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ChatGPT時代の英語学習本【結局何が変わったのか】

今回は、英語学習へのChatGPT活用というニッチな観点で、
AI時代の学習方法について再考できる本を紹介します。


ライティングの学習法はChatGPTでどう変わるか

テキスト生成AIであるChatGPTは、
やはり英語学習の中でもテキスト、特に英作文や英文添削に有効です。

本書はそうしたライティングに特化して、ChatGPTをどのように使って学習していけばいいか、丁寧に解説しています。

この本の素晴らしい点は、「ChatGPTがあれば翻訳家の仕事は無くなる」のような、世にありがちな極論をロジックでねじ伏せていることです。
英語のライティングに関しても、AIが得意な部分/人間が得意な部分で分かれているのだから、そこは分業すればいいわけで、
けっして人間の仕事が無くなるわけではない、という点を、
ロジック・具体的な方法とともに分かりやすく示しています。

これは、 ChatGPTにプログラミングさせる時と全く同じ議論なんですよね。
AIがドラフトを書いて、人間が監督する。そしてAIに指示を与え直す。その繰り返し。
英語でもプログラミングでも、本質の部分は変わらないと思いました。

そうした本質の部分を体感しつつ、新時代の具体的なライティング勉強方法が身につく良書だと思いました。
英文メールプレゼンテーションでライティングスキルが必要な方におすすめです。

TOEIC特有の問題形式を、ChatGPTで完全再現して学習

英会話、リーディング、ライティング、リスニング、単語、文法、試験対策に、それぞれChatGPTがどのように活用できるか、が示されているこの本。

その中でも、特定の英語試験の学習にもChatGPTが使える、という活用方法が印象的でした。
たとえば、「TOEICのPart7に出てきそうな長文と問題を再現」という具体的すぎるシチュエーションと、その際に有効なプロンプトまで丁寧に記されていて面白いと思いました。

また、読者はFacebookのプライベートグループに入って、著者に直接質問することができる、というのもユニークで素晴らしい取り組みだと感じました。

網羅的にChatGPTの活用方法を押さえておきたい、という人におすすめです。


番外編: 「ChatGPT」の煽りが過剰になっている本
前回と同様、帯の煽りに気をつけた方がいい本を、おまけで紹介します。

「ChatGPT」「Bing」などのワードが帯に並びますが、実際にこれらのAIについて触れられているのはp126-p142の17ページで、全体の6%程度の分量しかありませんでした。(2024年8月現在)

実際に読んでみると、ChatGPTを英語学習に活用する方法ではなく、いかに普段の生活に英語を取り入れるか、という方法論が書かれた書籍でした。




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