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【10月12日ワールドミッションレポート:🇵🇪ペルー「バックパックの中の聖書」】

ウェスが19歳の時、彼と兄弟は南米を探検することに決めた。しかし、アメリカを出発する前に、彼らは祖父を訪ねた。この祖父は、若い二人にイエスについて語り、伝道用小冊子と聖書を手渡した。しかし、ウェスと兄弟は、それには全く興味がなかった。結局のところ、宗教的な素養は全くと言っていいほど持ち合わせていなかった彼らは、科学に大きな関心を示していたのである。それでも祖父を愛していた彼らは、祖父を悲しませまいと、彼からもらった聖書をバックパックに放り込んだのであった。

数ヶ月後、メキシコで出会った若いアメリカ人が、聖句を引用して、自分の信仰をウェスたちに分かち合ってくれた。彼の話がどういうわけか、何らかの理由でウェスの興味を引いた。ウェスはバックパックから聖書を引っ張り出し、旅の途中で読み始めたのだ。この時のことをウェスは振り返ってこう言う「聖霊が神の言葉を通して非常に力強く働きかけたのです。そしてペルーのリマにいる時、私は一人跪いて、私の心を主に捧げたのです」

聖書への愛が溢れ、ウェスはシアトルの聖書学校の門を叩くこととなった。聖書学校で、ウェスを受け持った語学教師は、彼の語学力に感銘を受けた。そこでその教師は、ウィクリフと聖書翻訳に関する本を彼に贈った。その本に触発されたウェスは、ウィクリフ聖書翻訳協会についてもっと知りたいと思った。彼はウィクリフが開催した聖書翻訳のニーズに関する1日セミナーに参加したのだ。このイベントは、ウェスがワシントン大学でSIL※のトレーニングを受けてウィクリフの宣教師となるのに十分な動機を与えたのである。(※Summer Institute of Linguistics=主に、言語の研究、識字率の向上、少数言語保存を目的とする非営利のキリスト教信仰に基づく組織。ウィクリフとの関係が深く、ウィクリフのメンバーはSILのトレーニングを受ける)

彼と妻のリーアンは、その後28年間をパプアニューギニアで過ごし、ヨプノ語の聖書翻訳に取り組んだ。2010年8月には、ヨプノ語の新約聖書と詩篇の献呈式を見届けたのである。

現在(2018年時点)、ウェスとリーアンは、ウィクリフの選考と配属の専門家として働いている。彼らは、ウィクリフの聖書翻訳に取り組む宣教師に応募した個人、特に言語関連の役割を希望する人々を支援し、彼らの召命と賜物に合った海外での任務を見つける手伝いをしている。

ウェスはこう語る。
「聖書は存在する全ての本の中で最高の本です。私たちクリスチャンはそう信じるべきなのです。それは神が人類に与えた啓示なのですから。これまでに語られた、そしてこれからも語られ得る最高のメッセージがその中にあるのです。私たちは現にこれを手にしていますが、ある人々はそうではありません。私たちに資源とトレーニングスキルがあるなら、それを活用しない手はないでしょう?まだこの啓示の書を手にしていない人々のために」

ヨプノ語は、わずか数百人の話者人口しか持たない。にもかかわらず、そんな少数言語を聖書に翻訳するため、一生を投じる献身者がいるのだ。彼らの功労は、多くの場合、日の目を見ず、誰からも評価されない。しかし私たちはこのことを知っている。永遠の王国では、最も人々の目につく高い場所に、彼らの功績が永遠に刻まれているに違いないことを。そして聖書を手にして深々とこう思うのだ。「私が読んでいるこの聖書も、そんな誰かの一生を費やすような功労のすえ、今の自分の手元にきたのだろう」と。なんとありがたいことだろう。主が、これらの名もなき主の僕たちに、豊かな報いを与えてくださるように。

話者が多かろうと少なかろうと、一生を費やして、永遠の神の言葉を翻訳する任務に勤しむ宣教師たちを覚えて祈っていただきたい。

(プロテスタント14.1%, カトリック81.7%, ユダヤ教0.02%, 他)

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