見出し画像

オタクのEDHデッキ紹介《刈り取りの王》

皆さんこんばんは。
暑くなったり寒くなったり花粉が飛びまくっていたりと忙しい季節となりましたが皆様は如何お過ごしでしょうか?

先日公開した《冥王、サウロン》の記事の反応が思っていたよりも良くてびっくりしています。
(もしかしたら俺が毎回投稿しているオタクカード満載のデッキ紹介よりもガチ寄りのデッキ紹介の方が需要があるのか…?)

という訳で今回はコンベンション横浜2024で使用した5デッキの内の1つ《刈り取りの王》をご紹介していこうと思います。

《刈り取りの王/Reaper King》

カード名にもありますが『王』ですよ王。King!
統率者は1人の王を決める戦いなんだからもうこんなん使うしか無いですよね!!1!11!
昔のカード過ぎて能力知らない人の方が絶対に多いと思うので一応説明しておくと、まずこれ以外のカカシのロード能力(+1/+1修正を与える)という物が1つと、
あなたの場にカカシが出る度にパーマネントをなんでも1つ破壊(名誉回復)出来る、という能力になっています。

《名誉回復/Vindicate》

このデッキにおいてはこの2番目の能力が一番重要になりますが、では果たしてマジック約31年の歴史の中で何枚のカカシカードが刷られたか皆様はご存知でしょうか?

正解は『40枚』となります。
実は最近でも指輪物語やエルドレインの森等でも新規カカシが収録されており、かなりコアな部類の部族とも言えます。

しかしながらカカシは基本的にパワー及びタフネスがほぼ3以下のカードしか刷られておらず、とても貧弱な性能をしています。
更に、昔刷られたカカシの中ではもう目も当てられないような能力を持ったカカシも存在しており、40枚とは言えマトモなカードはほぼ無いと言っても過言ではありません。

おいおい、じゃあマトモな構築が出来ないデッキなのにちゃんと戦えるのかよ?!
と思った方も多いかもしれませんがご安心下さい。
とっても強力な能力を持った者が多いとある部族の力を借りれば良いのです。
それは『多相』持ちのクリーチャー達です!

多相というと結構勘違いされがちなのですが『多相』という能力を持ったクリーチャーと『多相の戦士』というクリーチャータイプを持ったクリーチャーでは全くの別物なのでご注意下さい。

①多相:キーワード能力。
「このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである。」を持ちます。

②多相の戦士:クリーチャー・タイプの1つ
主に別の生物に化けて生き延びている生物達の事であり、キーワード能力で「多相」と書かれていない場合、多相の戦士というタイプであっても全てのクリーチャー・タイプは持ちません。

また、多相のキーワード能力について詳しいルールを調べたい方はコチラをご確認下さい👇

さて、話が少し脱線しましたが、この多相持ちのクリーチャーは2021年に発売した「カルドハイム」というセット以降刷られる枚数が年々増えており、中にはとても強力な能力を持ったカードも多いです。
その為本記事では純粋なカカシだけではなく彼らを多く採用して構築していく形となります。
それではまずは統率者と相性の良いカードの紹介から。

《花を手入れする者/Bloom Tender》
《フェイ庄の古老/Faeburrow Elder》

これらのカードはカカシではありませんが、統率者の固有色が5色という事もあり、マナ基盤を安定化させる為に採用しています。
序盤は自身やあなたがコントロールしているパーマネントの色のマナが、統率者が場に出ていればタップする事で5色を1マナずつ生み出す事が出来ます。

《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》

上記同様こちらもカカシカードではありませんが、カカシの多くはアーティファクトであり、統率者を唱える際にも1マナ軽くする事が出来る為採用しています。

《壮麗なる創造/Majestic Genesis》

刈り取りの王の点数で見たマナコストのは10マナのカード扱いとなる為、こちらのカードと相性がとても良いです。
効果はというと、あなたの場or統率者領域にある統率者のマナコストの最大値分のカードをデッキの一番上から公開し、パーマネントであるカードを望む数場に出しても良い、という物になります。
先程も説明した通り刈り取りの王のマナコストは10である為、要は「上10枚めくった中のパーマネントを全部出す」と解釈すれば良いです。
打ち消されないとは書いていないのですが、通れば脳汁が出るほど気持ちの良いカードになります。
(もう気が狂う程気持ちええんじゃ!)

