日記20190409
就活が終わらない。
比較的早めにスタートした僕の就活は3分数えている間にNHKの職員が来たせいでほったらかされたラーメンのごとく伸び、気づけばもう4月じゃないか。終わりが見えない。これでは高性能コンピュータが計算し続ける円周率だ。終わらないものなど無いと偉大な人は言うかもしれない。そんなやつに僕の就活の惨状を叩きつけてやりたいものだ。きっと悲しい顔をしながら円周率を暗記し始めるだろう。
僕は大体2月くらいからだらだらと就活を始めた。仮に6月に内定が出るとしよう。すでに就活期間は半分終わっているわけだ。リクナビとマイナビに媚びへつらい暑いときにはクソ暑く寒いときにはクソ寒いリクルートスーツとかいう人類史上最も役に立たない衣服を身にまとい御社の犬になるトライアルセットの一つであるネクタイを首吊りの暗示のごとく締め貴重な軟骨をすり減らして説明会という矯正催眠サークルに参加する期間が半分終わったわけだ。
もちろん成果は何もない。不安になるくらい無い。虚無である。スタバに持ち込まれるMacBookくらい価値が無い。内定ではなく無い定であるし、もっと言えば泣いている。自分のあまりの存在価値のなさに悲しんだ僕は、少しでも価値無さを埋めるべくストロングゼロを空っぽの体に詰め込んだ。染み渡るアルコール。響き渡るは空き缶が転がる音。僕の悲しみを受け止めてくれるのはこの母なる大地しか無かった。4月の道路は冷たく、なぜか金沢にはあられが降り、雷が鳴った。日本海側では道路で寝ることは死を意味するのだろう。とてもエントリーシートには書けない体験である。
数分後、悲しくなった僕は高速バスに乗り、東京へと向かった。第一志望の面接やら大企業のグループディスカッションやらその他の最終面接やら盛り沢山な一週間が始まる。メンタルは死に絶え心には砂漠が生まれ胃に穴が空き胃液の川が流れ財布の中身はゼロへと収束していくこと間違いなしである。もうおしまいだ。希望が見えない。嘆きながら僕は高速バスの中でパソコンを開いた。エントリーシートを書かなくてはいけない。私はサー長でアルバイトリーダーで週6でボランティアを行いTOEICは900店ですとでも書いておけばいいだろう。ちくしょう。
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