MTGレガシー解説本 補足記事(最終更新:2024/11/06)
本記事は先日のコミケ(C102)で頒布し、現在Fの集会場様にて委託販売中の
「MTGレガシー解説本 ミラクル解説ラジオ2」
の補足記事です。
コミケ直前は同人誌作成作業でてんやわんやで「指輪物語:中つ国の伝承」発売後のレガシー環境に触れる機会が少なかったため、同人誌中にそれらの情報をあまり盛り込むことができませんでした。
そこで、新環境のヨーリオンミラクルのデッキリストや新たに使った/使われたカードの情報を記載していく記事にしていこうと思います。
本記事は適時アップデートされていきますよ。
更新履歴
ヨーリオンミラクルの最新のデッキリスト
・指輪物語環境
指輪物語発売からエルドレインの森発売前までのヨーリオンミラクルのデッキリストを以下に記載します。
大きな変更点は、メインボードに激しい叱責が採用されたことです。
オークの弓使いのせいで、氷牙のコアトルの枚数を減らしたい気持ちがありましたが、そのマナ域をうまく埋めてくれました。オークの弓使いがいても渦まく知識をプレイすることができるのがうれしいですね。
尚、サイドボードの灰からの再興はあまり出番がありませんでした。自由枠のため、苦手なコンボ対策カードに変えたほうが良いかもしれません。
・エルドレインの森環境 環境初期
エルドレインの森発売直後は、豆の木をのぼれを採用したヨーリオンミラクルを調整していました。
上記のリストは、強力なドローソースである豆の木をのぼれにフィーチャーしたヨーリオンミラクルです。ドローソースとしての役割を豆の木をのぼれに渡すため、一つの指輪や定業を削除しました。また、シナジーを優先し、ロリアンの発見の枚数を増やし、そこから探した白マナ(Tundra)で除去呪文をプレイすることを視野に入れて、Tundraの枚数を増やしています。
手札の枚数で勝負することを目的とし、妨害手段を兼ねている覆いを割く者、ナーセットやセヴィンの再利用を削除しました。ミラーマッチが増えるようであれば、覆いを割く者、ナーセットは活躍しそうですけどね。
・エルドレインの森環境 その後
豆の木をのぼれは早めに設置したほうがお得なため、序盤に2マナのソーサリーアクションをすることになるのですが、結果としてテンポ負けするゲームが多く発生することがわかりました。序盤で豊かな成長と豆の木をのぼれを処理する関係上、対抗呪文を構えられないという問題も見つかっています。そのため、豆の木をのぼれを抜いたヨーリオンミラクルを試すことにしました。やっぱり対抗呪文は楽しいですね。
(尚、豆の木をのぼれを使うのであれば、タップアウトコントロールのような方向性に進んだほうが良さそうです。デュアルランドを沢山採用して力戦の束縛を軽いコストでプレイしつつ豆の木をのぼれでドローするタイプのデッキですね。)
こちらのリストは、指輪物語環境のリストをベースにして、定業の代わりにロリアンの発見を試しています。定業は序盤に土地を探すことや、意志の力の代替コストとして利用することが多いため、大体同じ感覚で運用できます。ロリアンの発見は後半のトップ勝負状態で3ドローできて凄く強そうなのですが、そのような状況はほとんどありません。定業で3枚掘って有効札を見つけてそれをプレイするのとあまり変わらない印象です。よって、現在は定業と散らす方向で試しています。(もう少し調整したのちにリストを掲載します)
[状況による強さの比較]
序盤:定業=ロリアンの発見
中盤:定業>ロリアンの発見
後半:定業≦ロリアンの発見
それとやはり一つの指輪は強いですね。豆の木をのぼれで1枚ずつ引くより、がっつり引いたほうが幸福度が高いことを再確認しました。
・エルドレインの森環境のおしまい
ロリアンの発見を5マナでプレイする機会が減ったため、枚数を減らすことにしました。代わりに冠雪の島と定業を採用しています。
また、豆の木をのぼれや力戦の束縛や花の絨毯などの強力なエンチャントが流行っているため、エンチャント対策カードである天啓の光をサイドボードに採用しました。フラッシュバックがあるので2枚分破壊できますね。
マイナス能力でハンドアドバンテージを獲得するプレインズウォーカー(時を解す者、テフェリーや覆いを割く者、ナーセット)を力戦の束縛から解放すると忠誠値が回復するので、再び-能力を使えるのがうれしいですね。
お相手のドローソースに対応して覆いを割く者、ナーセットを解放するトリックプレイもよさそうです。
ちなみに「ドクター・フー」のコラボカードはまだチェックしていません。もしかしたら何か良いカードがあるかもしれませんね。
(その後、チェックしましたけど、特になさそうでしたね)
