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ビジネスモデル特許の具体例その1(オプションプール信託)

自分が担当したビジネスモデル特許の具体的な例を紹介する1件目は 「オプションプール信託の仕組みを用いて新株予約権の行使処理を行うビジネスモデル特許」(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6950106/15/ja)です。

以下の①~③の処理を行うサーバー装置が請求項1に係る特許です。

①:発行会社の上場前に発行会社の新株予約権の法人課税信託に関する情報を受け付ける。
②:発行会社の上場後に新株予約権の信託に関する情報に基づき信託の期間中に新株予約権の行使処理を実行する。
③:発行会社の規程によって定められた基準情報に基づき、新株予約権の行使処理によって取得した株の、複数の受益者それぞれへの割当数を求める。

図で説明すると、①がSQ301、②がSQ304、③がS308に対応します。

(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-6950106/15/jaの図5参照)

前回の記事に記載したように「ビジネスモデル特許」特有のソフトウェアの情報処理を具体的に記載することによって「発明該当性」の要件を満たし、登録になっています。

最後に登録になった請求項1を示しておきます。
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部は、
発行会社の上場前に前記発行会社の新株予約権の信託に関する情報を受け付け、
前記信託は、法人課税信託であり、
発行会社の上場後に前記新株予約権の信託に関する情報に基づき信託の期間中に前記新株予約権の行使処理を実行し、
前記発行会社の規程によって定められた基準情報に基づき、前記新株予約権の行使処理によって取得された株の、複数の受益者それぞれへの割当数を求め、
前記複数の受益者それぞれは、前記発行会社の役職員であり、
前記信託の設定は、前記発行会社による金銭の信託によりなされ、
前記発行会社によって信託された金銭に応じて法人税を支払う処理が実行され、
前記新株予約権の割り当ては、前記発行会社によって信託された金銭を前記発行会社に払い込むことによって前記金銭に応じてなされる、
情報処理装置。


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