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留学して1年半、成長を感じた意外な場面

カナダ・トロントに来てもう少しで1年半が経つ。

カナダに来る前の私の英語力といえば、英語は得意教科だったしTOEICも850点はあったので、悪くはなかった。ただし、読めるけど話すのは苦手という典型的な”受験英語ならできます”タイプ。


前に書いた記事の通り(↓)
私はカナダに来てからも英語自体は上達しているはずなのに、周りと自分を比べてばかりで英語上手くなったな〜自分成長したな〜と思えることがあまりなかった。


そんな私がつい最近「ああ、ちょっとは成長してるかも」と思えた瞬間があったので今日はその話を。


今年の夏前、引っ越しと同時にマットレスをAmazonで買ったのだけど、
Amazon側の手違いで同じものが二つ届いてしまった。

二つもいらないので一つは返送手続きをした(ちなみにこれはオンラインでポチッとするだけで簡単だった)。

ここまでは良かったのだけど、ここからが問題。
返送するためには歩いて5分かかる郵便局みたいな場所までこのデカくて重いマットレスを持っていかなければいけない。

どうしよう。日本だったら家まで回収しに来てくれる業者とかを調べられるけど、カナダにはそんなものないだろうし、とか思いながらマットレスをぼーっと眺める。

マットレスどうやって返送しようかな〜と考えながらもなかなか郵便局に行く時間が取れず一週間ほど玄関で放置状態になっていた。

そのあいだ毎日行き帰り、玄関にどーーんと居座るマットレスが視界に入るたびルームメイトに申し訳ない気持ちになり、「早く返さなきゃ、でもどうやって持っていこう」とマットレスは完全に私の中で小さな厄介者になっていた。


マットレスは圧縮されてくるくると巻かれた状態で1メートルくらいの縦長のダンボールに入れられていたので、無理やり郵便局まで引きずって持っていけるかなと一瞬思ったけど、なんせ重い。
家の中で5メートル動かした時点で、こりゃ無理だ、と断念。

そこで、住んでいるマンション(ちなみにこちらではコンドミニアムという)の受付の人に台車を貸してもらえないかドキドキしながら聞いてみた。

すると、「台車はあるけどマンションの外に持ち出すのはNG」とのこと。

(あらら、まあそうだよね)と思いつつ、事情を説明して「困っているんです」と話すと、「郵便局にも台車があるはずだから聞いてみたら?」と言われたので、とりあえずマットレスをマンションのロビーに置いて、一旦郵便局まで行き、事情を説明したところ無事に台車をゲット。

台車とともにマンションまで戻り、マットレスを乗っけてゴロゴロゴロゴロまた郵便局まで行き、無事に返送完了。
おっけい、帰ろう〜


と帰路についた瞬間ふと、「いま私は英語という外国語を使って、全く知らない人に助けを求め問題を自ら解決することができた」と思った。

かつては、自分にとって何の意味を持たなかった音の連なりを”言語”として使い、異国の地で友達でもなんでもない人に、自分の事情を説明して、問題を解決することができた。よく考えれば、これってめちゃめちゃすごいことじゃん。

学校でのプレゼンテーションやインターンの面接など、よく考えればもっと難易度の高い場面はいくらでもあったはずなのだが、私は”悩みの種だったマットレスを返送した瞬間”に自分の成長を感じたのでありました。

でもこういう小さな瞬間に「あ、ちょっとは成長しているな」と思えるのが嬉しかった、そんな出来事だった。

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