私は~入園~
前述の通り、そんなこんなで鳴り物入りで私は幼稚園に入園を果たすわけです、年中さんから。
それも、どういうことか地域では名だたるエリート私立幼稚園です。後から知るのですが、同級生の親は医者や〇〇士系や経営者が名を連ねていました。大人になった今、「あぁ、あの子の家は開業医だったのね」とか社長になってる同級生もいます。
そんな中、農家の跡取らない息子の私は、場違いな事も知らずに入園式を向かえるわけでした、右手と右足を同時に出して入場しながら。
前述もしましたが、初めての団体生活。
おゆうぎ、学習、食事、お昼寝、初めての規律です。
結論から先に言えば、1週間で吐いちゃったんですよね。所謂、自家中毒(?)です。
兄と布団を並べて寝ていたんですが、明け方目を覚ますと枕元に吐瀉物が。いけない、お父さんお母さんに伝えねば!と、慌てて両親の部屋に走り、部屋のドアを開けるや否や更に嘔吐。
「お母さんお兄ちゃんが寝ながらゥオロロロロロロロロ」
あぁ、吐いたの私か
今や子を持つ親になった私、今なら分かります。子どもの吐く音で目を覚ますなんて、一日の始まり方としては考えうる限りワースト1ですね。ごめんねお母さん(父は起きなかった)
しかし、当時ストレスなんて言葉は田舎に届いておらず、拾い食いをしたんだろう程度の心配をされた私は、その日も登園をさせられ、吐き、帰され、翌日も登園し、吐き、帰され、雑巾と親の有給休暇を浪費させる暮らしを3日ほどした上でようやく病院に連れて行ってもらえたわけです。
しかし、ここでも私の天性のひょうきん(八方美人寄り)が目を覚ます。
私「〇〇(名前)ちゃんはどこも痛くないよ、たんぽぽ食べたの」
・・・どういう嘘なのか。
本気にする医者も医者だし、親も親。
帰りの車でしこたま怒られると、私は心がねじれていくのを感じつつも、幼稚園を休み親を独り占めできた喜びを感じるのでした。
次回、
「クラスを占める、愛嬌で」
本日もご覧頂きありがとうございました。