・イクサラン:失われし洞窟環境
最近は基本土地を使うデッキが少なくなってきたと感じたので、思い切って基本に帰れを2枚に増やしたリストを試しています。基本に帰れを使うデッキが少ないため警戒されにくく、土地をハメて勝つイージーウィンがよく発生することがわかりました。
UR系デッキのサイドボードから紅蓮破の枚数が減っていることも追い風です。少し前は4枚採用されていましたが、今は3枚が主流ですからね。戦場に出た基本に帰れを破壊されにくくなっています。
基本に帰れの代わりに減らされたのはロリアンの発見です。5マナ払って3ドローする機会はほぼなくなっており、サイドアウトされることが多かったのが原因です。基本土地中心のマナベースではロリアンの発見をうまく使いこなせないという結論に至りました。
・サンダー・ジャンクションの無法者環境
カルロフ邸殺人事件で諜報ランドが登場して以来、青黒リアニが大流行しています。
偉大なる統一者、アトラクサを釣り上げる必殺ムーブに対抗するため、メインボードに地の封印を4枚採用することにしました。代わりにオークの弓使いを苦手としている氷牙のコアトルを抜いています。
また、地の封印と相性が悪いため、神秘の聖域は青白の諜報ランドである行き届いた書庫に変更されました。
さらに僧院の導師の活躍の機会も減っているため、空を放浪するもの、ヨーリオンを追加で採用しました。
そう、"ダブルヨーリオンミラクル"なのです。
・ダスクモーン:戦慄の館環境
2024年6月…モダンホライゾン3によってレガシーは大胆にバージョンアップされました。そして超能力蛙を擁する青黒リアニや中身が一新されたエルドラージデッキが流行することになりました。どちらもヨーリオンミラクルにとっては厳しいデッキです。しかし、悲嘆が禁止されたことや、2つのエキスパンションが登場したことで、ヨーリオンミラクルもようやく環境のデッキと戦える状況になってきたのです。
軽くて強力な墓地対策である除霊用掃除機や記憶への放逐は苦手なデッキを対策できる良いサイドボードとして機能することが判明しました。
尚、メインボードに強力なカードが加わったわけではないため、サイドボードをうまく使ってデッキを最適化して戦うことには変わりはありません。
サイドボードの枠が足らないため、青系デッキ全般への対抗手段である花の絨毯を採用する余裕はなく、アーティファクト対策として重要な溶融も数を減らしています。
同人誌中にて解説しきれなかったカードの解説コーナー
ここは、同人誌中に解説しきれなかったカードを解説していくコーナーです。時間が無くて試せなかったり、お相手に使われる機会が無かったカードの情報を記載していきます。
サウロンの交換条件
[解説]
ライブラリーのトップ4枚のカードをお相手が表向きと裏向きで2つの束に分け、そのうちの片方を手札に、もう片方を墓地に置きます。基本的に2枚ずつで分けられるため、単純に手札が1枚増えますし、墓地も肥やせるので便利なカードです。
指輪の誘惑効果もうれしいですね。2段階目からはルーティングができるようになるため、手札の枚数が増えることと噛み合っています。
[2枚ずつに分けなくても良いです]
3枚と1枚などの分け方も可能です。ひとつの束を裏向きにすることができるため、お相手を駆け引きで引っかけるための分け方になるでしょう。
これだけは手札に加えられたくないという1枚のカードを巡った分割方法になるはずです。状況によっては、表側の束で「紅蓮破」、裏側の束で「紅蓮破と2枚の有効札」という分け方もできそうですね。紅蓮破が重要な状況ならば、1枚の紅蓮破を取るプレイヤーもいるはずです。
[トップ4枚を使います]
ライブラリーのトップ4枚のカードはそのまま渡す必要があります。シャッフルしてから渡すことはできません。
思案等のドローソースでトップを知っている場合は、それが裏になったとしてもそのカードが何かはわかっていますよね。
お相手にサウロンの交換条件をプレイされたときは、お相手がドローソース等でトップのカードの内容を把握しているのかを確認したほうが良いでしょう。すでに知られているカードを裏にしても意味がないためです。
※訂正:対戦相手を対象に取るため夏の帳等で防げると記載しておりましたが誤りでした。正しくは対戦相手を選ぶという記述です。
本カードは紙でしかプレイしてなかったので勘違いしてました。訂正してお詫び致します。また、本件のご指摘ありがとうございました。
激しい叱責
[解説]
次の終了フェイズの開始時までクリーチャーの能力を失わせることが出来るエンチャントです。
ETB能力で1ドローがついているため、手札の枚数を減らさずにお相手の妨害をすることができます。