《祖神の使徒、テシャール/Teshar, Ancestor's Apostle》

序盤でも触れましたがカカシの多くはとても貧弱な為、全体小火力でも簡単に全滅してしまったり止むなくブロックに参加させる事や破壊されてしまう等もあるでしょう。
しかしテシャールが場にいればあなたが歴史的な呪文(伝説orアーティファクトor英雄譚であるカード)を呪文を唱えた際に、あなたの墓地にある3マナ以下のクリーチャーカードを場に戻す事が出来るようになります。
カカシの多くはアーティファクトである為能力を誘発させやすく、更に統率者が場にいれば場に戻しつつ対戦相手のパーマネントを破壊する事が出来るのでとてもオススメの1枚です。

《うろつく玉座/Roaming Throne》
《冒涜されたもの、ヤロク/Yarok, the Desecrated》
《機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines》
《パンハモニコン/Panharmonicon》

僕はこれらの4枚のカードを「パンハモニコン」と呼んでいます。
パンハモニコンとは、アーティファクトorクリーチャーが自分の場に出た時の誘発型能力をもう1度追加で誘発させる、といった物になります。
パンハモニコンと統率者が場にある状態でカカシが場に出るとパーマネントをなんでも2個破壊、
パンハモニコン系が2枚あれば3個、3枚あれば4個とどんどん破壊出来る数が増えていくのでこのデッキには必要不可欠なパーツとなります。
また《機械の母、エリシュ・ノーン》に関しては統率者戦において最強ともいえる「対戦相手がコントロールするパーマネントの誘発型能力は誘発しない」という能力があり、
これによってカカシの天敵である《再利用の賢者》や《刻み角》、《オーラの破片》や《進歩の災い》等から身を守る事が出来ます。

そしてこれらのパンハモニコン系のカードと組み合わせて使用したいのがブリンク呪文と言われる下記のカード達となります。

①《奇妙な幕間》&《霊の通り路》
3マナのインスタントであなたがコントロールしている望む数のクリーチャーを対象とし、それらを一旦追放し、次の終了ステップの開始時に場に戻す。
という物になります。
すぐに場に戻してしまうと《冒涜の行動》や《神の怒り》等の全体破壊に巻き込まれてしまう為、次の終了ステップ開始時まで安全圏へ避難させる事が出来ます。
刈り取りの王がいれば戻ってきた時に場にあるパーマネントもたくさん壊す事も可能です。
(一応《霊の通り路》は全てのクリーチャー、奇妙な幕間は望む数、という違いがありますのでご注意下さい)

また、星界の介入はこのターン中に墓地に送られるはずだった自分のパーマネントを一旦全て追放し、次の終了ステップの開始時に場に戻す事が出来る為ブリンク呪文と似たような使い方が出来ます。
細かいですがカードタイプの指定は無いので、フェッチランドやアーティファクト等も場に戻す事が可能ですので頭の片隅に入れておいて下さい。

最後に《ラエゼルの軽業》についてですが20面ダイスを降り、1〜9が出た場合はその場でブリンク、10〜20が出た場合には一旦その場でブリンクした後に追放、次のエンドフェイズの開始時に追放したクリーチャー達を場に戻す、というカードになっています。
(要は2分の1の確率で2回ブリンク出来るという事です。)


遅くなりましたがここでデッキリストを公開していきます。

デッキリストの紹介をした所で次はコンボルート等を説明していきます。

《ピリ=パラ/Pili-Pala》+《大建築家/Grand Architect》

統率者戦において有名なコンボルートの1つでもある「ピリパラ大建築家」という2枚コンボになります。
大建築家の能力でピリパラをタップする事でアーティファクトを唱えたり起動したりする為にだけ使える無色②マナを生み出し、ピリパラのアンタップ能力で好きな色マナを①マナ生成、これを繰り返す事によって有色無限マナを生み出すことが出来ます。
更にコンボパーツの片方であるピリパラはカカシなので統率者との相性も良いです。

