「何もない」がある
旅番組を観ていると、移動の途中だったり、道すがら地元の方にお話をうかがっていたりして、素敵なお店や風光明媚な観光名所ではないところが映し出されることがあります。
そこには、手入れの行き届いていない庭木や古い看板やエアコンの室外機なんかがあり、生活感がにじみ出ています。
そしてそれらは、そこで暮らす方々にとっては特に珍しいものではない、ありふれた光景なわけです。
何か特別なものがあるわけではない、つまり「何もない」ということになります。
「何もない」というのは、私ではない誰かの「日常」なのですが、私にとっての「非日常」ということなのでしょうか。
時々ふと、そういう「何もない」があるところを求めて旅に出たくなることがあります。
私はこの「何もない」が大好きです。
まつりぺきん 雑文 随筆
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