EDHオブのカード紹介2《アガサの魂の大釜》
どうも、シーエフです。
今回も、EDH《囚われの黒幕、オブ・ニクシリス》で使用するカードを紹介します。
第2回の今回は《アガサの魂の大釜》について、色々書いていきます。
色んなコンボの相方として活躍しているカードなので、EDHでお世話になっている人は多いのではないでしょうか。
カードの雑感
「エルドレインの森」というセットの神話レアで、出た当初から結構騒がれていた記憶があります。
スタンダードでもそこそこ使われていますが、メタまでは出てきていない印象。パイオニアでも目立った活躍はないが、モダンでは「ヨーグモス医院」などで使用されています。ただ、構築での使用頻度の割にはかなり高額で、おそらくEDH需要による価格設定かと思われます。
2マナという軽さとどのデッキにも入る無色のアーティファクトであることが、高い需要の理由。
様々なコンボパーツになるだけでなく、墓地を経由するコンボを止める枠割も担える便利なカード。
墓地にクリーチャーがある必要はありますが、2マナ設置の置物で、タップだけ(起動にマナがかからず)で+1/+1カウンターが置けるというのはクリーチャー強化としても結構優秀ですね。
また、《梅澤の十手》に並ぶ本人より有名なカードシリーズの1枚でもあります笑
アガサ本人も、戦場にいるだけでクリーチャーの起動型能力のコストが1マナ軽くなるというコンボパーツ感ある能力を持っています。
しかも、パワーを上げればさらにコストを軽くできます。ただ、コストは0マナにはなりません。マナのみの起動コストで2マナ以上を生むクリーチャーがいれば無限コンボにできます。
大釜で+1/+1カウンターを置いてデカくすることで、コスト軽減が大きくなり、大釜で付与された起動型能力を効率よく使用することができます。と、大釜とも相性が良い感じの能力。下の能力が+1/+1修正ではなく、+1/+1カウンターをばらまく能力だったら、構築でも活躍するチャンスがあったのではないかと思わなくもないですね。
コストを軽くする効果は夢があるので、アガサはアガサで統率者にしたら、それなりに楽しいデッキになりそうではあります。
と、少し脱線してしまったので、話を戻して、大釜の方のテキストを細かく見ていきましょう。
効果(テキスト)
あなたがコントロールしているクリーチャーの能力を起動するためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。
あなたがコントロールしていて+1/+1カウンターが置かれているすべてのクリーチャーは、アガサの魂の大釜によって追放されているすべてのクリーチャー・カードのすべての起動型能力を持つ。
(T):墓地にあるカード1枚を対象とする。それを追放する。これによりクリーチャー・カード1枚が追放されたとき、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター1個を置く。
大きく分けて3つの能力から成り立っています。
ていうか、2マナのファクトで能力が3つもあるの贅沢ですよね。
まぁ、それぞれが完全に独立している能力というわけではないですが。
1つずつ順番に見ていきましょう。
1つ目
あなたがコントロールしているクリーチャーの能力を起動するためにマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。
他の効果が強すぎて、この能力を活かしたコンボはあまり聞いたことがないですけど、これも結構凄いことが書いてあります。
普通に考えれば、大釜によって対戦相手のクリーチャーを追放して、起動コストに色マナを要求してる場合に、色が合わなくても問題なく能力が使えるようにするための効果。
ただ、+1/+1カウンターの縛りはないので、普通にどのクリーチャーも、起動型能力のコストについては、どんなマナも好きな色マナとして使用できます。とても便利!
