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第拾伍話 ラヂオと体操

下半身に負担をかけない、座位なので転倒のリスクなく全身運動に近い運動ができる座位でのラヂオ体操。続きをやっていきましょう。

3 腕を回す運動 4回繰り返す

目的 肩まわりの筋肉を柔軟に保つ
動作1 腕を体の外側から内側へ大きく回す
動作2 反対回し

動作1で行う運動|筋肉
肩関節外転|棘上筋、三角筋中部、肩甲骨周囲筋、上腕三頭筋
肩関節内転|大胸筋、広背筋、肩甲骨周囲筋、上腕三頭筋

動作2で行う運動|使う筋肉
肩関節の内転|大胸筋・広背筋・肩甲骨周囲筋・上腕三頭筋の収縮
肩関節の外転|棘上筋・三角筋中部・肩甲骨周囲筋・上腕三頭筋の収縮

動作1を効果的に行うコツ>>
ラジオ体操第一の立位で行う動作とほとんど一緒です。
腕を回すとき、なるべく手を身体から遠い位置のまま動作を行います。腕を身体の前を通してからは、前屈みにならないようにして回します。前屈みとなってしまうと、肩甲骨周囲筋があまり働かせることができません。肩甲骨周囲筋の多くが、肩甲骨の背側に付着していますので、腕を回すときは、肩関節伸展域で動かすと効果的です。
ただ座って行うので、手が膝に当たらない様に斜め前に伸ばす様にすると良いです。

動作2を効果的に行うコツ>>
反対回しです。腕が顔を前を通し上に動かすとき、両手の小指を外側にしながら後ろに回します。小指を外側にすることで、肩関節伸展域で動かしやすくなります。肩関節内転をさせる時に、肩甲骨同士を近づける様に動かします。また、体幹も伸展させて行うと腕を回しやすくなります。

4 胸を反らす運動

目的 正しい姿勢を作り呼吸器官の働きを促進
動作1 腕を横に振る
動作2 息を吸いながら腕を斜め上に上げ胸を反らせる
動作3 息を吐きながら腕を振り下ろす

動作1で行う運動|筋肉
肩関節の外転|棘上筋・三角筋中部・肩甲骨周囲筋・上腕三頭筋の収縮

動作2で行う運動|筋肉
前腕の回外|上腕二頭筋・回外筋の収縮
肩関節の外転|棘上筋・三角筋中部・肩甲骨周囲筋・上腕三頭筋の収縮
肩関節の屈曲|三角筋前部・大胸筋上部・烏口腕筋・肩甲骨周囲筋の収縮
肩甲骨面挙上|三角筋前部・三角筋中部・僧帽筋下部・大菱形筋・小菱形筋の収縮
胸郭の拡大|外肋間筋・横隔膜の収縮
脊柱の伸展|脊柱起立筋の収縮

動作3で行う運動|筋肉
胸郭拡大から中間位|横隔膜・外肋間筋の弛緩
肩関節の内転|大胸筋・広背筋・肩甲骨周囲筋の収縮
脊柱の軽度伸展位から中間位へ|腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋の収縮


動作1を効果的に行うコツ>>
手のひらは下に向けたまま(肩関節が内旋位となる)、腕は肩の高さくらいまで振ります。肩より上に上げてしまうと、上腕骨と肩甲骨で形成される第二肩関節での衝突が起こりやすく、痛める可能性があります。

動作2を効果的に行うコツ>>
手のひらは下に向けたまま、腕は肩の高さくらいまで振ります。そこから、徐々に手のひらを上に向けていきます(肩関節は外旋し、前腕は回外する)。肩は、肩甲棘と上腕骨が一直線となるゼロポジションまで上げます。

動作3を効果的に行うコツ>>
息を口から吐きながら腕を下ろすとき、手のひらを外側に返しながら親指は前に向けます(肩関節は内旋位となる)。肘を伸ばしたまま、手をなるべく遠くで回します。息をしっかりと吐き切りる(横隔膜・外肋間筋がしっかり弛緩する)ことを意識して、ゆっくり下ろします。

to be continued...

シン・ラヂオ体操とのシンクロ率...65.7%

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