[ヨーリオンミラクルにおける評価]
現在のレガシー環境はオークの弓使いのせいで氷牙のコアトルを採用しにくい状況ですが、そのマナ域を埋めてくれる良いカードです
(お相手がオークの弓使いをコントロールしている状況で氷牙のコアトルをプレイすると、2マナでサイクリングしつつ、お相手のオーク軍団を1サイズ上げてしまうだけになってしまいます。)
氷牙のコアトルは、お相手のクリーチャーへのブロッカーとしてだけではなく、お相手に取られてしまったイニシアチブを取り返すという役割も担っていましたが、激しい叱責によってイニシアチブを得させないというプランを狙うことができます。
メインボードに2枚程度採用されます。
サイドボードには採用されません。
[ヨーリオンミラクルにおけるサイドボーディング]
お相手に妨害すべきクリーチャーがいない場合はサイドアウトします。ただし、ETB能力で1ドローすることができるため、意志の力の弾兼キャントリップ枠として残しておくという発想でも問題ありません。
[ウルザの物語の構築物トークン対策として]
ウルザの物語の構築物トークンは基本サイズが0/0のため、アーティファクトの数だけ+1/+1修正を受ける能力を失うと状況起因効果で死亡します。
メインボードからウルザの物語の対策をしたい場合に最適です。ただし、装備品がついてしまうとサイズが上がって死亡しなくなりますので装備能力にスタックして除去するようにしましょう。
[お相手のクリーチャーのメリット能力を消すために]
ETB能力を持つクリーチャー(タッサの神託者、各種イニシアチブクリーチャー、偉大なる統一者、アトラクサ)や起動型能力を持つクリーチャー(グリセルブランド、喜ぶハーフリング、ドライアドの東屋、ルーンの母)や戦場に出るに際して働く能力を持つクリーチャー(絵描きの召使い、濁浪の執政)や妨害型の常在型能力を持つクリーチャー(オークの弓使い、敵対工作員、船殻破り)や防御型の常在型能力を持つクリーチャー(真の名の宿敵、敏捷なマングース)を一時的に無力化することに使えます。
オークの弓使いの上から渦まく知識をプレイするために使うのは非常に有効ですね。ただし、お相手が赤いデッキの場合はこちらの渦まく知識にスタックして紅蓮破で激しい叱責を破壊されてしまう可能性があることは忘れてはいけません。
[こちらのクリーチャーのデメリット能力を消すために]
クリーチャーのデメリット能力を消すためにも使えます。
代表的なのは、ファイレクシアン・ドレッドノートや死の影や自然の怒りのタイタン、ウーロです。
ファイレクシアン・ドレッドノートであれば、生け贄能力を消せますし、死の影ならば、サイズが13/13になります。
自然の怒りのタイタン、ウーロについては、生け贄能力を消すことができますが、1ドローと3点ライフを得る能力も消えてしまうため、剣を鍬にで1対1交換されてしまうことには注意が必要です。お相手のデッキが白い場合はやめておいたほうがよいでしょう。
[終了フェイズにプレイ]
激しい叱責は次の終了フェイズの開始時に生け贄にすることになります。
お相手のターンの終了フェイズにプレイすれば、こちらのメインフェイズ中は戦場にありますし、こちらのターンの終了フェイズにプレイすればお相手のメインフェイズは戦場に存在します。
[空を放浪するもの、ヨーリオンでブリンク]
ヨーリオンのETB能力をスタックに乗せてから激しい叱責をプレイすることで、ブリンク能力で激しい叱責をブリンクして、ETB能力を使い回すことができます。こちらの終了フェイズに激しい叱責が戦場に戻るため、お相手のターンの終了フェイズまでクリーチャーの能力を失わせることもできますね。
尚、お相手の終了フェイズに激しい叱責をプレイして、こちらのターンに空を放浪するもの、ヨーリオンをプレイした場合は、空を放浪するもの、ヨーリオンのETB能力が消えていますので気を付けましょう。
[ミンスクの+1能力対策として]
時を超えた英雄、ミンスクとブーの+1能力はトランプルや速攻を持つクリーチャーを対象とした能力です。よって、+1能力にスタックして激しい叱責をプレイすれば、ブートークンの能力が失われますので、+1/+1カウンターを置かれずに済みますね。
速攻も消えますので1ターンの間、身を守れそうですね。
濁浪の執政 ※同人誌中の解説コーナーへの追記
[探査能力を活かそう]
"再活性対策として"
最近ではUBスキャムや死の影デッキなどの再活性を使用したフェアデッキが流行っているため、探査能力でクリーチャーカードを全て追放するというのもプランの一つになっています。お相手の墓地に釣り上げるためのクリーチャーカードがないならば、こちらの墓地にあるクリーチャーカードを釣って運用する場面があるためです。