例えば、《にやにや笑いのイグナス》を《ルビーの大メダル》などで1マナ軽くした場合、2マナで唱えて1マナで戻して3マナ生む。通常なら赤マナが足りずループすることはできないのですが、大釜があれば無限ループが可能になります。
今ぱっとは思いつきませんが、このマナフィルター能力だけでも他にも何かしらコンボに繋げることができそうな気もします。
普通に色拘束が強い起動コストを無色マナとかで支払えるだけでも便利。大釜使ってる人でもこの能力をしっかり把握している人は実は少ないのではないでしょうか。色マナさえあれば起動できたのに…とか言って気づいてないこともありそうです。
自分のデッキにそういうカードがなくても対戦相手のカードから能力を得て起動することも十分あるので、しっかり覚えておきましょう。
まぁ、大釜を散々使っておきながら、この記事を書くために改めて効果を見てこの能力をきちんと把握した自分への戒めです笑
2つ目
あなたがコントロールしていて+1/+1カウンターが置かれているすべてのクリーチャーは、アガサの魂の大釜によって追放されているすべてのクリーチャー・カードのすべての起動型能力を持つ。
大釜の核となる効果。
+1/+1カウンターが置かれている自分のクリーチャー全てに能力を付与してしまうのが凄いところ。もちろん、+1/+1カウンターは大釜によって置かれたものでなくても構わないです。
しかも、1枚だけでなく追放したクリーチャー全ての起動型能力を持たせてしまうのだから、かなり大盤振る舞い。
ちなみに、後で紹介する追放する3つ目の能力と、この2つ目の能力はそれぞれ別の能力ではありますが、当然3つ目の能力によって追放しないと2つ目の効果は発揮されないため、これらは関連する能力という扱いとなります。
2つ目の能力のテキストだけを見れば、何らかの別の方法であっても大釜によって追放したクリーチャーの能力を付与できるようにも見えますが、そうではなく、付与できるのは3つ目の能力によって追放されたものに限られることになっており、他の効果で追放したカードは参照しないことになっています。
追放したカードを参照する効果を持つカードは、当然追放する効果も持っており、それらの能力が独立していたとしても、それらは関連しており、参照する効果はその能力で追放したカードのみを参照するというルールがあるのです。
これが影響してくることは滅多にないですが、知っておくとちょっと上級者になった感じがするルールです笑
追放したカードに目印を付ける効果だと、他の効果で追放した場合は参照しないことがわかりやすいのですけどね。
《ダウスィーの虚空歩き》のように追放したカードをカウンターで管理すれば、他の効果で追放したカードは意味がないことが一目でわかります。
ただ、1枚目で追放したカードが2枚目以降で参照できてしまうので、大釜が追放したカードをカウンターで管理する能力だったら強過ぎる気もしますね。
大釜の場合、大釜が一度戦場を離れると、追放したカードとのリンクが切れてしまうので注意が必要です。カードが同一のものであっても一度戦場を離れた場合は、別のものとして扱われるからです。
フェイズアウトの場合は、戦場は離れていないのでリンクは切れません。
さて、そろそろ能力付与の効果の話に入りましょうか。
通常、2枚や3枚のカードを使用して行うコンボが、能力を持たせることで1枚で完結するというのもあるし、1枚が2つの能力を持つことでコンボになるというものもあります。
また、墓地にいったカードの代わりとして、他のクリーチャーが同じ仕事をこなせるようになるだけでも優秀ですね。
元々能力を持っているクリーチャーに対して、能力を1つ追加してコンボしても良いし、コンボに使いたい能力を持ったクリーチャーを複数追放すれば、+1/+1カウンターが置かれたクリーチャーさえいれば、コンボができてしまいます。
2つの能力の組み合わせでぱっと思いつくのは、タップとアンタップ。アンタップシンボルの能力とタップでマナを出す能力で無限コンボ。
ただ、アンタップシンボルで使いやすそうなクリーチャーがほとんどいないんですよね。
あとは、クリーチャー・トークンを生む能力と相性が良いですね。生成されたトークンに+1/+1カウンターを置くことができれば、そのトークンがトークンを生む能力を得るため、無限トークンとなります。
プレインズウォーカーの忠誠度能力は、プレインズウォーカーでなくても起動できます。ただし、マイナス能力は忠誠カウンターを減らすコストが支払えない場合は、当然使用できません。
《飢餓の潮流、グリスト》の能力を持ったクリーチャーがプラス能力を起動して、トークンを生成します。そのトークンが《金属ミミック》などで+1/+1カウンターが置かれた状態で出るならば、出たトークンが能力を起動するのを繰り返せば、無限トークンとなります。まぁ、実際は切削もついてくるので、無限トークンをすると、ライブラリーはなくなってしまうのですけど。
トークンを生成する能力と言えば、スタンではよく《陰湿な根》と一緒に使われていますが、なかなかに相性が良いです。
クリーチャー・カードが墓地を離れると、トークンを生成するため、大釜の能力でクリーチャーを追放すると、トークンが生成されます。
そして、そのトークンの上には+1/+1カウンターが置かれるため、追放されたクリーチャーの起動型能力を持ちます。
