【10月16日「聖書の語りかけ」ローマ人への手紙1章2節①】「根を掘ってみる」
「根を掘ってみる」
"──この福音は、神がご自分の預言者たちを通して、聖書にあらかじめ約束されたもので、"ローマ人への手紙1章2節
which He promised beforehand through His prophets in the holy Scriptures, (NASB)
90年代、日本のみならず世界を震撼させた地下鉄サリン事件が起きた。麻原彰晃(松本智津夫)を教祖とする新興宗教のオーム真理教による無差別テロだ。このオーム真理教は、仏教系の新興宗教だと自称していたが、聖書に登場する終末戦争の「ハルマゲドン」を意識して、サリン製造にとどまらず、自動小銃の製造や軍用ヘリの購入など、密かに大掛かりな武装をしていたことがわかった。
当時の報道で、中でもゾッとしたのが、麻原自らが、自身をキリスト(メシア)だと宣言していたことだ。
実は、主イエスの昇天以降、このような偽メシアの登場は、歴史上、後を絶たない。このような偽物で最初にメシア宣言したのは、シモン・バル・コクバ(Simon bar Kokhba)だ。彼は132年から135年にかけてユダヤ人の反乱を指導し、自身をメシアと宣言したが、この反乱はローマ帝国によって鎮圧さた。
彼以降、自称する偽メシアは、歴史上、数えきれないほど現れた。
オームの事件のように、多くの信奉者を巻き込んで、自分たちのみならず、社会的にも破壊的な結果を引き起こした例は決して少なくない。20世紀の米国で起きたジョーンズタウンの集団自決事件などは、その最たる例だ。彼らの最後は、例外なく悲惨な結末を辿る。
偽物と本物を見分ける方法は、根を掘ってみることだ。偽物は掘ったところで何も出てこない。しかし本物のメシアは、旧約聖書の預言の成就として登場する。
先に起こった事は、前からわたしが告げていた。それらはわたしの口から出、わたしはそれらを聞かせた。にわかに、わたしは行い、それは成就した。イザヤ書48章3節
創造主は、時間の支配の中にはいない。時間さえもこの方の創造物だ。アルファでありオメガである方は、歴史を創造する方であり、歴史の始めと終わりを外から俯瞰することのできる方なのである。
300以上あると言われる旧約のメシア預言は、ナザレのイエスの上に、全て違わず、文字通りに成就した。しかし偽物のメシアの背景を掘ったところで、そこにあるのは、部分的かつ後出しじゃんけんのようなこじつけだけで、卓越したものは何も出てこない。
予め語られていた旧約聖書の預言をもれなく全て成就したのは、ナザレのイエス以外にはいないのだ。
時間さえも創造し、この時間を支配しておられる方が、もし私たちの味方であるのなら、私たちは一体何を恐れる必要があるのだろう。
主なる神よ、あなたのくすしい御業に、只々畏れと驚きを禁じえません。あなたはアルファでありオメガである方、歴史を始め、その歴史を閉じられるお方です。あなたの預言の成就をみますときに、「あなたのような神はほかにありません」という感嘆の言葉は、真実の私の告白になるのです。
しかも唯一にして真の神、創造者なる方が、塵にも等しい私をも愛してくださっていることに畏れ慄くのです。私の口が永遠にあなたを讃えますように。主イエスの御名によって。アーメン。
文責 MJH石野博
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