撮って展示するのは簡単にできたが、立体感のある油絵や、仮面のようなものはまだ実現できていない。
現物を3Dモデルにする手段
3Dモデル化の手段は3つあり、一つはフォトグラメトリ、もう一つが3Dスキャン(含むLiDARスキャン)、そして3Dモデリングである。
なお、LiDARはiPhone12Proに搭載されているが、あまり精度がなく、アート作品には利用できないことが分かっている。
こういった中で、3Dスキャナが選択肢に入り始めている。
3Dスキャナが個人で買える時代が来ている(借りられるけど)
昔は数百万した非接触型の3Dスキャナがどんどん安くなって来ていて、趣味用でも0.1mmの分解能で10万円を切るまでになってきている。
0.1mm精度のものはまだクラウドファンディング中心だが、
REVOPOINT POP2(今後Makuakeで開始)と
CREALITY CR-Scan 01 SK Edition(1月10日までGreenfundingで実施中)
がある。
SOL 3DスキャナーはAmazonで販売中。
なお、買わなくても各都道府県の産業技術研究所やFablabなどのものづくり支援施設で借りられると思う。
フォトグラメトリソフトウェアは豊富にある
フォトグラメトリのメリットは、写真さえ取れれば3Dモデルを比較的安価に作れることと、モデルを荒くしても、写真の質感が保ててリアリティが得られることにある。
Reality Capture
3DF Zephyr
Agisoft Metashap
PhotoModeler
Meshroom(無料)
など。
最近はスマホの写真をアップロードしてサーバー側で自動処理するアプリもある
Widar(https://apps.apple.com/jp/app/widar-scan/id1574012258)
PIX4Dcatch(https://www.pix4d.com/jp/pricing/pix4dcloud)
など。
フォトグラメトリとどちらが良いのか
フォトグラメトリが得意なもの
静止しているもの
表面の特徴があるもの(のっぺりしていないもの)
広域(街から地形まで)
フォトグラメトリが苦手なもの
実寸精度(現物の寸法を測っておき、後で合わせることで解決)
スムーズな表面
単色のもの
3Dスキャナが得意なもの
高精度、高解像度
リアルタイム処理
表面の特徴がないものの再現
物の内側・外側両方が必要なもの(写真が撮りにくいもの)
3Dスキャナが苦手なもの
屋外など光源が変化する環境での測定
どちらも苦手なもの
光を透過する物体
光を反射する物体
参考)フォトグラメトリソフトウェアメーカーからの視点
参考)3Dスキャナメーカーからの視点