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coldmountainstudy 9月の本箱。

めぼしい新刊が乏しいと思われていた。

だから過去の気になる作品を・・・な9月になりました。今月も全て実店舗での購入です。

ではさっそく。

取材した台所は300軒!
市井の人々の台所から人生を描く人気シリーズ『東京の台所』著者による、
失敗だらけの28年で見えてきた〈書くこと〉にまつわる56篇。
私は書く仕事をしているが、言葉を聞く仕事でもあると思う。
次に取材のコツはと聞かれたら、耳と心で相手の話を聞くこと、と答えてみようか。
――本書より

大平さんプロフィールをみると”大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。”とあります。

これだけでも十分ですね。面白そうな記事を書いていることがみえてきます。ちなみ長野県人でもありますね。

地域の未来を考える時間が好きだ。地域の人が勧める店で一緒に食事をするのも好きだ。 食事や料理を語るとき「誰と食べたか」、「どこで食べたか」は欠かせない要素だ。 本書は、コミュニティデザイナー山崎亮が地域づくりのワークショップや講演で訪れた先で味わった「地域ごはん」の記録である

大好評の第一弾に次ぐ続編です。みんな出張には食がつきものなのだから、どんどんこういうの書けばいいのにって思います。
コロナ期挟んでます。
その辺の描写・スタイルをどうとらえるかによってまた各人印象が変わるのかもですね。


夏のフランスは華やかでおもてなしも上手だ。
生活の横をレースが通過する!愉しく感動的な旅行記。
美しい田舎町を駆け抜ける選手たち、道端で出会うヴァカンス中の人びとの熱狂──
食、宿、自然etc…普通のガイドブックには載らない、
フランスの原風景を体験できる“特別な3週間”の道しるべ。

ツールがやってくる日は町や村を挙げてのお祭りだから、たくさんの住人たちが通りに出ている。大体の場合、彼らはそこそこに酔っていて、異国からの訪問者に、わが町を自慢しようと朗らかに話をしてくれる。ツールを追わなければ出会うことのない彼らヨーロッパの市井の方たちとの、こうした束の間の触れ合いがたまらなく好きだ。

ガイドブックに載ることのない、日本では誰も名前を知らないような町や村を

訪れることができる。これこそがツール取材の醍醐味。

自身前々から興味のあったテーマである・・・・”ツールと旅”。
世界最大の自転車ロードレースにいろいろな形で追従するという仕事、そして旅。そこにはもちろん食も絡み・・・。

つまらないわけがないですね。オリンピックで言えば”選手村の裏事情”のような。

森林は「インターネット」であり、菌類がつくる「巨大な脳」だった──。

30年以上にわたり樹木たちのコミュニケーションを可能にする「地中の菌根ネットワーク」を研究してきた森林生態学者が明かす! 木々をつなぐハブとなる「マザーツリー」の驚くべき機能とは? 気候変動が注目されるいま、自然のなかに秘められた「知性」に耳を傾けよう。誰かとの「つながり」を大切にしたくなる、樹木と菌類の感動ストーリー!!

面白そうだな・・・と思いつつ購入をためらっていたのは恐らく、ダイヤモンド社のキラッキラの推薦文やキャッチの数々。

過ぎたるは・・・ですね。実際に手に取ってのぞいてみたらやはり面白そうなのでこの機会に。

年を重ね新境地に達した太田和彦流生き方術
「居酒屋の達人」こと太田和彦氏が行き着いた新境地。
70歳を過ぎ、「老後」というものを受け入れたら、初めて大切なものが見えてきた、と太田氏は語ります。

「ながく生きてきて、ものごとが見えてきた。社会的地位が高い・低いなどという価値観はとうに消えた。そういうことにこだわる人はつまらん人だとわかってきた。立身出世をはたした、経済的に成功した、それがどうした。頭がいいとか、リーダーシップがあるとかも、どうでもよいことになった。人生の価値観が変わったのだ。(本文より)
そして、一人でなにかすることに愉しみを見いだします。
一人居酒屋、一人旅、一人映画… あぁ、どれも愉しい!!
皆さまも、この太田式人生論を、是非ご賞味下さい。

【編集担当からのおすすめ情報】
お待たせしました!!
「酒と人生の一人作法」初、文庫化です。
タイトルに「一人作法」とあるように、70歳を過ぎて、一人でいることの愉しみに気づいた太田氏の気持ちが見事に伝わってきます。
一人酒場、一人旅、部屋で一人好きな音楽を聴く等々…
きっと、一人でなにかしたくなりますよ!!

