【5月7日ワールドミッションレポート:🇨🇳中国「足のなえた者も獲物をかすめる(4)」】
群衆に囲まれ、ともすると大きな危害を加えられる危機に見舞われたストットだったが、勇気ある行動の結果、彼は難を逃れて、ようやく温州の町に住まいを得た。
困難な伝道が続いたが、彼は町の男の子たちを対象に、無償の学校を開いた。忍耐の末、すべてが順調に進んでいるものと思われたが、不意に失望が彼を襲った。ある日、すべての生徒たちが離れてしまい、教室が空っぽになってしまったのだ。実は、西洋の宣教師が、薬を作るために、生徒たちを殺して心臓と肝臓を取り出しているという根も葉もない噂が広まっていたのだ。そのため、数か月もの間、地元の人々は学校から遠ざかってしまったのである。しかし、ジョージ・ストットは簡単に諦めるような人物ではなかった。
彼は決意と信仰に満ちて、村から村へと足をひきずりながら、廃墟となった寺院や塔の中に住んで、主のためにたゆまず働き、キリストの福音を宣べ伝えたのだ。恥辱と侮りを受けても、彼は決して諦めなかった。しばらくすると、ストットは方向を変え、田舎や郊外へと向かった。彼がそうしたのは、田舎の人々は純朴で、福音に対して心が開かれていると感じたからだ。
田舎の村に到着すると、人々は外国人を見たことがなかったので大騒ぎになった。しかしストットが賛美を歌い始めると、人々は手を止めて聞き入っていた。そして彼が福音を説き始めると、子供たちが石を投げつけてくることもあった。攻撃が激しくなるようなときには、彼は別の村へ移ったが、行った先々の村でも同じような迎え方をされたのである。
温州における福音主義キリスト教の最初の数年間は、決して順風満帆だったとは決して言えないものだった。しかし、いつ日にか、この町がアジアのキリスト教の拠点となる神のご計画があろうとは、いったいこの時、誰が想像しえただろう。
「足のなえた者も獲物をかすめる(5)」に続く
(プロテスタント6.4%,カトリック1.6%,無宗教44.4%,儒教28.5%,仏教12.5%,イスラム1.9%,他)
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