連載コラム小説【リーダーと七人の忖度】
ープロローグー
リーダーと七人の忖度という題名から何を想像するだろうか?
白雪姫と七人の小人か、それとも単純に七のつながりから七人の侍のような弱きものが強きものに立ち向かう姿を想像するか。
多くの人々は忖度という言葉から時の政権の強行政策を想像するかもしれない。
この物語は無論、どの分野にも属さない。
リーダーとは誰か?
ひとりのリーダーとは時代の風潮、流行である。民主主義も共産主義も関係なく、独裁的な政治さえこの風潮や流行というリーダーに争うことができない。扇動者が特定できたいことから現代で最も警戒すべき脅威と言える。この風潮と流行を忖度しながらも世界を良くしようと立ち上がった7人の民間人がいた。
民間人は風潮と流行に担がれうっかり政治家になってしまった。政治家や国のリーダーたるもの世間の地獄を海溝から覗き込まねばならない義務がある。幸運だったのは時代同じくして地獄の海溝を覗き込んだ同級生同士の七人が同じ志を抱けたことだった。そんな表現がいいかもしれない。
七人の忖度登場人物
物語の登場人物は七人
あんころ餅
プレッツェル
シュークリーム
ドーナッツ
杏仁豆腐
ティラミス
そして、ケーキである。
いかにもスイーツとは似つかわしくない厳しい見た目を忖度するように我々はスイーツを仮称としている。
恐ることはない、私は実際に対面し会話を交わしたが、そこらへんで犬を愛でるおじさんと遜色なく善人であった。
戦士としての顔と日常犬を愛で、孫に振り回されるその姿は普通のおじさんである。
私たちがまず自認するべきこと
忘れてはいけない、人は誰しも役職のために厳しい仮面を被らざるを得ないでいることを。
忘れてはならない、人間は誰しも神ではなく偶像となるような立派な偉人は世の中にひとりもいないことを。
役職にその人の人間性を誤認してはならない。
何よりも、ます最初に私たちひとりひとりが世界のすべてを理解していないことを自認するべきである。