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ACC NY滞在記 #21

滞在6週目が終わろうとしています、つまり残り3週間弱。クリスマス休暇もあり、急にアワアワと予定を詰め込んでおります。


December 6th, 2024

今日も朝からクラスを受けにManhattanへ。

日本語のあいまいさを漂う、わたしたち

朝から受けるのはクラスの名前がとても気になるForget How to Dance。場所はSOHOのスタジオEden's Express。講師はOgemdi Ude
内容としてはタスクワークに基づく即興。個人的にはクラス名で謳っているような感覚は得られず。

ふと「dance」という言葉をこちらの人々はどのように捉えているのかな、と思う。choregraphy(=振付)やimprovisation(=即興)という言葉もある中で、danceがどのようなイメージとニュアンスを持っているのかが気になります。
例えば、日本語ではdanceにあたる言葉として「ダンス」「踊り」「舞踊」といくつもあり、それぞれに個人で異なるイメージとニュアンス、定義づけがなされ、結構あいまいさに浮いているように感じます。それが面白さでも自由でもあり、不安定さでもあります。

即興で動いていても十分にダンス、踊りを感じられてしまう身としてはdanceという言葉にどのようなイメージを託しているのかは興味深いです。

その後Gibneyへ移動し、more fishのPartnaringのクラスを受ける。インテンシブでやった振付でしたが、逆のパートをやれたので新鮮に。一緒にペアを組んだ人が前のクラスから連続受講でヘトヘトだったのを見るに、自分は体力あるのかもしれない、と思う。

街ごとのカラー

夜からWilliamsburgのはずれでパフォーマンスを観るので、クラス終わりで移動し街中を散策。とりあえずGoogleMap上の混雑エリアと表記されているあたりまで出てみる、WilliamsburgとBushwickの境目のあたり。

街中のデコレーションが地方都市感を醸す

NYは街ごとのカラーがものすごくあると感じます。Manhattanの中でも地区ごとに特徴がすごくあるし、なにがそれを醸し出すのか。カフェで時間までまったり。

Chez Bushwick

本日のパフォーマンス会場はChez Bushwick
工場街?の雑居ビルにあり、稽古場としての貸出、パフォーマンス上演の企画、アーティスト・イン・レジデンスなど精力的に活動している模様。創設者のJonah Bokaerは振付家で、アーティストによって作られた場所、ということ。

相変わらず初見ではわかりにくい
ところどころに貼られている印刷された画像を辿っていくスタイル

パフォーマンスは複数のアーティストによるコレクティヴ、ハイチの文化を下敷きにした作品。中心となる1人のダンサー(おそらくRobenson Mathurin)が民俗的なものからアカデミックなテクニックまでバリバリに踊る。そして最終的にはなぜか客席から観客を呼び込んで踊る。

寒いし、そそくさと帰る。

December 7th, 2024

土曜日、要注意の週末。なぜかC LineがLower Manhattanに止まらなくなる週末。大体Lower Manhattanに用事が固まっているのに。

いつもは1本で行けるところを乗り継ぎGibneyへ。

Storytelling for Dancers

今日からの2日間は楽しみにしていたStorytelling for Dancers by Kelly Ashoton Toddのクラス。完全にクラス名と講師の経歴だけで選んでますが、多分琴線に触れまくる内容な気がしています。

予想通り、楽しい。振付ばかりの日々だったので、即興的なワーク楽しい。しかも声を通してウォームアップしたり。7つのテンションとか、以前リロのワークショップでも学んだものですが、テンションの数字設定が違ったり興味深い。そして身体の状態だけでなく、その状態で抽象的な動き≒ダンスも混ぜて!と指示してくるあたりがダンサー向けな感じ。

そしてなぜかNYでマイズナーテクニックをやるという笑
英語も辿々しいのにレペティションをやることになるとは予想外でした。ペア組んだ子が少しかわいそうになるくらいの感じの辿々しさでやるレペティション。逆にリアルだった可能性もあるけど。