さらに、トークンがタップでマナを生み出す能力を得ているので、速攻を付与すれば、トークンからマナを出したり、そのマナで追放したクリーチャーの能力を起動したりできます。
他のクリーチャーが能力を得ることでコンボになるという例もありますね。
《鏡割りのキキジキ》の能力は、本体が伝説のため、通常は自身を対象にすることはできませんが、伝説でないクリーチャーがこの能力を得れば、自身を対象としてコピー・トークンを生成できます。
先ほどのように《金属ミミック》などでトークンに+1/+1カウンターを置いてもいいし、元々+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出るクリーチャーなどをコピーすれば、自己完結。
《トリスケリオン》にキキジキの能力を持たせれば、無限にトリスケリオン・トークンを生成して、無限ダメージを飛ばすことができます。
モダンホライゾン3が出たときに少し話題になったのがこの2枚のコンボ。
《超能力蛙》の能力を持った《進化の証人》が、+1/+1カウンターを載せる能力を起動してパーマネント・カードを捨てれば、捨てる→回収するを無限に繰り返して無限パンプが可能。
と、こんな感じでいくらでもコンボが思い付きます。キリがないので、この辺りでやめておきましょう。
3つ目
(T):墓地にあるカード1枚を対象とする。それを追放する。これによりクリーチャー・カード1枚が追放されたとき、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター1個を置く。
1回起動して墓地のカードを1枚追放して、クリーチャーだと+1/+1カウンターを置く。《漁る軟泥》を思い出します。
タップだけで起動できるので、マナを構えておかなくても良いのは非常にありがたいですね。1回の起動で1枚しか追放できませんが、クリーチャー以外も追放はできるので、墓地対策になります。
オブで対戦しているときに、このカードを置くとコンボパーツとして警戒されるからと手札に温存していたら、不死クリーチャーの無限コンボを決められたことがあります。マナが余ってるなら先に置いておいて、墓地利用コンボに目を光らせておくのはありですね。
探査とか脱出で墓地を使うこともありますし、回収したりしないようなカードでも墓地から追放しておいた方がよいです。対戦相手の墓地が多くて良いことは何もないです。
クリーチャーを追放した場合は+1/+1カウンターを載せられるので、墓地利用に直接繋がるようなカードがない場合は、積極的にクリーチャーを追放していきましょう。
そして、なるべく多くのクリーチャーにカウンターを載せるようにしましょう。起動型能力を持ったクリーチャーを追放していなくても今後のために+1/+1カウンターをばらまいておくことが重要です。後々マナクリ1枚追放するだけで、+1/+1カウンターを置いたクリーチャー全てがマナクリになります。
構築戦においては、特定のクリーチャーを強化するというのも十分ある選択肢ではありますが、EDHにおいてはサイズが影響することも少ないので、基本的には1体に集中して置くメリットは少ないですね。
EDHオブにおける大釜
EDHオブにおける大釜の使い方を見ていきましょう。前置きが少し長過ぎました。
大釜で《歩行バリスタ》を追放すると、以下の手順を繰り返して無限ダメージです。
1.オブの+1/+1カウンターを取り除いてプレイヤーに1点
2.プレイヤーに1点入ったのでオブの能力誘発
3.カードを追放して+1/+1カウンターを置く
《トリスケリオン》でも良いのですが、《歩行バリスタ》なら0マナで墓地に送れるので、こちらを採用。両方入れる選択肢もゼロではないですが、やっぱり、6マナは重い。
《歩行バリスタ》は他のプレイヤーの墓地でもよく、オブがいれば2マナでコンボを始められるのは非常に優秀。
その他の活用としては、まず、起動型能力を持っているクリーチャーが少ないんですよね。
現状のリストだと、《歩行バリスタ》の他は、《搭載歩行機械》《ブラッド・ペット》《巣穴の魂商人》の3枚のみ。
あと、自力で+1/+1カウンターを載せられるのは、《歩行バリスタ》《搭載歩行機械》《マリオネットの見習い》《犯罪小説家》と《オークの弓使い》のトークン。
まぁ、大釜を活用するためのデッキではなくてオブを活用するためのデッキですから。
特に気にしておかないといけないのは、《巣穴の魂商人》の能力を得ることでコンボに入れることはあるので、そこくらいでしょうか。
一応、《犯罪小説家》は無限パンプのコンボが可能なので、そこから大釜バリスタができることも把握しておきましょう。
最後に
ここまでかなり長々と書いてしまいましたが、読んでいただき、ありがとうございます。
大釜のコンボパーツについて長く書いた割には肝心のオブにおける内容はすごくあっさりとしたものになりました笑
でも、色々と書き出すことで頭の中が整理されていく感じはするので、今後も続けていきたいと思います。
次回のカードは何にしましょうか。今回はガッツリ書いて少々疲れたので、今度はあまり書くことがないようなカードの方が良いかもしれません。
それでは、また次回お会いしましょう。
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