梅雨直前のテント泊八ヶ岳全縦走_DAY1
テント泊八ヶ岳縦走1日目です。
前日のお話はこちらです。
八ヶ岳を北上するルートを選び、体力のあるうちによりハードな南八ヶ岳を済ませてしまおうという計画だったのですが、正直想像以上に険しくでした。
今回歩いたコースはこちら
実は初日の宿泊地は予定では露天風呂で有名な本沢温泉だったのですが
たどり着けずにかなり手前の行者小屋で一夜を過ごすことになりました。
夜明け前のスタート
観音平の駐車場には数台だけ車が止まっていましたが、人影はありません。
ヘッドライトをつけて暗闇を進みました。
編笠山までの道には特に危険個所は無く、暗い状態でも問題なく歩けます。
4時を過ぎると空が明るくなりはじめ、道中で振り返ると、木の隙間から南アルプスが一望できました。
そんなこんなで編笠山に到着。ここまでは順調です。
これから進む権現岳-赤岳方面はガスっているようで、これからの工程に不安になりながらも、記念撮影を済ませ権現岳へと進みました。
ガレ場と急登
編笠山から大きな岩ががる斜面を下ると青年小屋があります。
今回はトイレだけお借りしました。
そこから権現岳に至るルートはガレ場が多く、なかなかの傾斜で睡眠不足にはなかなか堪える環境。距離が長いわけではないのですが私の体力とメンタルは着実に削られていきます。権現岳についたころには予定タイムとの遅れが大きくなりつつありましたがこのときはまだ本沢温泉の露天風呂で疲れを癒す気でいました。
拍子抜けのゲンジハシゴ
権現岳から赤岳に向かうにはキレットを通過する必要があります。権現岳からキレットの底部にあるキレット小屋までおよそ280m下り、そこから赤岳への登り返しはおよそ460mです。
今回の縦走で個人的に一番不安だったのでこのルート間にあるゲンジハシゴ。
この長いハシゴが登山界では珍しいのか、少し調べると各種媒体で恐怖を煽ってきます。
高所恐怖症(のくせに山に登っているのですが・・・)の自分には降りれるのか不安で、YouTube等で何度も予習していました。
問題の箇所に着いた時、最初はその長さに震えましたが、いざ降りてみるとゲンジバシゴは見た目によらずしっかりしており、恐怖はあまり感じませんでした(と言いつつ降りる際は岩壁を凝視し、他の景色は一切見てません。)
個人的には権現岳までに通った岩場・鎖場の方が怖かったですし、天候の影響もあると思いますがこれから上ることになる赤岳の岩場の方がはるかに怖かったです。
早すぎるボス戦-赤岳-
登山道からの常に赤岳は見ることができるのですが、近づけば近づくほどその大きさに圧倒されます。
途中キレット小屋に水場があるとおもっていたのですが枯れていてしまっていたのか場所を発見することができませんでした。(晴れの日が続くと枯れてしまうようですが、そもそも場所もわからなかったです。リサーチ不足)
前述したとおり小屋から頂上まで約460mの登り。
この登りのほとんどが急な岩場、そして天気は悪化し勢いを増した強風により私のHPは底をつきました。
3日間の八ヶ岳縦走で最もハードなのは確実にこの区間です。
行者小屋へエスケープ
何とか赤岳の頂上に到着するも悪天候のため展望は無し。
強風と雨だか雹だかわからないものに打たれながら記念撮影をそそくさと済ませて赤岳を下ります。
この時点で私のペース的にも体力的にも16:00までに本沢温泉につくのは不可能と判断し、行者小屋へのエスケープすることに。
(提案時には赤岳→硫黄岳→横岳のきれいな稜線を悪天候時に行くのはもったいないという言い訳もしました。)
エスケープが決まれば時間的にかなり余裕ができるので赤岳展望荘で体力回復のために食事をいただきました。
工程が短くなった安心感からか、同行者と共に緊張感が抜けてしまい、猛烈な眠気が襲ってきましたが行者小屋まで下ります。
行者小屋についてすぐテント泊の受付のついでに、飲み物が買えるか聞いてみると売店は翌日から今シーズンの営業をするタイミングだったようで購入することができませんでした。疲れた体にスポドリを流し込みたかった・・・
テントを建てると同行者共々疲れから気絶。
少し時間が経ってから目覚めたのでさっさと食事を済ませて寝ることにしました。
テント場は樹林帯で稜線ほどではありませんが風が強く、想像以上に寒かったです。二人で震えながら手短に食事を済ませ、早々に寝袋に潜りました。
深夜のサプライズ
夜トイレに目覚めると満点の星空が。
テント泊は何度も行っていますがなかなか天候に恵まれず、登山でここまで綺麗な星空を見たのは初めての経験です。
そりゃこれだけ星があれば昔の人星座つくるわと感じる星の量。
普段住んでる街からのオリオン座くらいしか判別できませんが、肉眼で北斗七星を認識することもでき、沈んでいた気持ちが少し回復しました。
続きます。