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(17)トラバースはひとりずつ

私、トラバースとても嫌い。だって怖いんだもん!
なぁんて、少女みたいな言い方はともかく事実トラバースがきらいです。常に得も言われぬ恐怖と戦いながら歩を進め、途中からは行くも地獄、帰るも地獄の心境になり焦ってきます。とくにザレた斜面はサイアクです。悲しくなります。

「トラバース」は英語の意味通り「横切る」ことです。英語圏だと山や大陸を縦走・縦断することもトラバースと言いますが、日本の登山における「トラバース」は「斜面を横切る」ことを指すのが一般的です。その斜面は斜面でも、尾根地形にはあまり使わず、谷地形の樹木のない斜面を横切るときに使うことが多いと思います。

今回の「お山のマナーブック令和版」は「トラバースはひとりずつ」。私が自分を守るためにも皆さんに伝えておきたいマナーです。なぜ「ひとりずつ」なのか分かれば、このマナーを守りたくなるはず(笑)

この連載は、当たり前のことから山ならではのことまで色々ある登山マナーを再考していきます。そもそもよく理解していなかったり、昔から語り継がれてきたなかには、時代とともに解釈が変わってきた、あるいは不要なのもあろうかと思っています。
そこで、昭和の登山ブーム世代を先輩に持ち、平成の山ガールブーム世代を後輩に持つ私が、これまでの経験と体感から今の時代にフィットした解釈をしてみようと!
あくまでも個人の解釈ですから、ここに書いたことを山で守っていない人を見かけてもその人が間違っていると思いこまないようにしてくださいね。

週1回更新(目標)、全50回(予定)でお送りします。自主出版化を目指します(野望)。ご支援よろしくお願いします。

第1回より抜粋

今回はイラストのような谷地形をトラバースする場合を例にとって、はじめに雪山で考えてみましょう。雪山なら当然ですが、

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