【カナダ留学】家探し奮闘記
前回の記事ではホームステイ体験についてまとめてみたが、
今回はホームステイを出ると決めてからの家探しを振り返ってみようと思う。
まず、カナダは家賃がとても高い。
日本のように一人暮らしをしようとすると、場所や物件にもよるが、ざっくり日本の約2倍ほどする印象。
例えば、東京で一人暮らしをしようとすると7,8万円ほどで部屋を借りられる(もちろん場所による)が、トロントで同じように一人暮らしをするとなると日本円にして最低でも大体15万〜20万かかる。
さらに一人暮らし用の賃貸契約をしようとすると、カナダでのクレジット履歴が求められたり、収入を証明するものが必要だったり、何かと留学生にとってはハードルが高い。
そのため、留学生や現地学生にとって主流なのがシェアハウス。
シェアハウスとは、その名の通り、家を複数人でシェアする形態のこと。
一軒家のキッチンやバスルームをシェアし、それぞれ一人部屋(ベッドルーム)があるケースが多い。
シェアハウスを探す際は、インターネットにある掲示板のようなサイトを使う。
代表的なものに、以下がある。
Kijiji https://www.kijiji.ca
Craigslist https://toronto.craigslist.org
E-Maple http://www.e-maple.net
これらのサイトは家だけでなく、物の売買やレンタル、仕事の募集まで幅広く情報が掲載されているので、バイト探しに使う人も多い。
家探しでは、ネットの掲示板に載っている物件情報をチェックして、そこに記載されている大家さんの番号に直接連絡をし、内見の日取りや入居の条件等をやり取りする。家を見て気に入ったらデポジットを支払って契約、そして入居という流れだ。
(ちなみにシェアハウスに住む場合、不動産会社を仲介することはほぼなく、大家さんと直接契約するのが主流。)
こうやって書くとプロセス自体はシンプルだが、これがまあ大変だった。
家を探そうと決めてからネットの掲示板を日々チェック。
良さそうな物件を見つけるたびに大家さんにメッセージを送った。
『こんにちは、日本から来た”ば”と申します。いま家を探してまして、○月○日から入居したいのですが、こちらの部屋はまだ空いてますか?」みたいな感じ。
だが、返信が一向にこない。
ソワソワしながら数日間返事を待ってみたものの全然返事がこない。
ん?なんで?と思いつつ、同じような留学生の体験談を読んでみると、
どうやら夏前のシーズンは留学生や現地学生によるシェアハウス合戦が激しく
一部屋の掲載に対して100人ほど連絡がいくことも少なくないとのこと。
つまり大家さんだっていちいち返信してられないのだ。
こうなると出方を少し変更せざるを得ない。
留学生の体験談をいくつか参考にして、
それまで長ったらしく丁寧に書いていたメールを
読みやすいよう簡潔かつ箇条書きでまとめる。
また、先ほど挙げた三つのサイト以外にもFacebookのMarket Placeというプラットフォームでも家を探してみた。Facebookの場合は、ネットの掲示板とは違って掲載主のプロフィールが多少なりともチェックできるので、少し安心できる。
しばらくは暇さえあればパソコンを開いて新着の家が載っていないかをチェックする日々だった。良さそうな物件があれば、文字通り「秒で」連絡を送る。
そうしているうちにちらほら返信が返ってくるようになった。
それからは内見の日々。連絡が返ってくれば内見に進める、なんかまるで就活みたいだなと思いながら、内見の予定を手帳に書き込んでいった。
最初に見にいった家はフィリピン出身の大家さんの家。
部屋自体はまあ許せる‥がキッチンがびっくりするくらい汚い&狭い。
申し訳ないがその場で「ここはないな」と判断。
次の家は、インド人の大家さんのベースメント(地下)の部屋。
内見に行くと、なんと大家さんが日本語で話しかけてくれた。
話を聞くと昔、横浜でインドカレー屋を経営してたことがあるらしい。
「おおこれはきっと運命では」と期待しながら家の中を見せてもらうと
やはりここもキッチンがめちゃくちゃ汚い。あとシャワールームもめちゃくちゃ汚い。ここもだめだ。
次の家はこれまたフィリピン系の大家さん。
家はとても綺麗だし、最新の料理器具なんかも揃えてあってキッチンも使いやすそうだった。ただ、ハイブランドに身を包んだ大家さんの写真が豪華な額縁に入れられてリビング中に飾ってある。‥なんだか落ち着けなさそうだったのでやめておいた。
もうそれ以降は順番も覚えてないくらいいろいろな家を見に行った。
全部で10軒以上は回った気がする。
ちなみにそのうちの一軒は内見の約束をすっぽかされた。
他には、内見に来ましたとインターフォンを鳴らした瞬間に、「ああごめん君の前に見に来た人が即決しちゃったよ」と言われて目の前で断られた。
その時はさすがに涙が流れた。
家そのものが気に入っても、その他のルール等で断念するケースも多かった。
例えば、家探しでは留学生を狙った詐欺が多いため、こちらとしては家賃等を明記した契約書が欲しいのだが、大家さんに「それはできない」と言われたり、「洗濯機は2週間に一回しか使っちゃいけない」と言われたり。
(ちなみにカナダでは、洗濯は水道代の関係で週一回と制限している家が多い、でも2週に一回は流石にきつい、、)
そんなこんなで全然家が見つからない。
このままでは家なき子になると思い、結局ホームステイを予定より1ヶ月延長し、引き続き家探しを継続していたところで、やっと見つかった。
大家さんはバングラディシュ出身の方で、二階建ての小さい家を持っていた。
一階部分に大家さんが住んでいて、2階の部屋を貸し出していた。
2階には2部屋あって、そのうちの一つには同じくバングラディシュ出身の女の子が住んでいた。
迷う部分がないわけではなかったが、総合的に見て今まで見てきた家の中で一番よかった。家賃は安いし、家の中も綺麗だし、バイト先にも学校にもそんなに遠くない。もうここしかない。
そんなわけで、バングラ家主のお家に引っ越すことにした。
無事に引っ越し先が決まってよかった。
何よりホームステイとは違って、自炊をして自分のペースで生活ができることが嬉しかった。
その後、バングラ家主のおせっかいに悩まされることになるのだが。。。
まあこれはまた別の機会にでも。