人生において、大きな過ちに気づいたできごと

あなたは人と接する際に、自分の中に設定したフィルターにより、自分が接する人を篩い分けてはいませんか？

このノートでは、私が19歳の時に起こったできごとを基に、人生の大きな過ちについて気付いたきっかけとなるお話を綴ります。

１．クラスメイトTとの関係

「おいたち」に綴った通り、6人家族での生活や団地での地域との関わり、部活や年齢の違う人との接点等で培われたコミュニケーション能力により、基本的に初対面の人とでも大抵すぐに仲良くなれ、学生時代もクラスの中で上手くいかない人はほとんどおらず、大抵誰とでも話せていました。

しかし、もちろん、そこから深い付き合いになるのかどうかは別問題。
一緒の部活に所属していたり、タイプや趣味が合う人の方が、やはり仲良くなるものです。

専門学校の時、『動物看護士』コースに身を置いていた私は、クラスに3人しかいない男子学生とも、クラスの女子の誰とでも挨拶を交わし、普通に話をしていました。

その中に、化粧をバッチリして同級生より明らかに大人びたキラキラ女子グループの3人がいました。

私はこちらの【おいたち】にも既に綴った通り、この頃も少年街道まっしぐらだったので、もちろん化粧も一度もしたことがなく、おそらく話が合わないであろうと判断していた彼女達とは特に深く付き合うわけでもないただのクラスメイトでした。

しかし、そのグループの1人のとびきり美人のTは、毎回テストの日が近づいてくると私にノートを借りにきました。授業をよく休んだりもしていたので、どうしても必要だとお願いされていたのでした。

私のノートで役に立つならと貸していたのですが、ある時、そのTとクラスで2人、ゆっくり話す機会がありました。

この時私は、初めてTと向かい合ってお互いの話をすることになったのです。

２．ある放課後のできごと

見た目から、ファッションや、化粧や、ブランド品や、女性のすきそうな話がすきなんだろうな～と勝手に推測していましたが、その時彼女が話してくれたのは、なぜ自分が動物看護士になりたいと思ったのかでした。

私は「あすかの話」と看護士を目指している訳ではないと話すと、彼女は自分の飼っていた犬を病気で亡くした為に、看護士になりたいという志を持ったという事を話してくれました。

動物に対しての想いも強く、とても優しいこなんだなーと感動したのを覚えています。

そしてそこから、私の知らない世界の話や、自分の持っていたイメージと全く違うTの考え方、彼女からの新たな視点を受け取ることになりました。そしてとても充実した時間を過ごすことができたのです。

私はこの時に、今までの人生でこのような良い機会をどれだけ見逃してきたのだろうという事実に驚愕しました。

自分のかけた「話が合わなさそう」「タイプが違うであろう」「興味が持てない」などのカテゴリに自分のフィルターをかけて分類してきた人の中に、もしやその時にとても大事なキーワードや、自分にとっての大切な気づき、新しい世界に対しての見識を広げるチャンスがあったはずだと痛感したのです。

しかもそのフィルターは、19年かそこらの人生経験の中だけで自分が勝手に設定した、その人を自分の経験の中だけで判断するという正に何の必要もないフィルターです。私はそんな自分を心底恥じました。

３．この経験から学んだこと

私はこの一件から、自分の「〇〇な人なんだろうな」と言うフィルターを極力かけずに、出逢う人から何かを受け取るぞという心持ちを常に持つ事を心がけるようになりました。

何かの御縁で出逢った方、偶然出逢った方、ご紹介を受けた方、そうやって出逢った方は、地球上に住む73億人分の１の人なのです。

そしてその後の人生経験により、その心持ちを伴い、その時に自分がしっかりと良い状態であれば、必ずその時の自分に必要なヒントや未来に繋がる良い御縁を受け取ることができる事を知りました。

そうする為には、自分の状態を常日頃整えることがとても重要ですが、何よりもその人や起こる物事から何かを受け取るという姿勢がなければ、何も受け取ることはできません。

起こる物事や出逢う人から受け取れる真の意味を、見逃してしまうのか、つまらないものにするのか、それとも人生に役立つ有意義なものにするのかは、正に自分次第なのです。

この事を気付かせてくれた彼女には、心の底から感謝しています。

あなたは人を篩い分けるフィルターをお持ちですか？
そしてそれは、何を基準に設定したものですか？？
その基準は、あなたの人生の幅を狭めてはいませんか？？？

今一度人生を振り返り、そのフィルターに気づいた方は、是非とも一度、そのフィルターを外して人と接してみてください。

この私の体験談が、あなたの不必要なフィルターを外し、あなたの人生を輝かせるきっかけとなる事を願っています。

小梅