ドラゴンの怒りの媒介者の昂揚のために墓地にクリーチャーカードを残したい状況があると思いますが、そのような状況で、墓地に秘密を掘り下げる者とドラゴンの怒りの媒介者があるならば、釣られた瞬間に飛行持ちのブロッカーとして運用されうるドラゴンの怒りの媒介者を追放して、秘密を掘り下げる者を墓地に残したほうが良いでしょう。
昂揚達成を維持できるならば、クリーチャーカードを全て追放してしまうというのも良さそうですね。(インスタント、ソーサリー、土地、アーティファクトの4種類で昂揚を維持する等)
豆の木をのぼれ
[解説]
ETB能力で1ドローする置物です。
豆の木をのぼれが戦場にあるときにマナ総量が5以上の呪文を唱えることでカードを1枚引けます。意志の力や終末や空を放浪するもの、ヨーリオンを唱えることで1ドローすることができますね。沢山コントロールしていれば、その分カードを引くことができますので、採用する場合は、4枚採用したくなりますね。
[ヨーリオンミラクルにおける採用枚数]
序盤に2マナのソーサリーアクションをすることにより、テンポ負けするゲームが多く発生してしまいます。序盤は除去や打ち消し呪文で身を守ることに注力したほうが良いでしょう。中盤以降には精神を刻む者、ジェイスや一つの指輪で沢山カードを引くことができるのですから。
メインボードやサイドボードに採用されません。
※2023/9末時点
[マナ総量について]
昔は点数で見たマナコストと呼ばれていましたが、最近は短い名前になりました。簡単に言えば、カードの右上に記載されているマナコストを数字で計算した値です。
終末を奇跡能力でプレイした場合はマナ総量は6のままですので、豆の木をのぼれによってカードを引くことができます。また、マナコストにXを含む呪文については、Xに宣言した値が埋め込まれます。天使への願いをX=1で宣言して唱えた場合、XX白白白のXに1が埋め込まれて、マナ総量が5の呪文になります。豆の木をのぼれによってカードが引けますね。
[マナコストを多めに支払う]
豆の木をのぼれをコントロールしているならば、虹色の終焉で秘密を掘り下げる者を除去する場面において、X=4を宣言し、マナ総量5の呪文としてプレイし、1ドローすることが可能です。
[カードは必ず引きます]
カードを引く能力は任意の能力ではありませんので必ずカードを引かなくてはいけません。
よって、お相手がオークの弓使いをコントロールしているときに意志の力を唱えた場合、カードを1枚引くことができますが、オークの弓使いの能力によって1点のダメージが飛ばされてしまいます。ライフが少ないときには注意が必要ですね。
[終末の空撃ち]
豆の木をのぼれをコントロールしているならば、お相手がクリーチャーをコントロールしていなくても終末をプレイすることに価値が出てきますね。奇跡能力で唱えるならば、1マナでサイクリングをしているようなものです。
[意志の力or否定の力]
これまでお相手のクリーチャーでない呪文を打ち消すときに意志の力を代替コストにして否定の力をプレイする場面があったかと思いますが、豆の木をのぼれをコントロールしているならば、否定の力を代替コストにして意志の力をプレイすれば、カードを引くことができますね。
しかし、否定の力ならばその呪文を追放することができますので、神秘の聖域で進め、エオルの家の子よ!を再利用されてしまうのを防げますね。もっとも既に墓地に進め、エオルの家の子よ!が落ちているならば意志の力をプレイしてカードを引いたほうが良さそうです。
豊かな成長 ※同人誌中の解説コーナーへの追記
[墓地を肥やすために]
豊かな成長をフェッチランドに付けて、ETB能力で1ドローしてから、フェッチを切るというプレイングも良いですね。豊かな成長が墓地に落ちるため、自然の怒りのタイタン、ウーロの脱出コストがあと1枚足らないという状況で役立ちます。
既に空を放浪するもの、ヨーリオンを使用済ならば、豊かな成長の枚数が減っても問題ありませんし、ウーロを早くプレイすることができれば、攻撃するたびに1枚のカードを手に入れることもできますね。
[セヴィンの再利用で戦場に戻すために]
豊かな成長をフェッチランド経由で墓地に落とすテクニックはセヴィンの再利用の助けにもなります。墓地から回収するカードが無い場合にこれをすることでセヴィンの再利用を3マナのサイクリングとして運用することができるのです。ちょっともったいない感じもしますが、後でフラッシュバックができますのでご安心ください。
基本に帰れ ※同人誌中の解説コーナーへの追記
[耐え抜くもの、母聖樹に注意!]
