
(12)ラッセル泥棒
新年早々「泥棒」っていうのワードもどうかなという気もするのですが(笑)、本格的な雪山シーズン到来ってことでお許しを。
「ラッセル」とは登山用語で、深雪をかき分けて道を開い歩いていくことです。私のイメージだと膝上以上に積もった雪を歩くときに使うかな。使い方としては「ラッセルする」「ラッセルした」「ラッセルきつい…」みたいな感じですね。
ちなみに、英語かドイツ語だと思いきや、語源は除雪する車両を開発したアメリカの会社名からきているそうで、その名が「ラッセル社」。「ラッセル社」が開発した「ラッセル車」…日本で開発されていたらラッセルすることを「ホンダする」「ヤマハする」「コマツする」などと言っていただろうか?…それは違うか(笑)
話がそれましたが、今回の「お山のマナーブック令和版」は、苦行であるラッセルをしたくがないために虎視眈々と「誰か」を待ち、切り開かれた道をらくらくと体力温存して歩く「ラッセル泥棒」についてです。

この連載は、当たり前のことから山ならではのことまで色々ある登山マナーを再考していきます。そもそもよく理解していなかったり、昔から語り継がれてきたなかには、時代とともに解釈が変わってきた、あるいは不要なのもあろうかと思っています。
そこで、昭和の登山ブーム世代を先輩に持ち、平成の山ガールブーム世代を後輩に持つ私が、これまでの経験と体感から今の時代にフィットした解釈をしてみようと!
あくまでも個人の解釈ですから、ここに書いたことを山で守っていない人を見かけてもその人が間違っていると思いこまないようにしてくださいね。
週1回更新(目標)、全50回(予定)でお送りします。自主出版化を目指します(野望)。ご支援よろしくお願いします。
たまたま入山のタイミングでラッセル泥棒になってしまうこともあり、ラッセル後の道を歩く人が皆がラッセル泥棒ということではありません。「真の」ラッセル泥棒は、
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