見出し画像

絆の力で未来を切り拓け!唯一無二の未来視バトル:「ゼノブレイド」

\ゼノブレイドのバトル!/

5/29に発売を控えたswitchソフト「ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション」を前に、Wiiソフト「ゼノブレイド」のバトルの魅力を紹介する。

シンプルと奥深さを同居させたシームレスリアルタイムバトル

ゼノブレイドのバトルは「シームレスバトル」と称されている。フィールド画面とバトル画面の遷移がなく、フィールドにいる敵に対して直接ターゲットをしてその流れでバトルに移行してゆく。古き良きターン制RPGとは違い、戦闘中も常に時間が流れていて、敵も味方もリアルタイムで行動を繰り返してゆく。
このように書くと、目まぐるしいバトル展開について行けずに戸惑ってしまうことも多いのでは?と心配される方もいるかもしれない。だがご安心頂きたい。その実ゼノブレイドのバトルでの行動はシンプルである。
バトル中では通常攻撃はオートアタックとして、操作キャラクターが敵に近づけば自動で行う。バトルでは「アーツ」という各キャラクター固有の技を使用する。アーツには攻撃・補助・回復など様々なアーツがあるが、特攻といって技の効果がアップする条件がある。 攻撃アーツは敵との位置関係(前後左右)で決まるものも多く、必然的にアーツの特攻を狙うために、バトル中は敵との位置関係を考えながら動き回ることになる。
また、アーツには「リキャストタイム」というものが存在し、一度使ったアーツは発動準備ができるまで一定の時間が必要となる。戦闘中はアーツのリキャストタイムを考えながら、アーツを次々に決めてゆくことになる。


ゼノブレイドのバトルシステムで特徴的な点は、「バトル中に使用するアイテム」と「MPなどの必殺技を管理するリソース」が存在しないことだ。これにより、バトル中に行う行動は「敵との位置取り(特攻狙いや攻撃を狙われるのを避ける)」と「いつどのタイミングでアーツを仕掛けるか」の主に二つに限定される。目まぐるしく変わる戦況に対応してゆくという部分はあるものの、行動は実にシンプルなので操作しやすい。
また、ゼノブレイドのバトルでは同時に「奥深さ」も同居している。「アーツ」は各キャラクター固有のものであり、バトル中は8個までセットできる。アーツの組み合わせで、戦い方が大きく変化する。さらに、パーティ編成も重要だ。使用できるアーツは各キャラクター固有のものであり、またタレントアーツという特徴的なアーツもそれぞれ存在する。サポートが得意なアーツを持つもの、回復アーツが得意な者、攻撃アーツに長けた者など、それぞれのキャラクターに「役割」があるように思うほど特徴的なものばかりである。バトルに応じて、各キャラクターの編成及びそれぞれのキャラクターのアーツ編成によって、一気呵成で攻撃特化のバトルになるか、回復を交えながら長期戦でしぶとく戦うか、その戦略はまさに変幻自在。バトルをするのが楽しくなってくるに違いない。

仲間と共に戦い絆を深める

ゼノブレイドのバトルメンバーは3人まで編成できる、操作キャラクターを1人選び残りのメンバーはAIによるオートで行動をしてくれる。AIはキャラクターによってかなり特長的であり、敵からのヘイト(敵から狙われること)を集めて、壁役として守りを一手に引き受けるもの、回復アーツを中心に味方の補助にまわるもの、果敢に敵に攻撃を仕掛け大ダメージを与えるものなど、各キャラクターによって様々に行動する。各キャラクターは行動をする度に声を出す。アーツを決める時もアーツ名を叫んで教えてくれるし、クリティカルヒットが入った時、回復アーツを使用した時、転倒している時を助けた時などに「ナイスな攻撃だな!」「助かる!」「寝てらんねぇよな」など各キャラクターごとに固有のセリフが用意しており、キャラクターの個性がとても際立つものになっている。
声を掛け合いながら、一緒に連携して敵を倒してゆくことは、お互いの絆を感じることができてとても楽しいポイントだ。キャラクターそれぞれの個性を感じやすいし、巨神界という広大な世界で長い旅をしてゆく中で声を掛け合い助け合った仲間に愛着がわいてくる。バトルメンバーをチェンジして、別のキャラクターの掛け合いを楽しむのもいいだろう。
バトル中に仲間の声が飛び交うバトルは少々騒がしいものであるが、実はとても理にかなったシステムだ。ボイスと行動はリンクしている為、ボイスを聴くだけで今誰が何をしていて、どのような状況なのかを把握するための大きな助けになっている。AIで自由に動き回る仲間キャラクターの個性を際立たせ、共に戦っている気持ちを醸成するだけでなく、バトル中の状況把握まで出来るという名と実を兼ね備えた素晴らしいシステムである。