土地単とのメイン戦で基本に帰れが戦場に出せた場合、非常に有利な状況になるでしょう。しかし、お相手もメインボードから置物対策カードである耐え抜くもの、母聖樹を採用しているので過信しすぎてはいけませんね。
探検の地図によって母聖樹を手札に加えることができますし、その探検の地図もウルザの物語のⅢ章能力から戦場に出すことが可能なのですから。
また、母聖樹が既に戦場にあったとしても安心してはいけません。複数枚採用されていることや、不毛の大地で母聖樹を破壊した後に壌土からの生命で回収するというプレイングが存在するためです。
セヴィンの再利用 ※同人誌中の解説コーナーへの追記
[vs 天上都市、大田原]
ギャラクシーカスケードなどの続唱デッキとの対戦において、お相手がこちらの終了ステップに天上都市、大田原の魂力能力で時を解す者、テフェリーをバウンスし、返しのターンで続唱能力を使おうという場面でのテクニックがありますので覚えておいてくださいね。
こちらがテフェリーの+1能力を起動済で、手札が7枚だったならば、バウンスされたテフェリーを含めて手札が8枚となりますので、クリンナップ・ステップでテフェリーを捨てることも選択肢に入れましょう。お相手のターンで続唱能力にスタックして、セヴィンの再利用でテフェリーを釣り上げれば、続唱を無効化することが可能なためです。
地の封印
[解説]
墓地のカードを呪文や能力の対象に取ることができなくなる置物です。
ETB能力で1ドローすることができるため、ハンドアドバンテージを失わずに墓地対策をすることができますね。空を放浪するもの、ヨーリオンや時を解す者、テフェリーでETB能力を使い回すプランも強力です。
最近では、青黒リアニと戦うためにメインボードに4枚採用したコントロールデッキが活躍しています。
[vs 外科的摘出]
墓地対策としてだけではなく、墓地への攻撃手段から身を守る用途として使うことが可能です。地の封印さえあれば、外科的摘出で自然の怒りのタイタン、ウーロを追放されてしまうなんてことはないのです。
これまではデルバーデッキの外科的摘出対策として、ウーロを1枚サイドアウトし、7マナ溜まるまではウーロをプレイしないという戦略も存在しました。しかし、地の封印を採用しているならば、ウーロをサイドアウトせずに、序盤から素早くプレイしていくといったプランもよさそうです。
記憶への放逐
[解説]
"無色の呪文"か"誘発型能力"を打ち消すことができる打ち消し呪文です。
複製能力があるので、スタック上にある複数の呪文や能力を打ち消すことが可能です。
[ヨーリオンミラクルにおける評価]
モダンホライゾン3で大幅に強化されたエルドラージデッキと戦うために必要なカードです。エルドラージクリーチャー呪文を唱えたときに誘発する強力な能力への対抗手段として役立ちます。
また、ヨーリオンミラクルが苦手とするスパイやDoomsdayといった即死系コンボデッキの誘発型能力部分への対抗手段としても優秀です。
メインボードには採用されません。
サイドボードに2~3枚採用されます。
[ヨーリオンミラクルにおけるサイドボーディング]
以下の分類のデッキに対してサイドインすることを検討します。
効果の効き具合を考えて、サイドインする枚数を調整しましょう。
・無色の呪文を多く含むデッキ
エルドラージ、茶単系、ポスト、ペインター
・強力な誘発型能力を擁するデッキ
スパイ、Doomsday、ストーム系デッキ、デスタク
[打ち消せる呪文は無色のみです]
色付きのアーティファクトは打ち消せません。(願い爪のタリスマン等)
また、絵描きの召使いによって、色が付与されている呪文も打ち消すことができません。
[複製能力を使いこなしましょう]
唱えるときに追加で支払ったマナの分だけ記憶への放逐をコピーできます。
