
絵心は後から生えてくる。とりあえず描いてみません?
「絵心」の再解釈
「描きたいけど自分は絵心がないので描けない」
こういう言葉を聞いた時に
描きたい興味はあるのに描き始めないの勿体ないぞ〜と思うと同時に、
「絵心」という言葉の扱いに関しては違和感を感じることが多かったので本記事をかく事にしました。
さて。絵心って何なのでしょう?
そもそも絵心とは
絵心の解釈は人によって異なる気がしているものの
「自分は絵心がない」の言葉から想像すると絵心の意味合いは以下を指しているのかなと。
絵が上手い
絵に対してアイデアやセンス(表現力)がある
ただし。私が思うにこれらはあくまで結果。
絵を継続した人の結果であって「絵心」の意味ではないと思ってます。
では絵心の本当の意味合いは?辞書で検索してみましょう。
それがこちら!
絵に理解とたしなみがあること
絵を描こうとする気持ち
1に関しては知識であり、2に関しては行動です。
ずばり!!!
知識はいくらでも養えますし、行動もやる気次第です。
一般的な「絵を描ける人・描く人」においては、
生まれ持っての才能や感性は関係ないというのが私の考えです。
漫画ブルーピリオドから学ぶ
漫画ブルーピリオドのセリフの中に、こんなシーンがあります。
主人公の矢口は絵が上手い先輩に「才能ありますね」と投げかけます。
それに対して絵の上手い先輩はこう答えます。
「才能なんかないよ。絵のこと考えてる時間が他の人より多いだけ。」
「褒めてくれるのは嬉しいけど、『才能』って言われると、何も努力してないみたいに聞こえてしまう…。」

この言葉は多くのクリエーターや
何らかに打ち込む人に刺さったんじゃないでしょうか。
人より打ち込んだ時間が長いから結果につながり、
そこには葛藤やトライアンドエラーが必ずしもあるものです。
なのでその人の力を「才能」というのであれば、
"それ"が上手にこなせる事ではなく
"それ"をやり続けた過程・努力し続けることこそが才能だと私は思います。
ということで!
まずは大事なのは自分が絵を描いてみたいかどうか、
そして次にその気持ちを行動に繋げられるかだってばよ。
私自身が証明
そんなこの記事を描いてる人間のことをお話すると
幼少期はお外が苦手だったから、自然とお部屋の遊びが好きになりました。
中学生になると美術部へ。
ただし中学生の時は美術部だったものの絵は専攻していなかったので特段うまく描ける人間ではありませんでした。
そして中学卒業後は陰キャな性格を変えるためにスポーツ始めたり、一人で打ち込むことは封印。
そんな私の社会人一年目の私の顧客名簿はこちら。(当時アパレル販売職)

新卒時代のわたしにふざける余裕はなくこれ真面目に描いてます・・・。
そしてコロナ禍でipad買いまして、
そこから本格的に描くようになりました。(2020年〜)
以下のねこちゃんは2022年に描いたもの。

うまいか下手かは置いておいて
私は自分の絵が好きですし、それは続けた結果、自分の描きたいものが描けるようになったからです。
社会人になると限られた時間を効率よく使いたいと思う分
自分の必要な技術や知識だけつまむので、
学生自体よりも「なりたい」に対しての実現スピードも早くなった気がします。
そんなわけで実体験を持って、社会人から絵を描き始めるのは遅くないむしろお勧め。
絵を始めたい人がいたら伸び代しかないので是非これ以降の情報を参考にして頂けたらと思います!
絵を描き始めよう
「絵を描きたいけど何から始めたら良いのか分からない」
という相談をうけます。
ここからは具体的な準備と行動についてお話していきます。
道具や環境の準備
絵を描くには、道具が必要です。大きく分けて2つの選択肢があります。
1. アナログ(紙とペン)
メリット: 触感を楽しめる、完成した絵は世界に一枚。
デメリット: 修正が難しい。
2. デジタル(タブレットやアプリ)
メリット: 修正が簡単で、カラフルな表現も簡単にできる。
デメリット: 初期投資が必要。
初めはデジタルがおすすめです。
道具はiPadやペンタブレット、
お絵描きソフトだったらProcreate・CLIP STUDIO・Illustratorなどのアプリがあれば、簡単に始められます。
初期投資がかかるものの、アナログは場所もとるし劣化もするので管理が大変です。
特にソフトはProcreateがおすすめです!
買い切り&UIが使いやすいです。(サブスク性が多いのでありがたい)
CLIP STUDIOやイラストレーターは機能が多く、慣れないうちは難しいので最初はおすすめしません。
描くネタの見つけ方
「何を描いたらいいかわからない…」という方へ。
すごくシンプルな回答ですが、
最初は、自分の好きなものを描くのが一番!
好きなマンガやアニメのキャラクター
動物や風景
美味しそうな食べ物
なぜならば人は自分が見たものや経験したものから「引き出し」を増やしていきます。
なのでまずは真似から始めましょう。
好きな絵を模写することは、絵を描く力を伸ばすための一歩です!
思い通りに描くためには?2つのポイント
ポイントは2つ!
観察力
物の形、光と影、色の違いをよく見る力。
思い通りの線を引く技術
自分の手をコントロールして、イメージを形にする力。
どちらも練習すれば誰でも身につくものです。
観察力の解像度をあげるために、
人体の解剖学を学んだり学びで補える事も多いです。
私の中で残った言葉
「才能は磨くもの、感性は育てるもの」
これは某スポーツ漫画のセリフで、私の大好きな言葉です。
才能は「もともと持っている力」ではなく、「磨けば光るもの」。
そして感性は、絵を見たり、書き続ける中でどんどん育つものです。
そして
上手いだけが正義じゃない
これも大事なポイントだなと思ってます。
これに関しては自分がどんなものを描きたいか
上手い絵が描きたい!正確に模写をしたい!
というのが目標ならそれはそれなんですが、
漫画学校の先生に言われて印象に残ったのが
「ヘタウマな絵を描がかけると良い」
という言葉でした。
ヘタウマと、その逆のウマヘタの意味は以下です。
ヘタウマ:一見ヘタのようだが実はウマい。
技術が下手で美術的センスもないが、感覚がうまい。なんか記憶に残る。
ウマヘタ:うまいけれど、胸に何も響かない。
これを聞いて思い出したのは
デザイナーさんの中であえて利き手じゃない方の手でデザインを描き、デザインに味を出す方もいたなと。
そして、私自身この言葉に救われて制作している「それ可視」というアニメのキャラクターも味を出すことができました。
ということで上手い=正義じゃない。
大切なのは、自分の好きな表現を見つけること。
好きを見つけると自然と継続できて、表現の幅が広がっていくと思います。
描いてみたいなーと思う人が一歩踏み出せたら良いなぁと願ってます。
そして自分の好きを見つけられますように!