《絵描きの召使い/Painter's Servant》
+《丸砥石/Grindstone》

恐らくレガシーをやっているプレイヤーでこの2枚コンボを知らない人は居ないであろうというぐらい有名なコンボになります。
まず絵描きの召使いを唱え、色を1色指定します。
全ての呪文やパーマネント、場に出ていないカードは指定された色になる、という一見何してるのか分からない能力となります。
一方丸砥石は対象のプレイヤー1人はデッキの一番上から2枚のカードを切削し、これらのカード2枚が同じ色のカードであった場合に限りこの手順を繰り返します。
つまり絵描きの召使いでデッキの中にあるカードが全て指定された色のカードになってしまっている為、土地カードであろうが何だろうが関係なくデッキが全部切削されるというコンボになります。
また、意外と知られて居ませんが絵描きの召使いは実はカカシである為、こちらも統率者と相性の良いカードとなります。
(色を指定する時は対戦相手の《意志の力》や《活性の力》をサポートしてしまう為、青と緑は避けましょう。)

Battle帯の試合を想定しているで大体コンボというのはこの2パターンのみであり、基本的には場に出したカカシをブリンクしてパンハモニコンで複数回誘発、場にあるパーマネントを土地ですら破壊し尽くすという感じの動きになります。
(大体の人が土地を全部破壊すれば投了してくれると思います)


さて長くなりましたが最後にこのデッキを使う上で気をつけなくてはならない注意点を何個か説明して本記事を終わりにしようと思います。


①《刈り取りの王》自身が場に出ても何も破壊しない
自身だけをブリンクしたり、統率者領域から唱えて場に出しても基本的には何も起こりません。
統率者を唱えた後に危険な生物や置物、対戦相手の統率者等を破壊して安全圏を確保してからブリンク呪文で世界を破壊し尽くしましょう😎
また、あまり起こらない現象だとは思いますが対戦相手が全員フェイズアウト等で対象を取れなくなった場合、自分の何かを必ず破壊しなくてはいけなくなるので注意しましょう。
(自身以外のカカシ全員に+1/+1修正がかかる事も忘れずに!)

②混成マナの支払い方について
各色5マナを1個ずつ揃えないと唱えられない、と勘違いする人がいるのですがそんな事はなく、例えば(白)(青)(赤)(緑)は出せるけど(黒)だけは支払えない、という場合でも無色②マナを充てる事で支払う事も可能です。
また《エーテリウムの彫刻家》がいる場合はどこかの混成マナの代わりに無色①を充てる事で唱えられますし、カカシを指定している《ウルザの保育器》が場にあれば4色だけ支払う事で唱える事も可能です。
(正確にはまず混成マナをどのような支払い方で支払うのかを宣言します。その後に支払いを開始する形となりますのでご注意下さい。)

③《灯の分身》について
灯の分身については恐らく統率者である刈り取りの王として場に出す事が多いと思います。
その場合、灯の分身でコピーした刈り取りの王の方は伝説ではないクリーチャーとなります。

また、各種《霊の通り路》や《ラエゼルの軽業》等の望む数の対象を取れないブリンク呪文で《灯の分身》をブリンクした場合、出る直前に場にあった他のパーマネントのコピーとしてしか出せず、一緒にブリンクしたカードの中の誰かとしては出す事が出来ないので注意して下さい。
(もしも自分の場にコピー参照先のクリーチャーが、いなかった場合、0/0のクリーチャーとして場に出る事となり即死しますのでご注意を…)


さて皆さん如何だったでしょうか?
動きとしては5マナ貯まったらすぐに統率者を出すのはなく、6マナ7マナが出せる状態になるまで《リスティックの研究》等でドローを進め、マナクリ等を早めに出す事で色事故を回避し、統率者+カカシを唱えられる形にするのがベストだと思います。

また《闇市の人脈》から出てくる多相の3/2のクリーチャーはカカシとして場に出す事が出来ますが、ライフを回復する手段が乏しい為出す回数には気をつけて下さい。


長くなりましたが次回は僕が今年回していて一番楽しいと思っている《ヤーグルとムルタニ》の紹介記事を書こうと考えています。

また、記事を読んで少しでも面白いと思った方はフォローやスキのボタンを押して頂けると次の記事を書くモチベーションに繋がるのでぜひよろしくお願いいたします🙇‍♂️

それでは皆様、今週も良いEDHライフを♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?