フィードバックで参加者から「高校でやったことある」という逸話が普通に出てくるのが文化的素養の違いをまざまざと感じさせてくる。ドラマ教育は表現をするため時だけじゃなく、情操教育としても素晴らしいのになかなか日本では根付かない。もちろんダンスも。

それにしても講師のKellyの知識というか引き出しの幅が凄まじい。ルコックもリンクレイターヴォイスメソッドもマイズナーも修めているってどんだけ勉強熱心なんだこの人。それを可能にする教育システムがあるのがNYなのだ、ということ。

久々にきました Performance Space New York

夜からパフォーマンスを観に、久々にPerformance Space New Yorkへ。前回来たときはNY来た直後で圧倒された感じでしたが、1ヶ月もいると慣れた異質な雰囲気。

パフォーマンス自体は囲み舞台でのフルレングスソロ作品。Crossing The Line Festivalの一作品。内容は暗い照明とドローン系音楽の中、黒人ダンサーがゆったりと舞台円周や客席外環を移動しながら、たまに激しく動くというもの。正直睡魔に何度もやられる。それでもスタンディングオーベーションが起こる。でも客電がつくと余韻もなくさっさと席を離れるというのも不思議。NYの観客の不思議さ、熱量があるのか無いのか。

終演後はクラブと化す会場とロビーでパーティタイム。とくに話したいような感想もないし、そもそも場に馴染そうもないのだけど、すぐに帰るのももったいないので爆音に揺れながら踊る人々をビール片手に眺める。

もはやクラブな照明
日本では見かけないパッケージのサッポロビール

December 8th, 2024

ずいぶんと暖かい。風も穏やな一日。

Storytelling is life long journey

Kellyのクラス2日目。昨日時間切れで出来なかったマイズナー?のChairというワークをやる。自分が無意識にやっている呼吸のクセを発見でき、またそれを意図的にコントロールすることで表現につながる可能性を見出せて良い時間。

その後もブラインドウォークや7つのテンションと感情を感じることを同時にやるなど興味深いワークをやりあっという間の4時間。4時間2日間と短い時間ではあったけど、濃い時間でした。なによりKellyという人物に会えたのが良かった。
表現をする上での近道はない、地道な積み重ねしかない、ということをまさに体現している人物で、探究心のあるその姿は非常に刺激的で、励まされるものでした。

良き出会いに、感謝。

おしゃれタウン Willeamsburg

夜はおしゃれタウンWilleamsburgに初上陸。ここがいわゆるBrooklynのイメージの中心なんじゃなかろうか、という文化系オシャレ感。心なしか日本人も多い。

Williamsburg
公園が野外ジム

日々クラス行って公演見て、というリサーチばかりになってしまっているので、もう少しアメリカの文化も摂取しようと残り短い期間ですが考えを改め。
本日は即興の音楽セッションを見に。

お客さんからお題を募集しての即興音楽セッション。面白い。ジャズ的な即興や音響系の即興とも違い、楽曲としてしっかり即興。毎週日曜にやっているみたいです。滞在中にまた来れたら狙ってみたい。

CLUBに行ったよ

pinkFROG cafeでの即興セッションは1セットだけ見て、次の予定へ。一緒に滞在している冠ちゃんはDJもやるので結構滞在中にクラブ通いをしており、この日有名なHOUSEのDJがやる、というので便乗して行く。

ハコはgood room。ちゃんとしたザ☆CLUBに行くのは実は初。冠ちゃんに諸々指南してもらい、CLUBデビュー。めちゃくちゃ音の良いハコでした。低音が効いているのにうるさくない。

この日回していたのはDanny Krivit、HOUSE DJの巨匠で日本でやる時は結構大きなハコを埋めるくらいの人らしい。多分6時間近くずっと回してたんだと思います。元気、御年67歳。

なんとなくの、打ち上げ感。4時間くらい音に浸り、揺れる。
NY滞在も残り3週間弱、楽しんでいきます。

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