呪文を唱えた時に複製能力が(1つ)誘発し、それが解決すると支払ったマナの分だけ記憶への放逐がコピーされ、それぞれの対象を選ぶことができます。
お相手が打ち消し呪文を擁するデッキならば、複製能力を使うことで記憶への放逐が打ち消されづらくなるでしょう。
[自身のデメリット能力を消すために]
・自然の怒りのタイタン、ウーロ
生け贄能力を打ち消すことで、いきなり戦場に残すことが可能です。
・一つの指輪
ライフルーズ能力を打ち消すことで、延命することが可能です。
[ETB能力を持つクリーチャーへの対抗策として]
タッサの神託者、忍耐、孤独、欄干のスパイ、偉大なる統一者、アトラクサ、各種イニシアチブクリーチャー等の誘発型能力を打ち消すのは良いですね。
[置物の誘発型能力対策として]
例えば、動く死体などの誘発型能力を打ち消すのに使えます。
動く死体は、最初に墓地にあるクリーチャーカードを対象にしてプレイされ、戦場に出た時に墓地にあるクリーチャーカードを戦場に戻す能力が誘発します。この能力を打ち消すことでクリーチャーを釣り上げられるのを防ぐことが可能です。その場合、動く死体は墓地にあるクリーチャーカードにエンチャントされたまま戦場に残り続けます。
[墓地から誘発する能力への対抗策として]
ポクスウォーカー、ナルコメーバなどが戦場に戻るための誘発型能力を打ち消すのに役立ちます。
それらのカードが複数存在するならば、同時に誘発しますので、複製能力を使ってそれらをたくさん打ち消してしまいましょう。
[英雄譚の章能力を打ち消すために]
ウルザの物語や鏡割りの寓話等の章能力を打ち消すことにも使えます。
特に最終章である3章を打ち消すのは良いですね。最終章の能力が打ち消された場合、英雄譚は墓地に送られます。
お相手の計画を一気にずらすことができそうですね。
誤植等の訂正コーナー
ここでは同人誌中の誤植訂正情報を記載します。他にもここが変だよという意見がありましたらご連絡下さい。
【P.68】"ドラゴンの怒りの媒介者"の"お相手の諜報に対応する(2)"より 誤)説明図のライブラリートップにあるカード=霧深い雨林 正)説明図のライブラリートップにあるカード=Volcanic Island
【P.82】"自然の怒りのタイタン、ウーロ"の"サイドボーディング"より 誤)より効果的なカサイドボードに 正)より効果的なカードがサイドボードに
【P.119】"神秘の聖域"の"ETB能力をスタックに積んだ状態で"の2つ目の図で神秘の聖域と冠雪の島がアンタップ状態になっているが、正しくはタップ状態。(対抗呪文のコストで支払っている)
その他(雑談)
オークの弓使いについて
環境に存在するだけで、タフネス1のクリーチャーの価値を激減させ、ドローソースの使い方で勝負するというこれまでのレガシー環境を過去にしてしまいました。即座に禁止される可能性すらあるかと思ってましたが、現状では生き残っています。ヘイト軽減のために禁止カードも解禁されました。
現在(2023/9末)のMOのレガシーリーグのアクティブ参加者数は500名を超えており、10月頭の禁止もなさそうだなという印象です。とはいえ、指輪物語発売直後は600名いましたので、徐々に参加者は減ってきています。
(ラガバンが禁止される前は、MOのレガシーリーグのアクティブ参加者数は300名を下回っていました。)
レガシー解説本、委託販売中です
現在Fの集会場様にて委託販売をして頂いております。
ご興味ありましたらよろしくお願い致します。
(頒布から1年経過したこともあり500円引きの1800円となっております)
レガシー解説本の説明は以下の記事を参照ください。
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