シェア
会議費で豚の脂身探す旅 豚だった頃に覚えた仕事術 会場はブランド豚でいいですか 西田敏行左とん平 豚小屋の中に作った野球場 ある日から行方不明のおだてブタ 豚汁に入れる野菜と長財布 ブタかどうかは問題でなく まつりぺきん 川柳 現代川柳
空を見て月がきれいと言っただけ 「なんなのさ、あんま見るなよ」うさぎより 混乱期名月界の番長に もうそんな時期 月見バーガー 中秋の名月にある靴の跡 すすきにも団子にもない色を見る 優勝はまた中秋の名月に 同じ月見るただそれだけで まつりぺきん 川柳 現代川柳
またパンツ一丁だけの鍋料理 パンツすらアーサーという英雄に 正装でどうぞ身体測定を シール集める春のパンイチ 生い立ちにパンツ一丁物語 微妙だがおまわりさんを呼びに行く お急ぎのパンツ一丁置き配で 境界線で意識の外に まつりぺきん 川柳 現代川柳
ドッグラントマト仕立てのミラノ風 こちらでは事故やトラブル禁止です 領海に囲まれているドッグラン ドッグランから桂馬をひとつ 良心の呵責またはドッグラン ドッグラン有料エリア走る銭 砂浜はまた芋洗いドッグラン 愛犬を呼ぶあのひとを呼ぶ まつりぺきん 川柳 現代川柳
戦争にフロー状態だった人 飛ぶ前に集中線とにらめっこ ネット民オラにそれなをわけてくれ 時計壊してスプーン曲げて 集中をさせる御上とする庶民 五月雨を集めて止める水利権 寛ぎに集中力を発揮する ゾーンに入る横顔を見て まつりぺきん 川柳 現代川柳
サコッシュでウーバーイーツ6年目 今月はキングギドラのかばん持ち キリストが使ったという頭陀袋 底引き網をトートバッグで メッセンジャーバッグに入れたDNA トランクのゴルフバッグに住む茶人 ばあさんのお骨専用ランドセル ケリーバッグを意識しながら まつりぺきん 川柳 現代川柳
デート後の移動平均乖離率 ワニ用の移動図書館なのだろう パスポート移動販売やってます また月曜に瞬間移動 目が覚めて探した移動遊園地 移動日の映画の余韻赤ワイン 自宅から移動できないビリオネア キミを取り巻く移動基地局 まつりぺきん 川柳 現代川柳
生活の中心にある袖机 不都合な明日机の引き出しに 団地から学習机溢れ出す 発掘された机職人 午前二時デスクワークのアライグマ ポケットにいつも机上の空論を 原稿と猫に埋もれた文机 隣の机白い横顔 まつりぺきん 川柳 現代川柳
熟れ過ぎたイチゴのような多汗症 冷や汗が背中を伝い文字になる 一枚で成吉思汗もサラサラに 異星人でも手汗を拭くの 脇汗を集めて林再生へ 父さんの背中を駆ける汗血馬 最終の普通電車は汗っかき 制汗剤の香りとともに まつりぺきん 川柳 現代川柳
話すときちょっと民家を出るんです 臨終の前に話した特殊詐欺 加害者の話し足りない誕生日 話せばわかる階差数列 帰り道話し続けた皿うどん 話せない秘密抱えた原始人 出来立ての穴の話を皆話す 初めて話す卒業の朝 まつりぺきん 川柳 現代川柳
時報です午前零時を頼みます 止め処なく溢れ出てくる鳩時計 軍人を時計の針で手術する 諭吉の声の目覚まし時計 デパートに電波時計をセットした 木曜の竜頭回して微調整 卵では体内時計狂い気味 待ち合わせならあの時計台 まつりぺきん 川柳 現代川柳
おつまみに焼いたひと気のないプール レシートの束をつまみに呑んでいる また明日笑顔で塩をひとつまみ 酒の肴に魚の鮭を 仕方なく帰らぬ兄をアテにする ボリュームのつまみをいじる午前二時 働いてカスとなったら鼻つまみ つまみながらも覗くキッチン まつりぺきん 川柳 現代川柳
落ち込んだ日には先割れスプーンを 未来から来たと言い張るフォークマン ギリシャ語でたとえパスタを絡めても 電球がわり差し込む肉叉 大発会まずはフォークボールから 淡路島フォークの背には小型バス 四本歯食べる老婆も四本歯 サラダフォークで取り分けるきみ まつりぺきん 川柳 現代川柳
伏線を回収せずに床につく 自宅から直線距離で犬を飼う 五線譜の中で泳いだ別れの日 壺の中から津軽三味線 無線から聞こえる声をパンに塗る 顧みる結局日付変更線 路線図にあるはずのない記念館 これで最後の線香花火 まつりぺきん 川柳 現代川柳