仲間との連携の大切さはバトルシステムにもいくつか落とし込まれている。ひとつは「崩し・転倒・気絶」のコンボ攻撃。もう一つは「チェインアタック」だ。
崩し・転倒・気絶」はゼノブレイドのバトルシステムでは重要なものだ。敵を転倒まで持ち込むことが出来れば、敵の行動を封じ攻撃を必中させることができる。ただし崩しアーツ、転倒アーツなどは各キャラクターごとに分かれていることがあるので、必然的に仲間が特定のアーツを決めるタイミングを合わせる必要がある。仲間のアーツ編成や行動パターンを考え、状況を理解し、タイミングよくアーツを決めてゆくことが出来ると、とても気持ちいい。
チェインアタック」はバトル中にたまり続ける「パーティゲージ」を最大限まで貯めた時に発動できる連携攻撃だ。発動すると時間が一時停止して、各キャラクターが一行動ずつアーツを選択して攻撃することができる。先ほど挙げた「崩し・転倒・気絶」のコンボ攻撃を狙うこともできるし、火力の強いアーツを連続して決めることで敵の体力を大きく減らすことも狙える。AI操作に任せていた他のパーティメンバーのアーツも使用できるので、様々な戦略を立てることができる。3人で力を合わせて強大なモンスターを倒すのは、とても快感だと言えるだろう。また仲間同士の絆が深まればチェインアタックは一周二周と繰り返してゆく。絆が深まる度に、強くなるのを感じられるのもとても良いものだ。

未来を切り拓く快感

ゼノブレイドのバトルで外せないもの、それが「未来視《ビジョン》」システムだ。主人公シュルクは神剣モナドの力で「少し先の未来」を見ることが出来る。これがバトルでも生かされており、バトル中パーティメンバーが窮地に陥ると《ビジョン》が発動する。 次に行動する敵の行動内容が示され、誰がどの攻撃を受けて、どのような窮地に陥るのかが事前に知らされる。
示された絶望的な未来を変える為に、補助アーツや回復アーツを使う、もしくは当人に視えた未来を教えて避ける行動をとってもらう。ゼノブレイドの大きな魅力は、まさにこの「未来を自らの手で切り拓いてゆく」ことの手ごたえだろう。これは物語の中心で貫かれていることだが、絶望的な未来にどのように立ち向かうか、そして視えた未来を変えてゆく為にどのように抗うか、残されたわずかな時間の中でギリギリ間に合うか間に合わないかの緊張感、そして見事に未来を変えることが出来たことの爽快感。絶望的な状況からの一発逆転で味わえる快感はまさにこのゲームの醍醐味と言える。
先ほども少し触れたが、絶望的な未来に対して自らの力で、そして仲間たちの力を借りて共に、未来を切り拓き、掴んでゆく。そして切り拓いた未来を共に喜び合い、励ましあい、前へ前へと進んでいく。「未来を変えてゆくこと」を体感できることこそが、このゲームの大きな魅力ではないだろうか。

最後になったが、2020/5/29にはニンテンドースイッチで、ゼノブレイドのリマスター版「ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション」が発売される。10年前に発売されたゲームのリマスターだが、バトルシステムにおいては決して古さを感じることのない、とても洗練されたものなので、是非とも手に取って遊んでほしい。ぜひその手で、出会った仲間たちと共に、未来を掴んでほしい。

ここから先は

0字

¥ 100

たくさんのゲーム音楽演奏会に参加して、たくさんレポートを書いてゆく予定です。