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ACC NY滞在記 #13

だいぶ生活も慣れてきたので新鮮さが失われつつある日々で、書く内容を絞り出そうとしている感じが出てきているかもですが、引き続き温かく見守ってください。


November 17th, 2024

昼からクラスなので午前中はゆったり、遅くまでダラダラと朝を過ごす。時差ボケだった頃に比べるとすっかり深く眠れるようになり、むしろアラームかけないと寝過ごすくらいの感じになってきました。

昼からGibneyでbeginnerのフロアワーククラス。
動き自体は慣れた動きでもどうゆう風に伝えるのか、など参考になります。改めて自分の動きの強みを確認するような時間にもなっています。

インタビュー Alten

夕方から先日のCIJamで知り合ったAltenという中国系の元ダンサー、現コレクターにカジュアルなインタビューをしました。
色々彼のキャリアやニューヨークのダンスシーンについて聞かせてもらう。
カンパニーの掛け持ちができるという話やダンスだけで食べていくのはNYでも厳しいという話、NYダンスシーンのセパレート具合など興味深い話。

結局世界中どこでもダンスを仕事として続けていくのは厳しい、ということなのだと思う。もちろん日本に比べたら仕事や機会は多いのかもしれないし、社会においてダンサーという存在そのものが奇異なものではないかもしれないけど、そのぶん競争が激しかったり。世界中どこにいても、どんなダンスを続けたいか、どう踊りと付き合っていきたいか、ということでしかないような気がしました。

急遽夜公演を一緒に観たAltenと

Choreography LAB

夜はSteps Beyond Foundationのダンスショウケース「Choreography LAB」を観に行く。クラスを受けているBrandon Colemanが作品出すよー、と宣伝していたので興味本位で。公募10組によるダンスショウケース。イメージ的にはSESSION HOUSEシアター21フェスみたいな感じかと。レギュレーションを見る限り応募時点で作品が完成しているというのは大きな違いかもしれません。

ジャンルはかなりバラエティに富んでいました。いわゆるコンテンポラリー、というよりもモダンダンスなのかな?な作品から、民族舞踊をベースにしたダンスやs**t kingzみたいな作品、ゴリゴリにミュージカルナンバーまで色々。

正直どんなものだろうっていう怖いもの見たさの部分が大きかったのですが、思いの外楽しめたというか、キラキラしたエネルギーみたいなものを浴びれたのが良かったです。最近ベタなものが意外と好きなのかも。単純に踊るの楽しー、みたいな純粋なエネルギーを見ると元気になる。

でもそれってやっぱり大事なんじゃないか?と思います。
日本ではどうもそこが芸術表現という名のもとに冷めてしまっているというか、カッコつけてしまっている部分があるように感じます。

あと面白いなって思ったのが、スタッフクレジット。
「Social Media Manager」というSNS宣伝に特化した部署が設けられてクレジットされていること。急遽観るということで一緒にきたAltenに聞いてみたらコロナ以降結構スタンダードになったとのこと。

webデザイナーもクレジットされてたり
ネット上の情報にとても力を注いでいるのがわかる

こちらにきてから強く感じるのがInstagramがほぼ名刺代わりになっているということ。どうも日本だとアーティストがSNSに苦手意識を持っている感が強いですが、その点でもカッコつけずに頑張ったらいいのかもしれない、と思った次第です。

November 18th, 2024

今日も昼からクラス、なのでゆったりとした朝。
Gibneyで2クラス受け、カフェで時間を潰したりしながら夜のMovement Researchのショウイングを観に。

個人的には3本目の男性のソロが好きでした。派手な動きをやるわけではないのだけど、丁寧に積み上げられた身体の操作性で印象の強い動き。
ちなみにこの月曜のJudsonChurchでのショウケースも毎回きちんとデジタルパンフレットという形で情報が配布されていて、デジタルへの移行の躊躇のなさが素晴らしい。

パンフ全体をアップしちゃうと再配布になってしまいそうなので、一部だけ。

アメリカはやはり寄付文化なので、それが強い。逆に国という単位ではあまり助成はされてないような気がします。寄付することで税制優遇もされるし、ブランディングにもなる。日本でも企業によるスポンサーはありますが、なにかが違うような感じ。その辺も気になるところ。

多様性の街 NewYork

Movement Reseachは、かなり尖った団体だと個人的には感じているんですが、それでもきちんと需要があるっていうのがすごいことだな、と思います。それはやはり多様な人種があつまるNYならではなのかもとも。多様性、と言ってしまうのは簡単ではあるのですが。

そしてこれはNYに限らずなのかもしれませんが、今回の滞在のように男性二人で活動しているという旨を伝えると、十中八九「彼とはパートナーなのかい?」みたいな話になります。同性婚も普通にあるからこそ、同性の二人組がパートナーでもないのに活動しているということは稀有に写るのかもしれません。

NYでは東京で感じるようなダンサーへの社会的な目線やLGBTQへの偏見は少ないのだろうと思いますが、逆にいわゆるストレートな人たちがなにか難しさのようなものを抱えているのかもしれないな、と少し感じました。
昨年ACCのグランティでNYに滞在していた萩原さんの報告会でもアイデンティティの特異性が希薄な人(ex.ヘテロの白人男性)が作品を作るということが難しそう、という話も挙がっていたこともあり。

帰りの電車で車両に自分だけだったので、ちゃっかり遊ぶ。

駅でストリートミュージシャンを見かけたり車内で演奏しているのは見かけたけど、まだダンスには出会ってないです。もうちょっとUptownの方に行けば遭遇したりするのでしょうか?今後の楽しみに。

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