Te Araroa Day 19 #Anne Hut
アレックスが先に出発。
わたしはそのあと6時に出発した。
朝はまだガスっていたので、道を間違えないように気をつけて歩いた。
標高を上げると湖が見下ろせるくらいにはガスが抜けてきた。
渡渉や道が川になっているところが何度かあって、足が凍ってしまいそうなくらい冷たい。
Waiau Passに登るところを間違えて反対の山に登りかけて気づく。気をつけよう…でも、そんな間違いあるか？（笑）
Waiau Passからはきっと、写真で見て憧れていた“これぞネルソンレイクス”という景色が見えるはずなので、「お願い〜晴れてくれぇ」と独り言を言っていたら、50メートル先にアレックスが見えた。「こっちきて！」的なことを言って呼んでいる。ねえ、独り言聞こえたかな…恥っ！！！
アレックスが立っているのはWaiau Passだ。行ってみたら向こう側が絶景になっていた。
ありがとうアレックス！
もっと晴れないかなぁとしばらく待ってみた。太陽が当たって景色が綺麗に見え始めたので歩き始めた。それからはずっと絶景だった。
岩場もあるけど、リッチモンドと比べたら比較的安全だった。それは、あとでミンジとアレックスも言ってた、結構イージーだったよねと。リッチモンドのマウントリントールあたりは、斜度がすごい上にガレたりザレたりしていて、気をつけようにも滑る…って感じで怖かった。
ここはちゃんと足場を選んで着実に進めば滑り落ちるような怖さは少ない。
標高を一気に下げ、綺麗な川に辿り着いた。サンドフライに襲われつつ、水浴びをする。
川の横を進むとタソックの草原に抜けた。
後ろも前も横もずっと最高の景色が広がっている。よく分からないけど何かの糞がたくさん落ちていた。
水浴びをしてさっぱりする
キャンプできそうなところがあった
足元はうんこいっぱい
Waiau Hutには14時くらいに着いた。ラーメンを食べてIntentions Bookに名前を書くと、アレックスは30分前にいたみたいだった。
Anne Hutに行くらしい。
まだ14時だし、私もあと少し歩いてどこかでキャンプしようかな。
出来たら私もAnne Hutまで行ければいいけど、流石に無理そうだけど。
素晴らしい景色
Carparkと書いてある場所でキャンプが出来ることに気がついて、とりあえずそこまで歩いた。「反対岸？どこなんだろう…わからないなぁ」と眺めていたら、後ろからミンジが来た。ハイタッチをして挨拶。
事情を説明したら、Carparkのことは分からないみたいだけど「Anne Hutなら遠くないよ、この道だよ！いけるよ！You can do it!」と。そう言われたらなんだか行けちゃう気がしてきてしまい、進むことに決めた！Anne Hutは無理でも行けるところまでもうちょっと歩いてみよう。
先を歩くミンジの日傘がキラキラ光って見えていて、それがみちしるべのようでとても心強い。途中、残雪の残るかっこいい山を背に馬たちがいる牧草地があった。陽の光も相まってあまりに素敵で、頭の中ではミンジの言葉がずっと響いていて気付いたら涙が出ていた。
…ニュージーランドに来て良かった。
…なんで思いながら歩き、ふと地図を見たら、道からかなり逸れていることに気がつく。下の草地に足を踏み入れたら田んぼのような泥沼地だった。時間もないのでどろんこ歩きでルートを元に戻す。とりあえずなんとか正規ルートに入った。
何度か川を渡るので、ついでに足や頭も洗う。
それから本当に本当に、本当に頑張って歩いた。時々立ち止まって、痛めやすい股関節や膝周りを伸ばした。歩いて歩いて…ようやくあと1キロのところまできた。その頃、ミンジの背中も見えた。Hutが見え、ミンジが気が付いて手を振ってくれた。嬉しい。アレックスもHutから出てきて手を振っている。
Anne Hut！！なんとか明るいうちに到着…！！アレックスは10分前に着いたみたい。
Hutにはおじさんがいるけどもう寝てるらしい。ミンジに、あなたのおかげでトライ出来たよと伝えたら、「ユーキャンドゥーイット！！！」と笑ってた。
ご飯の支度をしていると、「こっちのテーブルにしよう、景色が見える」と言って誘ってくれた。すごく嬉しかった。3人で色々話して楽しかった。ミンジもアレックスもわたしのグチャグチャの英語を理解しようと頑張ってくれて優しい。
今日は本当にたくさん歩いたので、お腹いっぱい食べた。
寝る前、ミンジがマッサージオイルを分けてくれて塗ったらスースーして湿布みたいで気持ちよかった。台湾で買ったタイガーのクリームに似ていた。欲しいな。
人生で初めて42kmも歩いた。フルマラソンだ（笑）ストレッチとマッサージを念入りにしてから就寝。今日はとても最高の1日だった。
"You can do it!!"
ミンジが言ってくれたこの言葉で心が動いたあの時のこと、これからもずっと忘れずにいたい。
I'll never forget that moment when Minji's words moved me. I'll carry it with me always.
Thank you so much, minji!!!
2013.12.18
Blue Lake Hut to Anne Hut
42km