なんでB6小説本なのか
私は普段はnoteに同人誌の装丁メモをしてます。基本的に全部B6です。
でもなぜB6?ということを書いたことがなかったな……と思ったので書いてみる記事です。
要約すると「サイズ感と自由度が好きな感じだから!」です。それ以上の情報はそれほどない。
段組のところはちょっとだけ参考になるかもしれない、くらいです。
B6というサイズを知るきっかけ
私は小説で二次創作同人誌をつくるオタクです。数年前に本腰入れて同人誌作りをはじめました。もちろん小説です。
小説同人誌というと、文庫本(A6)かA5サイズが多いですね。
この小説を本にしたい!ってなったとき、選択肢に浮かぶのってきっとその二つだと思います。私もそうでした。
実際、印刷所さんもそのあたりの取り扱いが手厚いです。いま小説セットとされているものはだいたい文庫サイズ。かつて小説が漫画とプランが分かれてなかったような時代には、A5かB5だけだった気がします。文庫サイズですら希少だった時代もあったんだよ。いい時代になったねえ……。(おばあちゃんの昔語り)
そんな感じで、そもそもB6という選択肢って知らなかったんです。
小説といえばA6かA5だと思っていた。
そんな折、不意にこの記事に出会って、「B6って選択肢あるんだ?!」ってなりました。
ならやってみるか!の気持ちで作ったのが一冊目でした。2020年のお話です。
良かったところ・悪かったところ
良かった
サイズ感(持ちやすい、見やすい、ほどよい存在感)
1段組でも2段組でも良い感じに段組できる
縦横比
悪かった
小説用素材の縦横比が合わない(だいたいがA版用のため)
段組テンプレートや参考になるものが極端に少ない
印刷所が少ない
だいたいこれ系の記事で書かれているコピペみたいになりましたね。
最初に貼った記事にもあるし、関連で出るだろう他の記事にも書かれていそうなのでそのあたりは省略します。ほんとにB6小説同人誌良いよ。そして頼める印刷所が少ないよ。
参考になる記事は、最近けっこう増えてきていると感じます。が、A5や文庫サイズの充実度合いには敵わないかも。しょうがないね、これからのサイズだからね😉
どっちでも縦横比を出してますが、A版とB版って意識するとけっこう違います。A版のほうがちょっと細長い。
それもそれで良きなのですが、個人的にB版の縦横比が好きです。
でもB5はでっかい。B6……いいサイズでは?と、出来上がった本を見ながらしみじみしました。
また、全部と言いませんが、小説っぽい素材はA5かA6(文庫サイズ)に合わせてあることが多いです。背景パターンはトンボからはみ出てもどうってことないですが、フレーム素材だと不恰好です。タイトルを入れるだけ素材とかも。
A6サイズしかない場合は諦めるか、周囲の余白ありきでどうにか使うしかない……のかな。拡大して引き延ばすのはお勧めしません。
B6より大きいぶんには、上下を切ったり、ズボンの裾上げみたいにうまく中を詰めたらどうにかなります。ちょっとひと工夫必要です。修羅場中は発狂しそうになる。
で、B6ってどうなの?
自分が頑張れるならお勧めできるサイズです。
素材の扱い、段組の試行錯誤、印刷所探しなどは、どのサイズで作る上でも必要な手順です。
この手順が、B6だとちょっとずつだけ手間がかかるようになります。難しくも、すっごく大変でもないです。ちょっとだけ手間です。それだけ。
なので、興味あるーっ!な方はやってみて損はないと思います。本当にいいとこ取りだから。
作ってみようかなという方へ
参考になりそうなものや、実用的な話です。
B6小説同人誌の段組・参考リンク
B6は1段組も2段組もいける!と、皆言いますね。
実際、どっちも様になります。可読性はバッチリです。文字の大きさも許容幅がそこそこあります。
とはいえ文庫サイズやA5サイズと比べると、テンプレート系統は頼りないです。
それでも最近はB6で出す方も増えてきているのか、参考にできそうな記事も増えてきています。ありがたいね。
ちょっと探すだけでもこういうの出てくるので、ご参考までに。
現状(2024/12)のマイベスト段組
ノドの空きに関してはページ数や用紙によるので、調整することもあります。100ページ程度の本だと18〜19mmあればじゅうぶんかな?という体感です。400ページ超えたときはさすがに19mmとか言ってられなかった。
2段組にするときは文字をギュギュッといっぱい詰めてる感じにしてテンションを上げたいときなので、文字の大きさも小さめです。誌面に文字がいっぱいだとうれしいので。あと、一文が長くなりがちなので短く分けるリズムをつけたほうが読みやすいかも……と考えて2段組にした本もあります。
フォントによっても見栄えや可読性が変わるので、使いたいフォントによって文字の大きさや段組を変えるのもいいと思います。私はできるだけテンプレート化して、内容に集中したいのでできるだけ使い回します。
愛用させていただいている源暎こぶり明朝、クセがなくてプレーンで好き。なにと合わせても安心感があるので、白米みたいだなと勝手に思っています。お米はほとんど何とでも合うので。
手前味噌の制作メモ
2冊目以降を制作メモとして公開してます。
もとは自分のための忘備録です。でも作りはじめた当初、B6サイズの段組で参考になるものがあまりにも見つからなかったので、ちょっとでも試行回数の底上げになればと思って公開しています。少なくとも、この紙ってこんなかんじになるんだ!の参考にはなるはず。
一部、やりたい装丁や製本に合わせたらB6から外れたケースもあります。
長々と書きましたが、たのしい同人誌作りの一助になりましたら幸いです。