太田酒呑み文学、最近年齢であるとか老いであるとかを前面に出していますね。何冊かは読んでいますが好きな感じ。
これはその方向性に進んでいった一冊目の文庫化に当たりますね。

一冊の本しか売らない書店が銀座にオープン

「一冊の本だけを売る」をコンセプトに、国内はもとより海外からも大きな注目を集めている「森岡書店」。

前作『荒野の古本屋』で書かれた東京・茅場町の古書店時代を経て、舞台は銀座へ進出。

新しいことに取り組みたいと考えた著者の中で芽生えていたのは、前代未聞の構想だった。

「あと五年、十年したら、自分はどうしているのだろう。人間の寿命を考えても、あとどれくらい仕事ができるのだろう。調べたかぎり『一冊の本を売る書店』というアイデアは他にない。やってみようか、いや、やってみよう」(本文より)。

こうして、「一冊の本を売る」という型破りな書店の実現に向けて舵が切られることとなった。計画はさまざま難航するものの、導かれるようにして銀座の近代建築ビルと出合い、2015年、わずか5坪の書店のオープンを果たす。

インバウンドに沸く銀座の街、その後のコロナ禍、坂本龍一氏との出会い、ニューヨークでのソール・ライター財団との仕事……。目まぐるしい変化の中で模索しながら歩を進めてきた書店主の9年に渡る奮闘が軽快な筆致で綴られて行く

「荒野の古本屋」の森岡さん。とても勇気づけられる本でした。
彼のその後の取り組み、本屋的には外せません。

一時のブームから、一国の文化へ

なぜ「日本のウイスキー」が盛り上がっているのか。
「ブーム」で終わらせないための課題とは――
注目のクラフト蒸留所の経営者兼ブレンダーが、ウイスキー製造の歴史から最新情報までを現場目線で徹底レポート。

角川の本だし、おそらくはほとんどが三郎丸醸造所のPR本なのだろうな・・・と思いつつも購入したのは、やはりウイスキーの話は愉しいから。
それに尽きますね。

コモンとしての書物をベースに新しい社会を作るために。
司書、図書館員、ひとり書店、ひとり出版社……
書物文化の守り手に送る熱きエール

世界でただ一人の内田樹研究家、朴東燮氏による韓国オリジナル企画の日本語版を刊行!

2023年の講演「学校図書館はなぜ必要なのか?」をメインに、日韓ともにきびしい状況に置かれている図書館の本質と使命、教育的機能、あるべき姿を説き、司書や図書館人にエールを送る第1部「図書館について」と、「書物の底知れぬ公共性について」(書き下ろし)、「本の未来について」、「書物は商品ではない」など、「読む」ことの意味や書物の本質と未来を語る第2部「書物と出版について」で構成。

朴東燮氏の卓抜な内田樹論「『伝道師』になるということは」と

李龍勳氏の推薦文「『図書館的時間』を取り戻すために」を収録

内田さんが?韓国で?図書館を語る?・・・たくさんの「?」に導かれて。もちろん自分は図書館人でもありますので学びも多いことでしょう。

郷土料理に魅せられて世界を旅すること早30年。行きたいところはまだまだありますが、知識の蓄積をもとに世界の料理と食文化について季節折々にまとめた「歳時記」をお届けします。これまでに出版した各国レシピ集や学習図鑑に続き、この本は食べることを目的にした旅行の情報源として、また旅をしなくても海外の食情報を得られる読み物(30品のレシピ掲載)としてお楽しみいただけたら幸いです。

地域に密着した郷土料理は、地理の横糸と歴史の縦糸で紡がれ、民族性や宗教、風土等を織りなしたタペストリーのようなものだと考えています。昨今では環境問題の観点から「地産地消」「持続可能な農業」「食品ロス」等とよく言われるようになりました。

しかし、昔は地元の産物を乱獲しないようコントロールしながら、家族の健康を考えておいしく無駄なく工夫して調理するのが当たり前でした。それゆえ、長く人々に愛される原点回帰的なコンフォートフード(おふくろの味)として受け継がれてきたのです。



そんな温故知新もさることながら、地域活性化の肝であるその土地の食文化を探り、背景の物語を知っておくと、地域への理解が深まって料理もさらに味わい深くなります。

旅は、人生に刺激と活力を与えてくれるスパイスのようなものです。
どうぞ世界の美食と文化巡りをたっぷりご堪能ください。

富士見町mountainbookcaseさんにお邪魔したときにリアクションバイト。
理屈抜きに美味そうなんですよ。世界のメシ、眺めるだけで。
あとPIEだったか?世界の朝食というのもあった。アレもいつかほしいな。

過去作中心の9月でしたが10月はそうこうしている間にたまった新作を拾っていく感じになるかな?
そろそろ2025年の手帖も・・・なんて時期でもある。

結局毎月毎年、おそらくは読めなくなるまで・・・や、オーディブルなんか考えると読めなくても?・・・本のための散財は止まらないのでしょうかね?


※リンクがamazonなのはamazonで買って欲しいということでは決してなく、単に見やすい・調べやすい・・・ということです。誤解なきよう。


http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com 


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coldmountainstudy・鳥越将路
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