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ACC NY滞在記 #02


October 30th, 2024

滞在2日目。
早くも今日からリサーチをスタートさせます。自分で言うのもなんですが、かなりハイペース。でも動き出さなきゃ何も始まらないので、えいや!と内心アワアワしながら飛び込んでいきます。

Trisha Brown Dance Company Class

まずは目星をつけていたMovement Researchのトリシャ・ブラウンカンパニーのクラスへ冠ちゃんと共に。アメリカン・ポストモダンダンスの巨匠、トリシャ・ブラウン。感慨深い。

スタジオがあるのはなんと、かのSOHOの一角。地下鉄に乗って初マンハッタンに上陸。滞在先のBrownsvilleとは全然雰囲気が違い、完全にお上りさんな感じでした。銀座をもっと洗練させたような雰囲気。おしゃれな街並みの一角の雑居ビルの4階、そんなところにスタジオはあります。

中に入ってみると…

写真だと伝わりにくいですが、床が斜めになってます

完全な雑居ビル。こんなとこにスタジオあるの?みたいな雰囲気ですが、長い階段を4階まで上がっていくと、ちゃんとありました。
一面が窓になって自然光の入る気持ちの良いスタジオ。観葉植物が窓際に並び、最低限の設えのみがあるシンプルな作り。あ、スタジオはちゃんと平らな木の床になっています笑

参加者は老若男女様々。バリバリ踊っているであろうダンサーから、フツーのおばさままで。準備を終え皆思い思いにユルユルと過ごしていると、ファシリテーターのMariah Maloneyの誘導でウォームアップがスタート。床との関係性から身体を起こしていく、空間を歩くなど馴染み深いワークが続く。マニピュレーション風のコンタクトを交えたりもしながら徐々に個々の動きが広がっていく。と思ったら、いきなり振り渡しが始まる。あまりにナチュラルに始まったので「あれ?これフレーズ始まったの?」と2、3分気が付きませんでした笑
Mariah自身も振りうろ覚え感を隠すことなく続けていくのだが、それが全く嫌な感じがなく、彼女の人柄がなせる素敵さ。振りは「わー、トリシャ・ブラウンっぽーい!」と内心ブチ上がる。

その後は渡されたフレーズをペア、主(振付をなぞる)と影(主に対するリアクション)、で踊ったり、新たにフレーズをもらったり、時間を引き延ばして踊ったりなど一つの素材で色々とワークしました。
場所の素敵さと、Mariah自身の素敵さも相まって、海外初のクラス受講としてとても良い時間でした。

マンハッタンはお高い

午前中のクラスを受け終え、歩いて次のクラスへ移動する。
NYは歩くのが楽しいです。新旧の建物がどれも個性的でそれぞれの空気感を纏っている感じ。通りも格子状でわかりやすく、遠くのランドマークを目指して移動できるので非常に良いです。

合間に屋台?キッチンカー?で昼食を取ったのですが、マンハッタン価格の高さを思い知らされました。多分観光スポットということもあるのですが、まぁお高い。場所によって同じものでも全然値段違うという、学びを得ました。

Gibny Dance Studio

午後のクラスは、こちらも事前に目をつけていたGibney Dance Studioにて。
Instagramに日々流れてくるフォローしている海外ダンサーの多くがGibneyでクラスを持っていたりするので、これはチェックせねばならない。

今回研修のリサーチの一つとして、個人的にGibneyという場所は重要になっています。個人的に受けたいクラスが多いというのはもちろんのこと、レギュラーでコンテンポラリー・ダンスのクラスが何本も行われている場所であることが興味を引きました。つまり、それだけ需要がある、ということ?
東京にSESSION HOUSEのような場所はありますが、クラスの数、規模の違いは歴然で、その違いにはどのような背景があるのか?どんな人たちがどんな目的で集まるのか?などをフィールドワーク的に体感リサーチしたいと考えています。
クラスを重ねる中で気軽に話せる人ができたら、インタビューなどもできるといいな、と思っています。問題は私の人見知り具合、です笑

さて、Gibney Dance Studio

素敵なラウンジがあって、ブラックボックスでちょっとしたショウイングなら出来そうなスタジオから小さいスタジオまで大小さまざまスタジオがおよそ20弱あって、入れ替わり立ち替わり毎日様々なクラスが行われています。もちろんレンタルしてリハーサル利用もできたり。
レベルもオープンレベルから上級者向けまで明確にアナウンスされ分けられています。

ちょっとした素敵なラウンジ

私が何よりも進んでいるな、と感じたのは…

トイレはジェンダーニュートラル一択。
なんとなく男女の使い分けは暗黙のうちに発生しているようですが、基本的には全て半個室がいくつもあるスタイル。様々なジェンダーが多いダンス界隈だからこその配慮なのだろうな、というのは街中のトイレは男女で分かれていることからも明らか。更衣室も「MALE-IDENTIFIED LOCKER ROOM」という表記。
「IDENTIFIED」という表記が印象的です。どのように自認するか、そこへの重きの置き方に感じます。

そしてクラスの冒頭には参加者それぞれのジェンダーを確認するクラスがあったりと、日本とは違う点が興味深いです。アメリカはそうゆう点進んでいていいなぁ、ということよりは身体を扱う事への敬意があるように感じられて良かったです。

クラス自体はゴリッゴリのフロアワーク。
日本ではなかなかゴリッゴリのフロアクラスを受けられないので、Advanceレベルなんて受講して大丈夫かしら?と若干不安だったのですが、フロアに関してはゴリッゴリに鍛えられていたので意外と大丈夫でした。
とはいえ、ちゃんと振付を左右両方やるとか普段飛ばしがちな作業をきちんとやると神経が新鮮に刺激されて、改めてちゃんとやるって大事だと思いました。

クラス終わりにちょっとセントラルパークまで足を伸ばして、稽古会の発表会でやった「お月さまへようこそ」にでてきた池を探してみたり、アーシングしたり、ダコタハウス見たり。滞在2日目から早くもアグレッシブでした。

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