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連載小説【BLACK】7/25

すでに100年からの仕組みだった。
高速道路は50年経過したら、いたるところに不具合が出てきて、補強工事を必要とするだろうし、打音検査は建築後すぐにはじめなければならないことも経験から今の世の中では常識になりつつある。

マテオ・小野田は100年前に作られた仕組みを今現在まで重宝している。なぜなら、彼の先祖がこの仕組みを作ったからだ。

ラウラ=ホーキンスよりもマテオ・小野田が欲しがったのは勇平だった。勇平は怖がりだからのどかを帯同させたんだと思う。何も知らないのどかは勇平の暴力に今日もおびえているんじゃないかと不安でたまらない。音信不通に近い状況に俺は何かできることはないかと考えていた。

一線を退いた俺は重い腰を上げることにした。
俺ができることはたったひとつ。成功体験が年齢に比例して足枷に、そして重荷になっていく。

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